見出し画像

コンプライアンス研修を受けてみて

中小企業診断協会のコンプライアンス研修を聴講し、しっかり啓蒙されてしまいました。
コンプライアンス研修と聞いて「いつものあれでしょ」と気が緩んでいた私に丁度良く、「知らなかったでは済まされない」というキーワードが特に印象に残る研修でした。

□コンプライアンス研修とは

コンプライアンス研修は、会社や団体などに所属した際に受講する「組織人として社会からの信頼を損なうような行為を行わないようにしましょう」という趣旨の研修です。そのため中小企業診断士でなくとも受けたことのある方がいらっしゃると思います。私も、勤務先や派遣社員として客先常駐する際などに何度か受講したことがあったので、受講前から大まかな研修内容は想像できました。

中小企業診断協会のコンプライアンス研修は、動画配信のeラーニング形式で、受講時間は基礎編と応用編を併せて1時間弱でした。

2020年度は自宅でできることから優先して取り組もうと決めていたので、もう少し早めに受講しても良かったのですが、結局のところ協会への入会から半年以上経ってからの受講となりました。協会の活動に参加する上での応募要件になっていることが多いので、受講しなければならないと思いつつ、気乗りせず先延ばしにしてしまっていました。

□気乗りしなかった理由

受講に気乗りしなかった理由の1つは、同様の研修を何度か受けているので、「法令遵守」「倫理観」「ハラスメント」「情報セキュリティ」といった内容だろうと受講前から想像してしまっていたことです。
もう一つの理由は、社会的ルールに則って活動するという趣旨が当たり前すぎて。改めて受けることに面倒臭さを感じてしまったことです。横着な自分を反省しなければなりません。
世間では給付金の不正受給や競合他社への営業秘密の持ち込みなどの犯罪がニュースで取り上げられていますが、なかなか身の回りで犯罪に関わることがなく、他人事感が出てしまっていました。

不正受給

□知らなかったでは済まされない

今回の受講で最も印象に残ったのが「知らなかったでは済まされない」というキーワードです。有資格者なのだから、知らなかったと安易には言えないし、知っているべきことも増えているということを学びました。

それまで、法令なんて全てを覚えきれるわけがないし解釈が変わることもあるのだから、悪意がなければ大丈夫でしょ。倫理に反しない行動を心がけていれば問題になることはないでしょ。と割り切っていた部分もあったのですが、考えが甘かったようです。

画像2

官公庁関係の仕事に携わっていらっしゃる方にとっては当たり前なのかもしてませんが、研修の中で取り上げられた「みなし公務員」という扱いについて、恥ずかしながら私は知りませんでした。
贈収賄規制の違反になりかねない事例がいくつか挙げられていたのですが、知らずに知らずにやってしまいそうなものもありました。たとえばタクシーの同乗が問題になる場合があるということは想像もしていませんでした。
支援機関として業務に携わる場合など限定的ではあるものの、刑法(贈収賄規制)が適用されることがあるらしいので、公務員倫理規程がどのようなものか知っていたほうが良いようです。

また「他資格業者侵害の禁止」として他の業務独占資格との競合について紹介いただきましたが、これも診断士ならではの注意点かつ資格を有していて知りませんでしたとは言えない事例だなと思いながら説明を聞かせていただきました。

□まとめ

中小企業診断協会のコンプライアンス研修は、社会人や企業の従業員としてのものと重複する部分もあるものの、中小企業診断士ならではのコンプライアンスを改めて考え、気を引き締め直さなければならないと気づかされた研修でした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?