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2022年の読書感想文

 2022年は読書数が少なく400冊ぐらい。学術書はかなり少なく20冊……。前半はコード書きまくって、後半はAIで遊んでいたからか。それとも2021年の500冊越えがおかしいだけか?

リスト なんか記憶にないのだけど、年取ると忘れるのが早いな(それは昔から)。

認知心理学(新版) (有斐閣アルマ)
 読んだ記憶すらないと思ったら、既に知っていることをわざと難しく説明しているだけだった。

魔女狩り (岩波新書)
 中世より近世ヨーロッパの方が暗黒時代だぜ。この本の内容は、当然、魔女に寛容で人文知を喪失していた中世ヨーロッパ社会の話ではなく、人文知により魔女狩りで人を殺しまくった近世の話だ。人文治を人殺しの道具に昇華させたのは異端審問官だけど。

ヨーロッパ文化と日本文化 (岩波文庫) ルイス・フロイス
 日本人が箸で飯食っていたとき、白人は手づかみで食べていた(そうかいてあるもの)。

女性差別はどう作られてきたか (集英社新書)
 明治の出羽守が女性差別を産みだしたと言う本だったかな

中世ヨーロッパの城の生活 (講談社学術文庫)
 11世紀まで竪穴式住居に住んでいたくせに13世紀にイスラム圏や東ローマからパクってきた石造り建築をイキるのが白人。

朝鮮幽囚記 (東洋文庫0132) ヘンドリック・ハメル
 酷い描写しかないが住めば都らしく、半島に残ったオランダ人もいたらしい。死んだやつと連絡が取れないやつ以外は、ほとんど日本に逃げた。

酒場の文化史 (講談社学術文庫)
 中世ヨーロッパに宿屋なく、酒場が宿屋の変わりだった。巡礼者用にホスピタル(実体は貧民窟)の語源になったようなものが合ったか。中世ヨーロッパっと書いてあるのに、ほとんどイギリスで一部フランス。

居酒屋の世界史 (講談社現代新書)
 上と対になっているはずだが………もしかして記憶が交錯している?ヨーロッパ以外の話もはいっていたはず。イスラムの酒場がカフェに駆逐されていく話が書いてあったのはこれだったかな?

フィッシュ・アンド・チップスの歴史: 英国の食と移民 創元世界史ライブラリー
 フィッシュ・アンド・チップスはイギリスのものじゃない。海外からきた食文化が融合したもので、しかも上級国民が見下していたもの。しかもイギリスをシンボライズするものがこれ以外になかった。イギリスに名物なし。

機械学習・深層学習による自然言語処理入門 (Compass Booksシリーズ)
 理解していないことを理解した。自然言語処理はマルコフ連鎖と言う単語ぐらいしか覚えてない。まだ読みかけ。しかし画像生成AIは、動作原理知らなくてもいじれるからすごいわ。言語処理系AIは、ChatGPTみたいなパワー系とパラメータをちょいちょい、いじらないと使えない系しかしらない。

 日本語の形態素解析をAIでやりたい。

塩の道 (講談社学術文庫)
 今年読んだ本では、この本が一番お薦めかな?江戸時代の塩の運搬から裏街道の流通について書かれた本でよかったかな?馬より牛が使われていた理由とか、牛は片道切符で置き去りにしていたとかそんな話が書いてあった記憶がある。

物語 パリの歴史 「芸術と文化の都」の2000年 (中公新書)
 やはり記憶が無いのだが読了していた。記憶が無いのは期待した内容と全然ちがったからだ。駆け足過ぎて速読フランス史になってしまう。古代ローマからフランク王国時代に重点置いて欲しかった。

お好み焼きの戦前史 第二版
 お好み焼きは東京の食べ物。大阪も広島もパクリ。

中世イタリアの都市と商人 (講談社学術文庫)
 イタリアと言うよりジェノバ中心に書いてあった気がする。イタリアはヨーロッパの中では政治も文化も法律も先進地だった(過去形)

中世イタリア複式簿記生成史
 複式簿記は転生チートに使えない。アラビア数字が入ってきても宗教的な理由で普及していないのも分かるね。そもそも貨幣単位が十進法じゃないからアラビア数字を導入しても計算は面倒。ちなみにイギリスは1971年まで中世(シャルルマーニュが取り決めた)貨幣体系のままだった。

