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採択者振り返り④清水紘輔さん

採択者振り返り4人目は、山形県立東桜学館高等学校3年の清水紘輔さんです。高校生で唯一採択された清水さんは、『人々に「!」を振りまく』というビジョンのもと、まだ世の中にはない面白そうなものを創り出そうと奮闘してきました。清水さんがMiTOHOKU Programで得た学びは何か、今後は何に挑戦していくのか、お話を伺いました。


プロフィール


清水紘輔さん
山形県立東桜学館高等学校 3年


人々に「!」を振りまく


清水さんはMiTOHOKU Programに応募する前から、個人で「情報工学」に関する研究を行い、その研究成果をまとめた論文が国際学会(The 30th International Conference on Computers in Education)のWIPP部門に採択されたり、高校生向けのコーチング事業を行う株式会社Litableを創業したりと、積極的な挑戦を重ねてきました。

そんな時MiTOHOKU Programの存在を知り、多彩なメンターの方々がこのプログラムにかかわっていることに魅力を感じ、応募を決断。また、海外研修の事前事後学習や定期的なメンタリングなど学習プログラムが用意されており、「深い学びと成長が得られる」と感じたそうです。

以前から「まだ世の中にはない、面白そうなもの」を創り出してきた清水さん。コンピューターと人間の同化を進めるハードウェアの開発に挑戦するべくMiTOHOKU Programに応募しました。当初は「人の動き」(モーション)に着目をしてプロダクトの開発を進めていました。

しかし、既に人の動きに着目した研究やプロジェクトには先例がありました。MiTOHOKU Programのテーマは「未踏」。誰も足を踏み入れていない領域にチャレンジしようと考えた清水さんは、本プログラムでは人の動きに加えて、感情の可視化にも着目した研究を始めることにしました。

清水さんは、MiTOHOKU Program中に自分のビジョンは「人々に『!』を振りまく」ことだと気付いたそうです。「!」を生み出す、斬新なアイデアをいくつも生み、挑戦を重ねてきました。最終報告会では、「人間の動きで計算機を制御するインターフェース」と「感情を表現する流体シミュレーション」というユニークな成果物を紹介しました。

世界を知る経験


清水さんはMiTOHOKU Programを通じて、世界を知る経験ができたといいます。1つめは、1週間滞在した中国研修。AIやロボット、蓄電池、医療・福祉など様々なテーマに取り組んでいる企業・団体を訪問し、中国はマーケットイン・経済合理性が高いということを実感したそうです。その一方で、経済合理性や効率を求めすぎる中国では、新しい価値は生まれにくいのではないかという考えも話してくれました。

2つめに、マイクロソフト社の日本本社を見学できたことで、世界の最前線で何が起こっているかを感じる機会になったといいます。最終報告会のマイクロソフト社 竹内さんによる基調講演の時に、積極的に質問をする姿が印象的でした。


MiTOHOKU Programの学びと今後に向けて


高校生で唯一採択された清水さん、採択者の中で最年少でしたが「年齢を気にせずにプログラムに励むことができた」といいます。その大きな要因は、メンターの接し方。上の立場からアドバイスをするのではなく、対等な目線で一緒に物事を考えてくれたのがとても嬉しかった、と語ってくれました。

また、「高校生ながら、予算を頂いて実証を行うことができたのが貴重な経験だった」と語ります。資金面以外にも多方面で大きなサポートを頂いたおかげで、壁にぶつかっても「また次頑張ろう!」という気持ちで励むことができたそうです。

清水さんは、2024年3月で高校を卒業。4月からは大学生になります。「大学でも『未踏』に積極的に挑戦していきたい。現在行っている研究や、経営している会社の事業にも力を入れていきたい」と力強く述べました。

清水さんの行動力やアイデアに運営メンバーもメンターも圧倒されていました......!春からは大学に進学されるとのことで、更にパワーアップした清水さんを見られる日が本当に楽しみです。今後のご活躍も心からお祈りしています!

<MiTOHOKU Programの運営体制>

主催:
株式会社Wasshoi Lab

共催:
manordaいわて株式会社、七十七リサーチ&コンサルティング株式会社、株式会社日中BHEコミュニケーションズ、株式会社オーナー、国立大学法人東北大学、国立大学法人岩手大学、一関工業高等専門学校

特別協力:
株式会社七十七銀行、株式会社岩手銀行、仙台市、盛岡市、一関市

協力:
一般社団法人EO North Japan主催 GSEA東北大会、NPO法人学生ネットワークWAN主催 学生エバンジェリストアワード、研究コミュニティ ミツバチ

経済産業省
令和4年度 未踏的な地方の若手人材発掘育成支援事業補助金AKATSUKIプロジェクト 採択事業


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