『万葉集』序文が書かれたシチュエーション #ドラゴン桜メルマガ 103号
学び方を学べ!ドラゴン桜公式メルマガ
2019年4月8日(月)
【Vol.103 取材記事・コラム版】
月曜日7時・木曜日0時の週2回配信
こんにちは!担当編集まほぴです。
先週の月曜日、新しい元号が発表されましたね!
5月1日からの元号は、「令和」。
同僚と、新しい元号を予想して
当てようとしていたのですが、
残念ながら誰も的中させることはできませんでした……。
うーん、難しかった!笑
ここから新しい元号とともに
新しい時代が始まるのだと思うと、
なんだかワクワクしますね。
さて、新元号「令和」は、日本最古の歌集『万葉集』からの引用だということで、
現在『万葉集』への注目が集まっています。
今回の『たらればさん、教えてください!古典が好きになる話』は、『万葉集』の編纂者と言われている大伴家持についてのお話です。急遽予定を変更して、番外編を書き下ろしていただきました!
ぜひ、ご覧ください!
それでは、#ドラゴン桜メルマガ を今週もお楽しみください!
1.【連載】
みずから学ぶ姿勢を身につける!
学習塾「PlusT」清水章弘さんインタビュー
桜木建二が教える 大人にも子供にも役立つ
2020年教育改革・キソ学力のひみつ
桜木建二がインタビュアーとなって
さまざまな分野の「学びのプロ」に話を聞く本連載。
4月は勉強のやり方を教える塾「プラスティー」を東京と京都で運営する、清水章弘さんのインタビュー!
■塾選びは見学が必須。講師の研修体制も大事なポイントだ
引き続き、清水章弘さんに塾選びのポイントを教えてもらうぞ。
「通う生徒のことを、どれほどかけがえのない存在として捉えているか。そこが見るべきポイントであろうと思います。
お子さんがいる家庭には、さまざまなかたちで塾の案内資料が届くことでしょう。
塾選びの第一歩としてはそれらに目を通すのもいいのですが、実際に見学に行ってみなくては本当のところはわかりません。検討対象の塾には、必ず足を運んでみましょう」
塾へ直接行ってみて、よくよくチェックするべきは何か。清水さんは明快にひとこと、「人」であるという。
「どんな人がその場を束ね、実際にどういう人が勉強を教えてくれるのか。とくに先生としてのスキルについては、シビアに見極める必要があります。
どのように採用され、どんな(社員)教育を受けてきた人が教える立場にいるのかは、はっきりと聞いてみるのがいいですよ」
おたくの先生のスキルはどうなんですか?とは、見学に行った身としてなかなか聞きづらいこともあるかもしれないな。
それでよくあるのは、パンフレットに書いてある「○○大卒」という講師プロフィールを安心材料にしようとすることだ。
それはよくない。出身大学だけでは、講師のスキルなど判断できないに決まっている。ここはひとつ、こう聞いてみるといいんだ。
「先生方の研修の体制は、どうなっていますか」
■塾に任せすぎず依存し過ぎない親の心構えも必要
日ごろから、教える者としての力をどう高めているのか。しっかり確かめておいたらどうだ? 塾に通うというのは、決して安い出費でもないのだからな。
おっと、こういう言い方で誤解を生じないよう気をつけないといけないな。塾を通常の買いものと同じように捉えると、あまりいいことはないのだ。
モノを買うように、「お金は出す、対価として成績上げてくれるんでしょう?」という態度では、塾とあまりいい関係は築けそうにない。
「たしかにそう言われてしまうと、塾側としてもすこし寂しい気持ちになってしまいます」と清水さんも言う。
いい塾なら、子どもの人生の一部に真剣にかかわらせてもらいたいとの気概を持っているはずだとのこと。そうした熱い気持ちのある塾とうまく出会い、子ども、家庭、塾がともに成長していける関係を築けたら理想的だな。
いっぽうで、塾に依存し過ぎないようにする気持ちも大切だと、清水さんは説いてくれたぞ。
「私は塾を、病院のようなものと捉えています。学校の授業についていけない、またはもの足りないところがある。ならば治療をしましょう、という場です。治ればうれしいし、おめでとうと言われながら退院していくのがふつうですよね。
もちろん病気やケガを治すための通塾もあれば、もっと高みをめざし切磋琢磨したいがゆえの通塾もあるでしょうから、『病院モデル』で一概には語れませんが、依存し過ぎないことが肝要なのはたしかだろうと思います」
***
清水章弘
1987年、千葉県生まれ。私立海城中学高校、東京大学教育学部を経て、同大学院(教育学研究科)修了。勉強のやり方を教える塾「プラスティー」を東京と京都で運営。著書は『東大生が知っている 努力を結果に結びつける17のルール』(幻冬舎)など多数。最近は、TBS系「教えてもらう前と後」(火曜よる8時~)に出演し、次回は4月9日(火)。1児のお父さん。
☆この連載はLINE NEWS「朝日こども新聞」(月、水、金 8:30配信)でも配信されています。LINEアプリ(news.line.me/about)をインストールして「朝日こども新聞」を検索!
https://www.asagaku.com/
2.【連載】
たらればさん、教えてください!
古典が好きになる話
「かささぎの 渡せる橋におく霜の 白きを見れば夜ぞ更けにける」中納言家持
(七夕の日に織姫と彦星を出会わせるために架かるという伝説の【かささぎの橋】のような白い霜を見ると、あぁ、すっかり夜もふけたのだなぁと思うものだ)
新元号が「令和」と発表されました。
史上初めて国書からの引用となり、『万葉集』に注目が集まって関連書籍は重版が相次いでいるとのこと。
大変めでたい。
そこで、本連載も乗るしかないこのビッグウェーブに…ということで、急遽『万葉集』の編纂者と言われている中納言家持こと大伴家持(718年頃~785年)の歌、小倉百人一首第六番、「かささぎの…」をお送りしたいと思います。
■『万葉集』は1300年前からずっと愛され続けてきた……わけではない?
ちなみに各種出版社から発売されている『万葉集』の現代語訳版を読んだあとで、さらに「解説本や関連本も読んでみたいな」と思ったら、『万葉集の発明 国民国家と文化装置としての古典』(新曜社刊/品田悦一著)をぜひお薦めしたいと思います。
「万葉集」という作品には、「天皇から庶民まで幅広く歌を集めた」、「1300年前から脈々と受け継がれてきた国民歌集」という(現在一般的に広く流布している)イメージがありますけれども、実はこのイメージは近代、具体的には1890年頃に「発明」されたものだということが、大変スリリングかつ史料を積み上げたかたちで披瀝されている名著です。
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