これ一冊で、ウン十冊ぶんのスグレ本で経済と世界を知ろう!! 『日本経済は再生できるか』 田村秀男 ワニブックスPLUS新書

(11月27日記)


<本書のテーマ>


本書のテーマは、
「世界と日本経済の現状と、なぜ、そうなったのか?日本の財政事情の真実と、日本再生のためには何が必要か?」
などでした。

初めに断言しましょう。
「本書、一家に一冊備えよ!」と。


日本経済は再生できるか
田村秀男
ワニブックスPLUS新書
2022年9月発売


日本の財政・経済と世界、特にアメリカとの関係を、これほど具体的で詳しく、しかも難解な用語を使わずに、理解させてくれる書はまれです。
しかも、当時は新聞記者という立場だったので、現場の高官らとじかに話をしているという貴重さもあります。
学者が書く類書は総じて硬く、観念・教条主義におちいることが多いのですが、本書は実証的、かつ、エピソードも面白く読めました。
田村さん、元は日経新聞の人でしたが、今は産経新聞で活躍しています。
この人の経済コラムを読むのが、私の楽しみの一つにもなっています。それだけ、まともで、すぐれた内容ということです。

<目次の一部>

目次の一部をざっと紹介すると、

物価高騰こうとうの真犯人はウクライナ侵攻なのか
原油価格上昇の真相
カギを握るのは米国
ロシアの抜け道
ヨーロッパのロシア離れ
プーチンとドル
ドル覇権vsプーチン「核の恫喝」
投機マネーが世界を分断させる
円安を日本再生の好機に変える
中国封じ込め
悪い円安とは
中小企業の力をかせ
防衛費抑制と財政均衡きんこうという戦後レジーム
属国の運命
岸田政権の空虚さ
続く脱デフレの戦い
経済をダメにする政治とマスメディア
マスメディアの問題
将来世代のために

などとなっていましたが、目次が充実しているのも使いやすさにつながっている良書でした!

本書、どこを紹介しても、「そうそう、これを皆さんに伝えたいのだ、よく書けてる!」というばかりで、読んでいて楽しく、レビュアーとしても、「見つけたぜい!」の心境です!

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