日本の金融リテラシーが低い本当の理由?(『インベスターZ』第42話)
三田紀房による投資マンガ『インベスターZ』の連載を題材に、経済アナリストの森永康平氏(@KoheiMorinaga)が、投資・経済・お金についての理解を深めるコラム・Q&Aを連載する「お金の偏差値を上げるマガジン」 。(毎週火曜更新)
今週の『インベスターZ』第42話では、財前の祖父、財前龍五郎が「金は汚いもの」という日本人の価値観は、本能寺の変をきっかけに形成されたと話し始めます。
果たして、どのようにして日本人のお金に関する意識は形成されていったのでしょうか?
森永氏による解説コラムでも、この「日本人のお金意識」をテーマに、それがどのように形成されていったか、これからどのようにしていけば変わっていくのか、という点について掘り下げていきます。
ぜひ、今週も最後までお楽しみください。
『インベスターZ』第42話:「貧しいがゆえの平和」
(つづく)
第42話コラム:「日本人の金融リテラシーが低い本当の理由?」
日本における「金は汚いもの」という思想の発端は「本能寺の変」にあったという話から始まります。
織田信長が明智光秀に襲われたことをきっかけに、身内の部下に対して疑心暗鬼になり、どうすれば家臣に裏切られずに忠義を尽くして従順についてきてもらえるか、そしてそこから派生して、どうすれば民衆が権力に逆らわずにおとなしく過ごしてくれるかを考え始めます。
そこでたどり着いた結論が、国全体を「そこそこ貧乏」な状態で統治することでした。
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