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リヒト

多感な時期に出会った大好きな友だちとは、もう連絡がとれない。


私のことを師匠と呼んでくれた。
理由は内緒。でも、私が彼の心に響くようなことを言ったらしい。
私を彼の師匠にしてくれた。嬉しかった。

馬鹿にされてばっかりだった低くて通らない声を、世界で唯一、彼だけは、可愛いと言ってくれた。
きっと何気ないひと言だったと思うけれど、私の心にずっと残ってる。
私が師匠なら、アナタはヒーローだな。

彼の2年前のツイートをブックマークしている。
「生きてます」の言葉を見返す度、何だかジンとする。

生きてるのに、それなのにどうして会えないのかね。

お互いの幸せを祈りあった、大切な友だち。
でも、少しずつ抜けていく彼の記憶。寂しい、寂しい。

いっそのこと喧嘩別れとかならよかったな。
別れたとも思ってないけど、仮にこれが別れだとしたら、この別れは自分たちの問題じゃないと信じてる。
周りのせいにしないとやってられない。








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