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海外研修レポート②参加者たちに生まれた変化

MiTOHOKU Programの中国での海外研修レポートの第2弾。今回は参加者の学びを振り返ります。1週間の中国での海外研修は参加者にどんな学びをもたらしたのかをお伝えします。
 
参加者が共通してあげたのは「圧倒的なスピード感」。技術開発のスピードの速さや、スタートアップの急速な成長に圧倒されていました。「ビジョン実現のためにやらなければならないことに常に手を動かし、頭を動かしているという貪欲さを感じた」、「大きな事業にするためにはリスクが伴うが、その中でも失敗しない方法を考え、理論上90%うまくいくプランを計画しきるようなベンチャーマインドを感じた」という感想を抱いていました。
 
そして自分たちと同じ大学生の現状についても日本との違いを感じたそう。例えばある大学の研究所では、卒業生の3割が起業するといいます。学生の内から創業を見据えた様々なプロジェクトにかかわる機会があり、事業化のめどが立てば半年間に1000万円以上が支給され、さらにうまくいけばさらにエンジェル投資家から数千万円の投資を集められるそう。中国の若者への期待感、投資規模の大きさには驚きです。
 
他にも、これからの自分のプロジェクトの進め方についても考えることがたくさんあり、
 
「単にものをつくるのではなく、プロジェクトの目的を明確にして、真に必要とされるものを創り出すべきだと感じるようになった」
「リサーチと検証が最も大切ということがわかり、帰国後は専門家へのヒアリングからやり直そうと思った」
「ほしいと思ったら作ってみるということを短期間で回していく大切さを知った」
「スピード感と決断力を持って開発を進めていきたいと思った」
 
など参加者たちは多くの学びを持ち帰ってきました。

また、単に視察で学ぶだけではなく、中国の企業や投資家にプレゼンテーションを行う機会にも挑戦しました。それも1度ではなく、合計6度。夕食をとりながら資料を全く使わずにプレゼンテーションを行う機会にも挑戦しました。自分が考えている技術が海外でもニーズがあることを知ったり、中国の投資家から意見を聞く機会はとても貴重な経験となりました。


また、中国の研修中、学生たちの発案で、プログラムには予定されていなかったあることが実現しました。
 
「今抱えている・向き合いたい問いをシェアしませんか」。
 
この小川さんの一言で始まった、参加者全員が夜に集まり、テーブルを囲みながらのミーティングが始まったのです。ミーティングでは、自分たちが抱えているビジネスの課題について話し合い、それぞれのプランをブラッシュアップするポイントについてアドバイスしあいました。
 

専門分野が違う5名は、それぞれの訪問先での学びや感じることも様々でした。その1つ1つを否定することなく、考えや違いを受け入れ分かち合う姿勢が、今回の研修で多くの学びを得られることに繋がりました。
 
問いの共有では学生それぞれが、
 
「プログラム初期に提案した自分の本気のアイデアを一度壊したい」
「ずっと見えているのに目を逸らしていた目の前の本質的な課題に改めて取り組みたい」
「自分自身のプロジェクトの遂行とキャリアを両立しようとしていたが本当にそれで良いのか」などの問いを勇気をもってその場に出していました。
 
それは「表面的な問い」ではない、自身のアイデンティティを壊すような「自身の底にある問い」でした。毎日夜が更けるまで対話し、全員にマインドと思考に大きな変革をもたらした時間はかけがえのないものです。
 
ミーティングを発案した小川さんはこう語ります。
 
「中国の起業家たちの社会課題や探求心に向き合う姿勢に感銘を受けながら、彼らに自分の事業や想いを伝え、フィードバックを受ける機会を重ねるうちに、本当にこの事業内容でいいのか?エントリー時の内容に縛られていないか?想いの部分だけ磨かれても、事業がかみ合っていない感じがしてきて、今抱えている心の変化を皆への問いにして吐き出そうとしました」
 
中国という異国の地でともに時を過ごしたからこそ、学生たちに起こった変化。MiTOHOKU Programの採択者たちは「チーム」としてたくさんの学びを持ち帰ってきました。


<MiTOHOKU Programの運営体制>


主催:
株式会社Wasshoi Lab

共催:
manordaいわて株式会社、七十七リサーチ&コンサルティング株式会社、株式会社日中BHEコミュニケーションズ、株式会社オーナー、国立大学法人東北大学、国立大学法人岩手大学、一関工業高等専門学校

特別協力:
株式会社七十七銀行、株式会社岩手銀行、仙台市、盛岡市、一関市

協力:
一般社団法人EO North Japan主催 GSEA東北大会、NPO法人学生ネットワークWAN主催 学生エバンジェリストアワード、研究コミュニティ ミツバチ

経済産業省
令和4年度 未踏的な地方の若手人材発掘育成支援事業補助金AKATSUKIプロジェクト 採択事業

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