アオイクニノモノガタリ ‐蒼国物語‐

‐布団の中‐

気が付いたら、布団の中だった。

あれ。
さっきまで海の上にいなかったっけ?

あ・・・そっか、夢から醒めたのか・・・。

ぬくぬくの布団の中で、さっきまでの夢を思い返す。

ちっちゃい子が現れて、自分が小学生に戻ってて、その子のお父さんを探しに行ったんだっけ。
あのス〇イムさま触りたかったな・・・・・

もう一度、眠りの中に入ろうと、寝返りを打った視線の先に。

私のB'z LIVE-GYMのマフラータオルを器用に折りたたみ、それを布団のようにして眠っている雪子の姿が目に入った。

えーーーーーーーーーーっと。

まだ夢の中にいるのか?

窓から射す日差しは、どう見ても朝日ですし。
私の体もちゃんと現在の大きさに戻っておりますし。

っていうか、勝手にマフラータオル布団にしないでっ!

ん?
そういう問題か?

なんだろう、思考回路はまだふわふわしてるようだ。

とりあえず、布団の中で少し体を休めよう。
夢だったとしても、かなり疲れている。
雪の中を飛んだり、海に浮いたり、普段しない動きに体が緊張したようなダルさが残ってる。

雪子は気持ちよさそうな寝息を立てているし。
夢だとしても、起こすことはないだろう。

眠りにはつかなくても、少しは休まるだろうし。
なんにしろ、布団の中は温かい。

冬休みなんだ、急いで起きることもない。
もう少し、ゴロゴロしてても大丈夫なんだから。

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