「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本【読書メモ】

「繊細さん」とは?

アメリカのエイレン・アーロン博士によると、世界には1/5人の割合でHSP(High Sensitive Person)=敏感すぎる人が存在するといいます。本書では、このHSPという性質を持つ人のことをより親しみやすく「繊細さん」と呼んで解説してくれています。

繊細さんが具体的にどういう性質を持っているのかというと
・周りの人が気づかない小さな変化を感じ取れる
・良いものも嫌なものも半自動的にキャッチする

"半自動的に"反応してしまうので、この性質に振り回されると疲れてしまいます。
したがって、痛みやストレスに耐えるのではなく、自分の本音をどれだけ大切に出来るかが重要になってくると本書では述べられています。

"繊細さん"な自分と上手く付き合うために

身の周りの刺激に敏感な性質をもつ繊細さん。それはあなたに非があるということではなく、上手く付き合うことができれば武器になり得ます。一方で、敏感であるから故、生活するうえで不便を抱えてしまうことがあるのも事実。実際、本書を手にする人は、どうにかしてその生きづらさを手放したいところがあるのではないでしょうか。

本書で提示されている解決策を一部紹介すると
・ひとりでゆっくり心を休める時間が必要
・「とりあえず」動いてみる(ベストでなくとも物事は進むことを実感する)
・気づいたことに対応するかどうか「選ぶ」ことを重視する。"自分がどうしたいか"を優先!
・物理的に刺激を避ける(メガネ・イヤホン・マスク…etc)
・相手をテレビの向こうの人と思う(心の中で相手と1枚透明な壁を隔てているイメージを持つだけでもだいぶ違う)
・断る練習をしてみる(相手はダメ元で言っているだけかも!)
・気がつかない人の真似をしてみる
・とるべき行動の脳内シュミレーションを止める(10分考えても分からなかったら相談、3回コール鳴ったら電話をとる…etc)

行動に取り入れやすいなと思ったものをピックアップしてみました。私もHSPのような気質を持っているのですが、お仕事中でも自分が何をすべきか、こう行動したらどういう結果になるか…といったことを無限に考えまくるところがあります。考えすぎて初動が遅れたり、相談したいことがあっても相談相手の事情を推察してなかなか話しかけられなかったり…お仕事はチームプレイですから、お互いに気を遣いつつも、時には自分の要求(相談なども含めて)を通すことも必要な場面も出てきますよね。そういったときに、「10分考えても分からなかったら相手がどうであろうと聞く!」だとか「とりあえず動いてみる」とか、一つの行動指針を持っておくだけで、行動に出やすくなった実感がありました。

本書には上記以外にも、様々な場面に応じた解決策を提示してくれているので、周りの人や物事に気を遣いすぎて疲れちゃう…という方は是非一度読んでみてはいかがでしょうか^_^

HSPの方は、自分の本音("こうしたい")よりも周りが望むであろうこと("こうしなきゃ")を優先する傾向にあるそうです。周りがよく見える分、自分のとるべき行動に良くも悪くも気がついてしまう。「すべき行動」に気がついておきながらそれを選択しないことは、ともすると責任感や罪悪感から嫌な気持ちになるかもしれません。ですが、それ以上にあなたの「こうしたい」という本音は大切なのです。今まで我慢して「すべき行動」を選んで頑張ってきたあなたなのですから、少し肩の力を抜いて、これからは自分のしたい選択をしていってもいいと思います。

"2歳くらいの幼い子に親になったつもりで"自分と接してみると、自分のしたいことについてより寛容になれるかもしれません。

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