骨っぽい父親たちの痛快な復讐劇 『頬(ほお)に哀(かな)しみを刻め』 S・A・コスビー ハーパーブックス
<『天晴!な日本人』、発売中です!>
拙著、『天晴!な日本人』、発売中です!
おかげさまで「じっくり、堅実に」売れているとの連絡が編集者よりありました。
皆さんのおかげです。感謝しています。
今後も、アマゾンのレビューへの投稿も待っています!よろしく!
<本文>
(2月3日記)
テーマは「互いの息子を殺された2人の父親の復讐の物語」です。
その父親が並の男ではありません。
設定はゲイの夫婦、つまり、男同士のカップルが息子で、彼らが殺されました。
黒人と白人のカップルでした。
黒人の方の一人の父親は、元ギャングのリーダー格として、9人の殺人と服役経験があります。
出所後は造園業者として真面目に生きていましたが、ゲイの息子とは断絶状態でした。
白人の方の父親は酒びたりのろくでなしです。服役歴もあり、こちらもゲイの息子とは折り合えず、妻にも出ていかれ、無惨な暮らしをしていました。
黒人の父はアイク、白人の父はバディ・リーです。
警察の捜査が一向に進展しない中、息子たちの墓石が何者かに破壊され、その怒りからアイクとバディ・リーは共同で犯人探しと、その殺害、復讐に乗り出します。
アイクの妻はそのことを心配しますが、アイクは猛進します。
リーとのコンビは、前半こそしっくりいきませんが、次第に息が合っていきます。
しかし、途中でバディ・リーが息子たちの墓石を壊したのは自分であり、アイクに共に復讐してもらうためだったと暴露して決裂してしまいます。
その後、彼らが敵方に追い詰められ、再びタッグを組みますが、男同士の絆が渋いのです。
アイクは実にタフな父親で、多勢で押しかけてくる敵を再三、撃退します。
暴力に対する年季の入り方が違うのです。
他方、バディ・リーも、なかなか見せてくれます。
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無期懲役囚、美達大和のブックレビュー
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