よりきみ⇔かおりのちょろちょろ交換日記
物語をさがして vol.12
こんにちは、イラストレーターのニシハマカオリ(にしはまかおり)です。
かわいいキャラクターが、ぽつぽつとお話を始めて、思わず耳を傾けてしまう…
今日は、そんな心温まる制作をされている、ぬいぐるみ作家&イラストレーターの「よりどりきみどり」さんをご紹介します。
よりどりきみどりさん(略して、よりきみさん)は愛知県在住。同じ地域で活動しているので、私もイベント展示でご一緒することがあったり、「チームにゃごや(名古屋)」と称して近隣メンバーで集まって勉強会やお茶会を開いたり、交流を深めてきた大切な友人です。
よりきみさんといえば、ぬいぐるみやアップリケのイラストが代表作なのですが、少し前から「ちょろり画」なる面白かわいいイラスト作品をSNSで発表されているのが気になっていて、そのことをいつか取材したいと考えていました。
ところが、近いところに住んでいるのになかなかお互いの日程が合わず…今回は「交換日記」スタイルでお話を伺うことにしました。
題して
「よりきみ⇔かおりのちょろちょろ交換日記」 ※略して「ちょろ日」
交換日記を覗き見するような感覚で、気軽にお楽しみいただければと思います。
よりきみさん へ
こんにちは!しばらくお会いできていませんでしたが、
5月末のイラスト展示「イラスタポロン」ではバーチャル空間で お会い出来て超うれしかったです! バーチャル空間なのに地元に出来た 新しいスタバの話を持ち掛けて自分でもおかしかったですが 、ここ数年で人に会う機会が減って「あそこにお店ができたね」ってのを伝えるだけのこともなかなかできなかったので・・
このまま仙人にでもなっちゃわないか心配です。
そうそう、よりきみさんがWEBで発表されている「ちょろり画」 かわいいですね。
ブログを見たところ2018年ごろから描かれているようですね。
日頃からほのぼのといやされていますが、さかのぼると200点以上も作品があって圧巻です!
「ちょろり画」をはじめられたきっかけは何かありますか?
これだけいろいろバリエーション変えて作っていけるのはすごいですよね。
ネタはどういうふうに見つけるのですか?
ちょろり画のひみつをちょろりとおしえてください。
6月24日
かおり より
かおりさんへ
「イラスタポロン」で久しぶりにおはなしできて、私もうれしかったです! かおりさんの声聞いたの、何年ぶりだっただろう?
アバターを通じて声が聞こえると、本当に会っている気分になって、オンライン通話デビューの私には、とっても不思議な空間でした。
近況報告がまさかのスタバ話で、何故知ってるの!?とビックリしたけれど、みたすくらすで「青木地蔵」のおはなしを読んで納得です。
田園風景の中にぽつーんとあるスタバ、地蔵様はどう思っているのかな。
「ちょろり画」みてくれてうれしいです!ありがとうございます。
もう200点以上になってますか!?
「ちょろり画」をはじめたきっかけは、ズバリ!自分の息抜きです。
私のイラストレーター活動の一つとして「アップリケイラスト(布絵)」制作があるのですが、お仕事の時は、彩り豊かで親しみやすく楽しいデザインを求められることが多いんです。
カラフルな布を手に、ひたすらチクチク地道に縫う作業を長時間してるとですね…
ふつふつと湧いてくるんです…
あぁ、ズバッとシュシュっと落書きしたいぃぃぃ!
ネガティブもジョークも、ひっくるめて出してしまいたいぃぃぃ!
あぁ、衝動。
かおりさんならもうお気づきかと思いますが、「ちょろり画」に彩色している作品が少ないのも、カラフルな布と向かい合った上の副作用だったりします。
あぁ、もう色いらないぃぃぃ!です。
子どもの頃から、小さなおはなしを作って、落書きするのが好きでした。
コマ割りができないあたりも、子どもの頃から変わってません(それはどうかと?)
身の回りの物を擬人化して、その心情や行動をふと考えてみたり。
身近な出来事やテーマから、なんで?どうして?と疑問に思った事に触れてみたり。
時には、モヤモヤした感情やションボリした気持ちを表してみたり。
思いついたらパソコンに直行してぐりぐり描くか、すぐに描けない時は、そこらの紙にメモして、100均で買ったノート(note.comではない)に貼り貯めてます。
スマホでメモするより手っ取り早い、Theアナログ人間。
最近は「今日はなんの日」から、ネタがひらめく事も増えました。
よくもまぁ、毎日記念日があるもんだなぁ…とビックリしちゃいますよ!
6月24日
よりきみ より
よりきみさんへ
お返事ありがとうございます。
青木地蔵は、車だと止まりにくい場所にあるので、カフェが近くにできたのはいいことかもしれないです。駐車場から地蔵のあるクスノキがよく見えます。ドライブスルーがあるのでそれでもスルーされやすいのかもしれないけれど。
「ちょろり画」は布作品制作の息抜きから始まったのですね。
確かに、アップリケやぬいぐるみだと、工程が長いですものね。初めの衝動そのものを書き表したいっていう気持ちはよく分かります。
だからネタも無理に探すというよりは自然に見つけられるんでしょうね。今日は 何の日、とか、季節を織り込んで、気楽に話しかけてくれる感じも素敵です。
そうやって「ちょろっとおはなし」が書かれているところに、ただのイラストカットではすまされないぞ!という面白味を感じてしまいます・・・
ありがとう、またいろいろ教えてくださいね。
6月25日
かおりより
かおりさんへ
まさかまさかの梅雨明け!
