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29日
3年近くともにしてきた人が今日卒業した。
人づてに出会ったが、こう振り返ってみるとそうでも悪くはなかったかなと思える。3年という時間は、とても長くそれだけ付き合っていれば、どうしてもネガティブな感情も一つや二つ出てくるものだ。何が正しくて正しくないかは分からないけれども、この出会いは成功なんだと思える。彼にとってもそうであってほしいと願う。


30日
同じルーチンを繰り返していると、この日記に何を書き残そうかと脳みそを揺らして考える。無機質で低カロリーの生活を過ごしていると、なんも面白味もない。燃やす熱量もないのだから、諦めてプラスチックごみへ向かって投げつける。やがて、地球に還元されないまま海にたどり着く。ユラユラと引っかかりながらぶつかりながら漂っていく。陸地を求めて。いざ、いざ。


31日
咳をしている人を見ると心配になってくる。この心配はどこからくるのかと遡って考えるとそれは保身であることに気づく。なんとも醜く嫌な奴なんだと自分でも思う。ならば、家から一歩も出ずに引き籠って作業しろというなんともありがたい意見が飛び散ることだろう。半密室の教室の中で咳き込む声がよく響く。一度意識してしまったらその意識は脳みその大気圏から逃れることなく留まり続ける。そっとのど飴を取り出して渡す勇気はなく、そそくさと教室を後にした。


2月1日
朝、出かける準備をするため最低限の身なりを整うべく鏡の前に立つ。気がつくと髪の毛が伸びに伸びきってしまっていた。机に座ると髪が垂れてきてしまうレベルでこれでは、どんなに服や小物でオシャレさのパラメーターを引っ張ったとしても髪の毛がこれを相殺してしまう。僕のパラメータグラフは、おそらく図形ではなく直線になっていることだろう。
急いで美容室の予約をした。


2日
閉館のアナウンスがほぼ誰もいないキャンパス内に響き渡った。一度、真っ暗になって建物内に閉じ込められたことがある僕は、いまだにその記憶が脳みその表面にへばりついていてトラウマになっている。ドタバタと机に出していたペンやらノートをバッグに詰め込んで席を立った。その時、急に脇腹に痛みが走る。長距離を走ってきた訳でもなく、笑いこけた訳でもない。例えるならば至近距離でBB弾を連続で撃ち続けられているような痛みが家に帰るまで続いた。なんとなく脇腹にサロンパスを貼り付けて寝る。


3日
朝起きると、未だBB弾を撃ち続けられていた。ここまでしつこいと、いたずらでは済まない。どうしてやろうかとあらゆる仕返しを企てるが、実体のない相手なのだからどうしようもない。むしろ実体は、僕一人なのであって思考がストップした。昨夜に貼り付けたサロンパスは、まだ熱を持っていた。どうやら彼らの本領を発揮させることはできなかったらしい。申し訳ないとクルクルと丸めて燃えるゴミへそっと入れる。

節分らしさを求めて、豆(貰い物)と恵方巻を食べる。明日には、食品廃棄の話題が流れてくるのだろうと想像する。廃棄するのであれば、配布でもしたらいいじゃないかと簡単に声を上げたいが、そうしないのは何かしらの制約があるのかもしれない。ただ、毎年のようにこの話題を聞いて、時が過ぎていく中何を成し遂げたのだろうか。恵方巻はいつ食べてもいいじゃない。僕は、賞味期限に薄目であれば許容できる。余っているなら僕に下さい。


4日
美容院に行くついでに、携帯ショップに立ち寄った。そんなコンビニみたいにフラッと立ち寄るものなのかと、その正当性を振り返るが需要があって目の前に供給があるのだからいいじゃないかと開き直ってドアをこじ開けた。固定費が僕のバイト代の半分以上を平気な顔で持ち去っていくのだから、このまま搾取されるだけではないんだ。と携帯の一つや二つ投げつけてやろうかと挑んだ。さあ、どっかからでもかかってこい。しかし、対戦相手は僕の気も知らず、丁寧に出迎えられ接客される。僕の気合は、排気ガスとなって空回りした。
プランの見直しをしていたら、いつの間にか機種変更するかしないかの選択に押しつぶされていた。某🍎の14が、残り1台とのこと。実のところ僕のスマホは、2年以上経つもののローンが残っていて完全に僕の所有物ではなかった。固定費が上乗せされていたのも納得した。(納得していない)機種変更すれば、残りのローンは目を瞑りますよ。と囁いてきた。

グヌヌ・・・

機種変更は息を飲み込んで立ち止まった。バッテリー交換すればまだまだコイツは動ける。そう確信している。
何が何でも新しさを手にしたくなる欲深さが心底認めたくはなかった。僕は勝利して店を出た。結局、プランはどうしようもなかった。
僕のスマホは、未だ借り物のまま。



ドタバタ日記 2024年2月5日

TuneOfTheOneWeek,s / 今週の一枚

・Coastline / Hollow Coves

・C'mon / asian kung-ku generation

・Emily I'm Sorry / boygenius

・Celestine / 坂本龍一


一枚と言いつつ、いつの間にか増えている。
初回サービスということで。。


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