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JICA在外インターン:応募要件・倍率・内定など

こんにちは、初投稿です、Mitsです。

現在JICAグアテマラ事務所でのインターンを終えようとしているのですが、自分が応募するにあたって在外インターンの情報をネットで探した際、実際に応募・参加した方による情報が中々ヒットしませんでした。

国際協力に関心がある方、特に大学生・大学院生は実際に途上国の事務所で働いてみたい方も多いと思うので、少しでも今後応募を考える方の参考になればと、有用そうな情報をシェアしようと思いました。

何回かに渡り、まずこの記事で応募に関する全体的な話、残りで書類選考と面接、体験談などが書ければと思っています。

ちなみに、この話は私個人の意見や私が事務所の方から聞いた話に基づいているので、事務所やポストによって、あるいは時期によって事情が異なる可能性があります。また、事務所の方にネットで公開してよい情報かどうか確認を取ってから書いているつもりですが、不適切だと思われる内容等見かけた場合はご指摘頂けるとうれしいです。

応募区分・要件について

JICAのインターンは現在年2回募集があり、応募区分が3つに分かれています。

・日本でJICA本部やその付属機関に勤務する、本部ポストと国内機関ポスト
・途上国にあるJICA事務所に勤務する、在外事務所ポスト。
・途上国で開発コンサルに勤務する、開発コンサルティング企業受け入れポスト。

私が参加しているのは、2つ目の在外事務所インターンです。応募の際はこれらのポストの中から3つまで希望を出すことができます。私は実際に途上国の現場でJICAの方々がどのような動き方をしているのかを見たかったので、第1希望から第3希望まですべて在外事務所インターンで埋めました。そのため、国内と開発コンサルのポストに関しては詳しいことは分からないので、これ以降は在外事務所に関連する情報にフォーカスします。

インターン募集時はJICAのホームページに募集ポストが掲載されており、在外事務所インターンに関しては各事務所が作成した募集要項が並びます。募集要項には、インターンのテーマやプロジェクトの概要、募集人数、受け入れ時期の目安、必須要件、必須ではないが満たせば望ましい要件、費用の目安などがまとめてあります。

まずインターンのテーマやプロジェクトの内容について、大まかな分野だったり方向性は決まっていますが、具体的なアクションプランや研究計画はかなり自由度が高いと思います。例えば私は「農村地域の生活背景調査」というテーマで募集されたインターン生として勤務しているのですが、実際は小規模コーヒー農家の生活改善のための施策提言プロジェクトを行っています。事務所ごとの方向性やインターン受け入れ時期のプロジェクト動向にも依存するとは思いますが、どうしてもやりたいプロジェクトがある場合は相談すると実現するかもしれません。

次に募集人数について、基本的には1人か2人の所が多いです。ただ、募集要項には1人と記載があっても蓋を開けたらインターンが2人いた、あるいはその逆で、2人の募集だったけど1人しか合格者が出なかった、というパターンもあります。募集人数が1人でも2人でも、事務所の方に一緒に働いてみたいと思ってもらえれば募集人数を超えて合格する可能性もあるので、人数は気にせず興味のある分野に応募するのが良いのではないでしょうか。

受け入れ時期についても同様、ある程度は柔軟に対応してもらえます。私が応募したポストは1月中旬~3月中旬の2か月程度という指定でしたが、実際は2月一杯で1ヶ月の勤務です。プロジェクトの性質上一定期間でないといけないという場合もあるかもしれませんが、交渉の余地はあると思います。

最後に要件ですが、必須項目は満たしていないとさすがに厳しいと思います。ただ、望ましい要件に関してはもちろん満たしていれば有利ですが、満たしていないからと言って諦めなくてはいけない、なんて事はないです。選考はある程度相対的なものなので、応募人数が少なかったり、他の応募者もその要件を満たしていなかった場合は十分にチャンスがあります。