たった2週間のじめじめ生活が終わり、にゃごやの夏が早くも本気出してきましたね。
あぁ暑い…ほんと暑い…
「ちょろり画」制作話、改まって誰かに語る機会がなかったので、自分事ながら 新鮮な気分。
衝動的イラストに共感してもらえてうれしかったです。
かおりさんの作品には、たくさんの人物が登場するイラストがありますが、これらは衝動的に、ズバッと一気に描いているのでしょうか?
それとも、コツコツ描く事を楽しんでいらっしゃるのでしょうか?
『ただのイラストカットではすまされないぞ!』という、かおりさんからの言葉が心にグッときちゃいました。
少しずつですが「ちょろり画」のおはなしへの感想や登場キャラクターたちにコメントをいただくようになって。
技術的なご感想が多かったアップリケイラストの時とはまた違う、くすぐったさが混じったようなうれしさを感じているんです。
それこそ、イラストに仕込んだ小さな隠し玉を見つけてくださった時には、一人ほくそ笑う…うふふふ。
イラストを描く事だけでなく、キャラクターやおはなしづくりも含めて、ゆるっと面白がってる自分がいて。
そして、一緒にゆるっと面白がってくれる かおりさんやみなさんがいてくれるので、「ちょろり画」づくりがますます楽しくなりました!
実は、半年ほど前から、企業様向けに「ちょろり画」見てください活動を始めたところなんです。
イラストカットとしては、絶対的に見栄えが地味(苦笑)
だが、しかし!『ただのイラストカットではすまされないぞ!』
いつかキャッチコピーとして、どこかで使っちゃおう♪
6月29日
よりきみ より
よりきみさんへ
いやはや、今日は、にゃごや日中最高気温40℃いくそうです。いろいろまずいですね。
私のいっぱい描くタイプのイラストは、下書きはシャープペンシルでちまちま考えますがペン入れは一気に行います。勢いですよね。
そうそう、お聞きしたいもう一つのこと。
ちょろり画と似たタッチのコンテンツで、「おにぎり記録帳」 がありますね。
こちらはイラストとしてはとてもシンプルなのにもかかわらず、 ものすごいバリエーションがあってびっくりします。
これは実際に作ったものを、イラストで描いているんですよね?眺めていると、よくこんなにアイデアがあるなあと思うのと、日々「続けている」ことへの感動が 押し寄せてきます・・・
自分はだいたい混ぜ込み系おにぎりが多くて、中に埋め込むのは苦手なんですよね。
例えば最近だと「6/21九条ネギと豚こまのさっぱり炒め」みたいな具は、混ぜ込むのか、中に埋めてちょっとだけはみ出させる(天むす)方式なんですか?夕飯の残りなどを活用すればちょっとはバリエーションは増えるでしょうか?
おにぎりエピソードやおにぎりの極意などがあれば教えてください。
7月1日
だいたいごま塩おにぎりしか握らないかおりより
ごま塩オニギリスト かおりさんへ
「おにぎり記録帳」は、実際に握っているおにぎりを描いています。
日頃から朝食用によく握ってはいたんですが、ふと「果たして、一年間に何個おにぎりを作ってるんだろう?」という好奇心から、2000年1月から記録を始めました。
当初は1年間限定のつもりだったんですが、せっかく1年続けたから、もう少しだけ…とやってるうちに、もう2年半です(笑)
おにぎりの具選びは、普段なら別々に食べてるごはんとおかずを一緒にしてしまえ!の感覚。
なので、前日の夕飯を少し取りおきしたり、作りおきのおかずを使うことが多いです。
あとは、市販のふりかけも常備してますし、小分けになってるお弁当用の冷凍食品も、よりきみおにぎり1個分にぴったりサイズ。
シュウマイや海老カツは、もうすっかりレギュラー入りです。
あ、でも、正統派?じゃない、破天荒なおにぎりもたまに登場しているので、ぜひ探してみてください♪
4人のお子さんがいらっしゃるかおりさんだから、これまでに握ったおにぎりは かなりの数になるんじゃないですか?
もしかしたら、超ビッグサイズを1つ!ってこともありえるな…
海苔は後巻きパリパリ派なのか、先巻きしっとり派なのか…(いろいろ気になってる)
中に具を埋め込むよりも、混ぜ込み系おにぎりを作る事が多い、かおりさんの気持ちはとてもよく分かります!
記録帳を始めて以来、改めていろんな具を意識しながら握ってみて気が付いたんですが。
中に埋め込むと三角形がうまく握れない具がけっこうあるんです。
なんとか握れても、食べた瞬間に型崩れしちゃったり。
最初の一口目で具全てが引きづり出されて、お口へGO!した時は、地味にがっかりしたり。
結局、具を混ぜ込んだおにぎりは、最初から最後までまんべんなくおいしいんですもの!
お米の硬さや種類とか、具の水分や油分とか、細かく研究したら、もっとおいしくて崩れないおにぎりができるとは思うんですけどね。
そこを極めるようになったら、おにぎり研究家・よりどりきみどり、の肩書きで活動しようと思います。
7月2日
伸びてきたボブヘアが「おにぎりに見える」と言われた よりきみ より
なるほど。おにぎり作りにとって重要なことがたくさん書かれていて、参考になります。
そして、イラストと写真の対比が面白いですね・・・!
おにぎり話を聞いたら私も何かにぎりたくてそわそわしてきてしまいました。
おかげでおにぎりの技がちょっと増えるかも・・・増えないかも・・・・
さて、ここまでの「ちょろ日」はいかがでしたでしょうか。
よりきみさんには、続いて「ぬいぐるみ作家」としての活動についてのお話も聞いてみたいと思います。
どうぞお楽しみに!!