公安とは?その捜査官が得た技術を覗(のぞ)く 『元公安捜査官が教える「本音」「嘘」「秘密」を引き出す技術 稲村悠(いなむら ゆう)

<お知らせ>

連休の事情で、4月27日の午後以降のコメントへの返信は5月18日になりますので、ご了承下さい。(美)


(11月11日記)



本書のテーマは、タイトルそのものでした。

公安捜査官というのは、警察の中にある公安、公安警察のことで、暴力主義的な破壊活動や国益を侵害するような行為、あるいはそれをくわだてる可能性のある団体や敵対国の諜報ちょうほう活動に関する情報収集や取り締まりをしています。

別名、ハムとも呼ばれていますが、任務の特殊性から秘匿性も高く、スパイ取り締まりも担当している部署です。著者は警視庁の公安部にて活動していました。

日本の諜報機関ともいえますが、スパイ防止法のない日本での取り締まりは、大変な難事業です。

世界的にはイギリスのMI6(エムアイシックス)アメリカのCIA、イスラエルのモサド、ロシアの国家保安庁など、たくさんあります。

通常の警察との大きな違いは、公安は社会全体の危険が表に現れる前に阻止しようと動くことです。

そのため、平生から対象を監視するのが常道です。対象は中国、ロシア、北朝鮮のスパイと思われる者、外交官、破壊活動防止法の適用となっている日本共産党、暴力や殺人を辞さない極左団体、右翼団体、特定の宗教団体など、多岐にわたります。

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