つまり、必要最低限の要件さえ満たしていれば、後は要相談!という感覚で問題はなさそうです。


倍率について

気になる方も多そうな倍率の話を。実際、グーグルで「JICA インターン」まで打つと検索候補に「倍率」とか「難しい」とか出てきますし。ポストあたりの募集人数も1人か2人が多いので、直感的にはかなり倍率が高く見える気もします。

結論から言うと、「倍率はポストによって全く違う」です。こんな事言っては身も蓋もないので、どういうことか説明します。

つまり、募集人数1人に対して申込者が20人を超えるような倍率20倍超えのポストもあれば、応募者が1人もいない、言ってしまえば倍率0倍のポストもあるということです。この話を聞くまでは私はどのポストもそれなりの倍率に落ち着くと思っていたのですが、全くそんなことは無かったみたいです。

ただ、これは募集要項にある要件を見るとなんとなく予想することができて、基本的には必須要件や望ましい要件が厳しいポストは倍率が低く、逆に要件が緩いポストは倍率が高い傾向にあります。言われてみれば当たり前なんですけどね。

緩い要件というのは、一定以上の英語レベルや基礎的なPCスキルなど。多くの人がある程度できるであろう英語や、大学生・大学院生・社会人であれば特に問題はないと思われるPCスキルは満たしやすい要件だと思われます。中には具体的な要件が設定されていないポストもあります。このようなポストは倍率は高くなり、結果的にそのポストにふさわしい経歴や専門、語学力を持った人が受かりやすくなる傾向にあります。

逆に要件が厳しいのは、フランス語やスペイン語といった英語以外の語学力が求められるポスト、専門分野が指定されていたり実務経験が求められるポストだと思います。これらの要件は単純に満たせる人が少なく、結果として応募を敬遠する人が増え、倍率も低くなりがちです。そのポストに関心のある要件該当者がいない場合、応募者無しということもあり得ます。(実際、今回のグアテマラ事務所は3つのインターンポストを募集していましたが、1つはスペイン語の要件が厳しかったためか、応募者無しでした。)

プロジェクト内容や国自体の人気など他の要素によっても倍率は左右されるし、倍率が低いからと言って競争が緩いわけではないため、個人的には倍率は気にするだけ無駄なんじゃないかと思います。結局は自分が最も関心のあるポストを選び、そのテーマに対する意欲だったり計画を書類や面接でアピールするのが一番受かる確率も高いのではないでしょうか。

選考の際に私が意識したこと、選考担当の職員の方から聞いた話等についてはまた別記事で書こうと思っているので、そちらをご参照ください。


内定について

JICAは新卒で国際協力キャリアに進みたい人にとってNGOや開発コンサルと並ぶ数少ない選択肢の一つですし、インターンが内定に直結するか気になる方も多いのではないかと思っています。

一応JICAのホームページでは、インターン自体はJICAの業務内容の理解を深めてもらうというような位置づけで、直接内定には影響しないということになっています。が、個人的には本選考の際に相当有利だと考えています。理由は2つ。

1つ目は、単純にJICAの組織内部で仕事を体験できる・話が聞けること。インターンをすることで、JICAの業務内容や仕組み、どんな人がいるか、どんな部分が大変そうか、など、自分の目を通して具体的に見ることができます。この経験を根拠にして志望動機や将来のビジョンを話すことができれば、就活での本選考でもより説得力のある議論が展開できると思います。後は、渡航前のオリエンテーションやインターン後の報告会では本部の方や人事担当の方と話す機会があるので、そこで気になる点を直接聞けるという面でも有利だと思います。

2つ目は、インターン終了後に人事評価がある(らしい)こと。私のインターン担当の方から聞いた話だと、インターン終了後にそのインターン生がJICAに合いそうか、入ったら活躍できそうか、といった趣旨の評価会議のようなものがあるそうです。インターン中に優れたパフォーマンスを出したり好印象を残すことができれば、事務所の方から採用を推すような意見をもらえる可能性があるのではないでしょうか。

ただ、私は就職先が決まっている状態でインターンに応募したので、JICAの選考自体は受けていないことをご留意ください。


次回以降

今回はここまで。次の記事では書類や面接など選考について書こうと思います。長くなったら2回に分けるかも。


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