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テレワークの成否を握る4ゾーン+2手法

テレワークが機能しているとは、少なくとも4つのゾーンで、機能する流れが定着に近づいている状況を指すのだと思います。即ち、コミュニケーション/マネージメント/作業効率/衝突の4ゾーン。

4ゾーンと2手法

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テレワークの成功と失敗の分かれ道は4ゾーン。それぞれの領域でYESが沢山つかないと余り明るい未来は望めません。

コミュニケーション

チームメイトとのコミュニケーションは上手くできていますか。上司と部下との間は亀裂なく話ができていますか。企業文化の継承となる価値観を共有するシーンでの会話はありますか。顧客との対話はスムーズですか。

● チームメイト
● 上司と部下
● 企業文化/エンゲージメント
● 顧客

作業効率

仕事と私生活の切替は支障なくできていますか。仕事の長時間化/短時間化に関する時間管理や調整はできていますか。仕事の作業効率を高めるためにIT環境を駆使して整備していますか。

労働環境がオフィスから自宅に変わりましたが、やっていることはそれほど変わっていないはずです。それを前提に、切替と時間管理と環境の三項目でボトルネックになっている箇所を探しましょう。

● 仕事と私生活の切替問題
● 仕事の長時間化/短時間化の時間管理
● 環境(クラウド)整備

マネージメント

法的整備、特に就業規定は現状を正しく反映しているものになっていますか。またそれらはきちんと合意の上で改定されてきましたか。ツール選定やプロセスの標準化は進んでいますか。実働把握や管理(時間/内容)の方法論は明確で上司に依って差がない状況ですか。人事評価/成果評価/評価指標もブレなくある程度誰がやってもエコヒイキないですか。セキュリティ/情報漏えいに関する意識や教育や対策は充分浸透していますか。

管理とは締め付けのことではありません。円滑に勧めるために、教育も含みますし、リーダーシップも含みます。鍵は「公平さ」あるいは「誰がやってもほぼ同じ」だと思います。そもそもマネージメントが上下関係に紐付くものだという認識が強いですが、実は単なるロール(役目)です。

● 法的整備:就業規定
● ツール選定/標準化
● 実働把握/管理(時間/内容)
● 人事評価/成果評価/評価指標
● セキュリティ/情報漏えい

衝突/軋轢/混乱

家庭内負担バランスの変化は構成員(家族)の許容範囲内ですか。企業文化は諸々の変化対応の中で崩れていませんか。企業秩序は諸々優先順位がころころ変化したりして乱れていませんか。経済問題として会社負担/自己負担の境目も明確にしてテレワークしていますか。

これだけ他とは異なる言葉を選びました。本来なら、衝突も軋轢も混乱もないのが望ましいのでしょうが、今回はかなり大きな環境変化です。衝突が起きない方がおかしいですし、今後の収拾策をシミュレーションするためにも場数が必要です。ですから敢えてネガティブなものがないとダメだと考えました。シャンシャンで解決策対応策にしてしまうと、後でしっぺ返しが来そうです。ですから個々の些細であっても衝突は大切にぶつかるべきです。

● 家庭内負担バランスの変化
● 企業文化:諸々の変化対応
● 企業秩序:諸々優先順位の変化
● 経済問題:会社負担/自己負担…

二つの手法

「都度対応と先手対応」「試行錯誤とスピード評価」の二つの手法も大切な成否を決める要素です。問題が出る度に都度対応策を協議します、そのうち傾向が分かってくると先手を打って打開策を予想して立ててしまいます。その予想が外れるのも含めて試行錯誤です。規定以外にも、ツール選定や会議の進め方も毎回アイデアを出し合って、自分たちにしっくりする方法を探すことが必要です。そして試したら、即判断すること。しっかりしたレポートを書こうと思っていたら時間がもったいないです。実施直後にどうだっか反省会をオンラインで開くというスピード感で今はOKです。

ツールも状況もメンバーの感覚もどんどんと変わっていく状況が今です。定点などないので、その場で判断して進むことを優先したほうが、経験値を高め、耐久性や状況への対応のしなやかさが育成されると思います。

● 都度対応と先手対応
● 試行錯誤とスピード評価

NOこそが大切な指針

上記の諸々の質問に対して、どれかが「NO」ならば、何かしらのツールか知恵を調達したほうが良いです。しかし問題は、何を持って「上手くできている」と判断するかです。これが千差万別のモノサシを持ていて、企業毎に異なるからややこしくて面白いのです。しっくりと来ていない領域がどこなのか、各人が意見を出し合うことこそが肝心です。そこがツールやルール作りの肝になります。そして、そうした場で発言していく方々が、次世代のリーダーたちです。

何かソリューションを導入したからといて、劇的に状況が変わることはありません。この4ゾーンのような俯瞰図で、自分たちの弱いところが分かったら、そこが立て直しのポイントです。

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