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アラスカの夏の夜の話。残酷な天使のように…
この話は全3回に渡って続く話の最終話です。
第1話を読んでいない方はこちらからお読みください。
以下本文
このままではいけない。
僕はそう思っていた。
はっきりと初めに断らなかった自分がいけないのは分かっている。でも、だからと言ってその過去を帳消しにすることは出来ない。
僕は、スパマネージャーとスパの友達に彼のことについて相談することにした。
「サラ、ちょっと良いかな。相談事があるんだ
アラスカの夏の夜の話。それでも僕は…
あれは真夏だというのに吐く息が白い雨の降るアラスカの夜のことだった。
街に1つしかないバーを出たのは夜中の2時を回ったところ。
雨の中、夜道を歩くのは僕たち4人しかいなかった。
山に囲まれた街は夜中になると真っ暗になる。
街灯があるものの、深夜までやっている店が無いため道路は暗い。
車通りも無い、静かな夜。
こだまするのは僕らの声だけ。
久しぶりにお酒を飲んだからなのか、アラスカンビール
アラスカの夏の夜の話。苦悩の先に出した答えは…
第1話 「アラスカの夏の夜の話。それでも僕は…」
今回の話は前回の続きです。まだ1話を読んでいない方はそちらからどうぞ。
以下本文
お酒を飲んだ後の朝はいつも寝覚めが悪い。この日の朝は特に悪かった。前日飲み過ぎたからなのか、それとも忘れたかった記憶が残っているからなのか。幸いにもこの日の仕事は4pmからだったから時間の余裕があった。
時刻は12pm。僕は昼のアラスカの街へ、新鮮な空気を吸