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「外破するものからの逃亡」

おはようございます。
青空は冬の空が一番ですね。

今日は、私が大学生時代に過ごした部活動が出している部報に書いた記事の紹介をします。

第36号部報原稿
『外破するものからの逃亡』
 はじめに、この1年間、主事という役職に就かせていただきましたこと、心から御礼と感謝申し上げます。運営執行部17名、志を同じくした4年生の力強いご支援により、任期を終えることができました。
 今年度はやはり、コロナとの戦いになりました。波状攻撃のような新株の出現、裏設定を勘ぐってしまうほどの感染者激減のニュースへのぬか喜びは、誰の所為にもできない分、不快な違和感が残りました。そういえばTOKYO2020の強行開催も忘れてはならないですね。こんなにも純粋に楽しむことができない「みる」スポーツを経験するのは初めてでした。五輪反対の声にただ同調し、明確な意見を示せず、娯楽であるとしか、スポーツを捉えることができなくなっていたあの頃の自分に虫唾が走る思いです。
 そんな複雑な思いの中、競技場に目を向けると、この限られた状態の中で、常に新しい練習方法を開発しようとする部員たちの姿がありました。私自身、主事としての活動を通して、彼らの姿を守りたいと思いが強くなっていったことを覚えています。スポーツは本来、制限を強く受けた環境で、それぞれの目的を達成するものですが、我々は筑波大学の恵まれた環境に身を置くことで、それを忘れていました。この感染症はそれを思い出させ、本来のスポーツへの取り組み方への軌道修正をした、とも考えられなくないと偉そうに書きます。
 自分の反省をここで述べれば、私は競技と競技部に対して非常に中途半端な関わり方をしました。最後まで見て見ぬ振りを繰り返し、任期を終えてしまいました。新たに競技部の運営を任された方達は、これからも続く厳しい制限と、理不尽な要求のもとで、解決策を考え出さなければなりません。今まで以上に大きな助けが必要になること、心苦しいことが続くと思いますが、気概を持って取り組んでください。最後になりますが、今後の運営志向部の健闘を切に願っています。


 800字の制限の中で、4年間の思いや特に濃かった最終学年の話をするのはとても大変でした。題名にある『外破』とはいわゆる内破と逆の意味だと考えていてください。外破には色々な種類があります。理不尽な発言や制限、要求、過度な期待など様々です。私の最後の1年はこれらから逃れたいと思いながら、逃亡を繰り返す1年でした。
 部員は200名を超えており、顧問の数は10名くらい。その人たちの要求や期待を一手に受けてきた我々17名は常に外破するものたちからの戦いでした。その大将たる主事の私は逃亡していたのですが…笑

 でもそんな逃亡もやっと止めることができました。そうついに引退ができたからです。何の感慨もなく、後悔もなく、心地良い違和感を一つも残すことなく、引退することができたのは非常に喜ばしいことだと思います。未練がましくまだ部に残っている人たちもいますが、さっさと自分達の巣から飛び出した方がいいと思うよ〜!


ここまで読んでいただきました方、大変ありがとうございました。

 

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