【ポイ活】に関するアンケート調査-貯める場所や手段は?・年間で貯めた総額ポイント・DgSポイントデー調査
「ポイ活」とは、買い物などによってポイントを貯めたり活用する活動のことです。市場規模は2兆円を超え、近ごろでは値上げで節約意識が強まったことで消費者の関心がより高まっていると言われています。また、2024年はTポイントとVポイントの統合がありポイ活ユーザーにとって変化の年でもあります。そこで今回はPOB会員3,017人(平均年齢50.3歳)を対象に「ポイ活」に関するアンケート調査を実施しました。(調査期間:2024年3月19日~20日)
あなたは「ポイ活」していますか?
まずは、POB会員に「ポイ活」の実施有無を尋ねました。
アンケートの結果、POB会員の98.5%が「ポイントを貯めている」と回答しました。貯めているポイントサービスは一人当たり≪平均5.3サービス≫、9割以上の会員が複数のポイントサービスを活用していることがわかりました。
会員のコメントからも、様々な方法でポイ活を生活に取り入れている様子がわかります。
ポイントを貯める場所・手段は?
次に、下記6サービスについて、メイン利用者別にポイントを貯める場所・手段についてたずねました。
※POB会員(「レシートde Ponta」会員)を対象に調査をしているため「Pontaポイント」の利用比率が高くなることを予めご承知おきください。
※2024年4月22日 に「Tポイント」と「Vポイント」が統合するにともない両サービスを同一ポイントとして表記しています。
総計では「コンビニ(82.0%)」が最も高く、次に「ドラッグストア(77.9%)」「スーパー(75.0%)」が続きました。各サービスとも様々な特徴がありますが、ユーザーが日常的に利用する店舗やサービスで利活用されている様子はいずれも共通しています。
次に、メイン利用者別に6つのポイントサービスを掘り下げていきます。
≪Pontaポイント≫利用者が最もポイントを貯める場所や手段は、ローソンを主とする「コンビニ(85.3 %)」となりました。様々なサービスで使用できる中でも他項目に比べ「コンビニ」が特に抜きん出ています。
≪楽天ポイント≫は、「ドラッグストア(79.4 %)」が最も高く、「コンビニ」「スーパー」の他にも「キャッシュレス決済」や「ポイントサイト」「カード決済」「通販・ECサイト」等でもポイントが貯められています。様々な事業を展開する楽天だからこそ、幅広いサービスで利活用されていることがわかります。
≪dポイント≫は「コンビニ(88.9%)」が最も高く、ポイントカード対応店のほかにも主要なコンビニではd払いを利用することが可能です。また、「携帯料金・通信費」やホットペッパーグルメをはじめとする「飲食店・予約サイト」でもポイントが貯められています。
≪PayPayポイント≫は「PayPay」が多くの店舗やサービスで導入されていることもあり、「コンビニ(83.6%)」「ドラッグストア(83.6%)」等で幅広く利用されています。さらにコメントからも、利用者が様々なキャンペーンを活用し、お得に貯めていることがわかります。
≪Tポイント・Vポイント≫は、「ドラッグストア(85.6%)」が最も高く、次に「コンビニ(83.2%)」「スーパー(79.6%)」が続きます。Tポイントは現在の共通ポイントサービスの草分けであることから、様々な場所やサービスで活用されている様子がみてとれます。ドラッグストアではウエルシアグループを中心に利用ができ、節約術としても人気の「ウエル活」という言葉も親しまれています。
≪WAONポイント≫は加盟店が衣料品店から飲食店まで幅広いながらも、主にイオンや系列店舗、加盟店を中心とした「スーパー(84.8%)」でポイントが貯められています。続く「コンビニ(74.1%)」に10Pt以上差をつけて回答されていることも特徴的です。
年間で貯めた総額ポイント
続いて、普段利用する店舗・サービスそれぞれで、年間でどれぐらいポイントを貯めているかたずねました。
≪コンビニ≫の年間総額ポイントは、多くのサービスで1,000円未満が半数を占めています。その中でも「Pontaポイント」「dポイント」は5,000円以上が3割を超え他サービスに比べて総額が高い傾向です。
