アオイクニノモノガタリ ‐蒼国物語‐

‐ひなまつり‐

雪子はお母さんの妹。
と、いうことは、私の家族ってこと、だよな。

ってことは。
雪子の探しているとうさんは、私のおじいちゃん。
ってことに、なるよ、な。

んーーーーーーーーー。

考えたところで、答えは出ないし。
少し休憩しよう。

今日は3月3日。ひなまつり。
実家で迎えるのはかなり久しぶりだし。
せっかくだから、雪子にも楽しんでほしい。

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ひなまつりを口実に、ケーキも買ってきた。
昨日調べてみたら、近所にケーキ屋さんが出来ていた。
こんな近くで可愛いケーキが売っていたなんて。

これを見て、調子が下がっているお母さんも、少しは笑顔になってくれないかな。
そんな思いも少しあったり。

ケーキを買うのも久しぶりだなぁ。
写真でも撮っておこうか。

「わぁ、おひなさまだっ!」

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いつの間にか、起きてきた雪子が目をキラキラさせて、ピョンピョン飛び跳ねている。

「ひなまつりだから、ケーキ買ってきたんだよ。」
「すごーい!いちごいちご!」

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ここまで喜んでもらえると、準備したかいがあるというものだ。
自然と私も笑顔になる。

「うさぎさんもいるねぇ♪」

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「どれか食べてみる?」
「え、いいの?」

雪子にこのケーキは大きいだろうけど。
えっとえっと、どれがいいかな…と、一生懸命考えている。
ケーキに負けず可愛らしい姿だ。

これを食べ終わったら。
雪子とゆっくりお話ししてみようかな。

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