神を哲学した中世―ヨーロッパ精神の源流―(新潮選書)
 欧米の思想が未だにキリスト教に縛られていることがよく分かった。無神論を唱えようが、カソリックが理論武装に使ったアリストテレスの呪縛から逃れてない(そんなことは本に書いていない)

中世の食卓から (ちくま文庫)
 当時の貴族の使用する香辛料の量が半端ない。胡椒チートは量が調達出来ずに失敗する。樽(t)が単位だから通販チートでkg単位で買ったら良いとか言うのは駄目

中世都市 社会経済史的試論 (講談社学術文庫)
 題名が難しく書いてあるが、中世初期にヨーロッパ全土が蛮族化して経済が消滅した。そこから貨幣経済が再生するまでの話。蛮地に住んでいる行商人がどうやって都市を造ったかと言う歴史。もともと都市と言うのは盗賊(騎士)に対する砦で、行商人は冒険者。つまり冒険者が集まると都市が出来る。しかし書き手がベルギー人なので、ベルギー中心。今のベルギーはフランドル地方で中世において北イタリアに次いだ最先端地域だからかなり盛った話になっている。時計産業もフランドル地方がオリジナル。カソリックを弾圧したら職人がスイスに逃げたでござる(本にそんなことは書いてない)北イタリアとフランドルは1000kmぐらいで、東京ー福岡ぐらい。律令時代の防人の移動距離より短い。なんなら同時代の北条時宗がその距離から指揮して元寇を撃退していた。こうかくと北条時宗ってすごいな。神聖ローマ皇帝がドイツから北イタリアに行くのもままならないのに。

 ドイツの情報は相変わらず少ない。

中世ヨーロッパの社会観 (講談社学術文庫)
 読みづらくて読み進んでないし、中身も覚えてない

初版グリム童話集3 (白水Uブックス)
 ペローのパクリが多すぎてどん引き。初版を読む理由は、童話がポリコレでクレンジングされていき、いつの時代も人文知とやらが以下に酷いものかを確認するためだが、それ以前にドイツの童話をグリムが蒐集する段階で既にフランスのペローの書いた話がかなり入り混んでいてドイツ童話がほんとんど残ってない。残ったものもホントにドイツの童話なのか怪しい。口承文学は文化交流が激しい時代に蒐集しても話が入れ替わっていくから難しいね。

大栗先生の超弦理論入門 (ブルーバックス)
 世界は11次元だ。超弦理論は何かと言うと、全てのパワー(重力、電磁気力、弱い力、強い力)を一つの法則にまとめるのは今の物理学では不可能。そこで、素粒子を一次元の粒子ではなく二次元の弦、いや超次元の超弦と仮定し強引に全部まとめてしまえば出来るんじゃないかなと言う仮説。こういうのは、物理法則は一つの綺麗な式で表せると考えから来ていてキリスト教から来ている訳だな。神の公式とでもいおうか。――ようするに理解してないのが理解できるだけだよ。

古典ギリシア (講談社学術文庫)
 いろいろ詰め込みすぎて焦点がぼやけていて結局何が書いてあったか覚えていない。

中世ヨーロッパの結婚と家族 (講談社学術文庫)
 キリスト教が一夫多妻を否定したので、貴族は愛人を囲ったが、愛人の子はキリスト教により非嫡出子として相続権を否定された。そのため断絶が続々。教会は濡れ手の粟で荘園を……(そういう本じゃねぇ) カタリ派は結婚が自体がすでに悪だから、不倫しようが問題ないと開き直って……(そういう本じゃねぇ) 不倫と愛人はフランスの文化だ。この本の大半はイギリスの話のはずなのだが……。

 リストにするとやはり今年は、かなり少ないし、読みかけ多いし、ただせえ酷い記憶力がさらに悪化している(読みかけが10冊ぐらいあるな……)
 そういえば経済学と数学の本を読んでない……。

 どうしても岩波、講談社学術、中公新書に固まる。中身の質が担保されているレーベルにどうしても固まるわ。学術書を名乗っているくせに半分ぐらいツッコミ入る内容の本ってほぼ編集に問題があるから他の本もほぼ駄目。なお、ちくまは電子化頑張って……。

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