≪ドラッグストア≫は、年間総額ポイントは2,000円未満が6割と、コンビニよりは高い傾向です。特に「dポイント」「PayPayポイント」「Tポイント・Vポイント」の3サービスはポイント総額が高く、5,000円以上貯めたユーザーが全体の約1/4を占めています。
≪スーパー≫は「WAONポイント」、≪キャッシュレス決済≫は「PayPayポイント」の利用額が高く、5,000円以上貯めたユーザー比率はどちらも約半数を占めており他のポイントサービスと比べても違いがみてとれます。
ポイントを貯めるために意識していること
次に、ポイントを貯めるために意識している行動について調査しました。
ポイントを貯めるために意識している行動は、総計の結果から上図の①~⑥の順となり、「①ポイントを貯められるお店・サービスを選択して利用」「②QRコード決済で支払う」「③ポイントデーを利用」が上位となりました。特に「①ポイントを貯められるお店・サービスを選択して利用」は各サービスで約9割の利用者が回答していることから、ポイ活における基本的な行動であると言えるでしょう。
メイン利用する6サービス別に比べてみると「Tポイント・Vポイント(83.1%)」が最も平均値が高く、次に「楽天ポイント(80.8%)」「dポイント(80.8%)」が同比率で続き、平均値が高いほど意識して貯められているポイントと考えらます。
「Tポイント」は、「①ポイントを貯められるお店・サービスを選択して利用」「③ポイントデーを活用」「⑤ポイント増量キャンペーンを利用」「⑥ポイントボーナス対象商品を選んで購入」の4項目が特に高く、コメントからもその様子をうかがい知ることができます。
<レシート分析>DgSポイントデー調査
前出の結果を受け、ポイントを貯めることがどのぐらい消費者の行動に影響を与えているのか深堀りしていきます。
意識して貯められているポイントサービス「Tポイント・Vポイント」「楽天ポイント」「dポイント」が利用できるチェーンとして、ポイントデーが定まっているドラッグストアのレシートデータを分析しました。
下図は2024年2月に投稿された「ウエルシア」「ツルハドラッグ」「トモズ」レシートの投稿数を日別の構成比で表したものです。
ポイントデー・感謝デーは投稿数が増加する様子がみてとれます。ポイントデー・感謝デーの投稿比率を合計すると「ウエルシア(39.2%)」、「ツルハドラッグ(29.7%)」「トモズ(51.0%)」と半数を超えるチェーンもあり、ポイント制度が利用促進に大きく貢献していると言えるでしょう。
特にウエルシアは「Tポイント」だけではなく「WAONポイント」も利用することができ、20日の「ウエルシアお客様感謝デー」単日だけで月間投稿数の内の15%を占めていることから影響の大きさがあらわれています。
「Tポイント」・「Vポイント」統合の反応は?
「Tポイント」は、2024年4月22日「Vポイント」と統合し新たに「青と黄色のVポイント」となります。加盟店が増え、三井住友カードのお支払いでもVポイントが貯まるためこれまで以上に効率よくポイントが貯まると言われていますが、POB会員は今後の利用についてどうのように考えているのでしょうか。
「青と黄色のVポイント」の今後の利用について、ポイ活ユーザーの回答は「増えると思う・どちらかというと増えると思う(35.2%)」に留まりました。
「Tポイント・Vポイント」のメインユーザーのみでは「増えると思う・どちらかというと増えると思う(49.7%)」、残る半数の利用者は「今までと変わらない・増えない」と回答していました。
ウエルシアでの「Tポイント」サービスが2024年8月20日で終了となることもあり、今後の利用については様々な声があげられました。
今後の「ポイ活」はどのように変容するのか。引き続き、ユーザーの利用動向に注目していきます。
今後も、レシートと消費者アンケートで様々なトレンドを分析していきます。
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