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現役東大生の「わからない」を具体化する勉強法②英語&古文編

こんにちは。東京大学 文学部三年の布施川天馬(@Temma_Fusegawa)です。

前回に引き続いて、現役東大生の「わからない」を具体化する勉強法を紹介していきます!

今回は、英語&古文編です!

外国語って難しいですよね。僕も英語がとても苦手で、めちゃくちゃ苦労した覚えがありますし、今もフランス語などを泣きながら勉強しています。

これまでは世界に出るにも英語一強で、それはいまも変わっていないように見えます。
しかし、中国語や韓国語、フランス語など、英語以外の言語のニーズも確実に高まっていますし、翻訳機の精度も高まりつつあるとはいえ、やはり外国語学習は無視できるものではありません。

さて、ここで皆さんに質問です。
皆さんがこれから受験勉強で使う英語は、皆さんのうちの多くにとって「外国語」ですよね?(帰国子女の人などは違うと感じるかもしれませんが)

では、「古文」「漢文」はどうでしょう?
「外国語」でしょうか?国語として学習するし、むかし日本で使っていた(漢文はちょっと違いますが)言葉だから、「外国語」とは言えないのでしょうか?

これらが「外国語」に当たるのかどうかはさておいて、僕個人としては、「古文」や「漢文」についても、「外国語」を学ぶように勉強するべきだと考えています。
その理由は以下の2つです。

・現代日本語と比較しても、各単語の意味が不明である。
・文法が現代日本語と異なる。

やはり、単語も文法も分からないとなると、外国語として扱うべきなんですね。
では、外国語の学習には何が必要なのでしょうか?


外国語学習とは?


そもそも、外国語を学習するときに、まず初めに単語と文法を学習するのはなぜでしょうか。
直観としてわかる人は多いと思いますが、理由を具体的に言おうと思うと、難しい人が多いのではないでしょうか。

私は、外国語を生徒に教えるときには、まず初めに、その学習についてスポーツに例えながら説明します。

例えば、「英語」を「野球」に例えましょう。
この場合、単語は「バットやグローブなどの道具一式」、文法は「野球のルール」として例えることができます。

例えばあなたがどうしても野球をしなければならなくなったとします。
試合の日はちょうど今から1ヶ月後、でもあなたは野球について何も知りません。そのときあなたは何をするでしょうか?

そう、大抵の人はまずは野球のルールを調べたり、必要な道具を調べて買いに行ったりしますよね。
まさか、道具も持たず、ルールさえも知らずにグラウンドに行くことはないでしょう。

しかし、英語や古文ではこのようなことを平気でやる人が沢山います。
ちなみに、私もその1人です…バットやグローブを買うお金(労力)をケチった結果、非常に苦労させられました。

英語や古文などの「外国語」学習で単語や文法が重視されるのはこのためなのですね。

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野球で言えば、「道具を買う」「基本的なルールを覚える」などの単純な作業さえもしてこない人が多いのですから、逆に言えば、単語や文法についてしっかりと暗記し、理解さえすれば、多くのライバルよりも有利になれるというのは何となくお分りいただけるかと思います。


「外国語」を「読む」ためには


それでは、文法や単語がある程度理解、補充できたら後は何をすれば良いのでしょうか?
前回もお話ししましたが、「わかる」と「できる」は違います。
イチローのバットのスイングについて、理論的には理解できても、それを見ただけで再現できるでしょうか?できませんよね。
まずは素振りから、反復練習が必要です。

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文法というのはルールだとお話ししましたが、同時にあなたのプレイスタイルでもあります。
覚えただけでは意味がなく、自らの体が覚えるまで体に叩き込む必要があるわけです。
文法問題集などはそのためにあるのです。

これは本当に重要なことで、僕は夏休みを使って文法事項を徹底的に仕上げたところ、センター試験の点数が40点ほど上がり、しかもそこで点数が安定しました。
文法分野で失点することがなくなったことに加え、長文の安定率がめちゃくちゃ上がったからです。

なので、一通り単語の暗記や文法の学習が終わった人は、まず文法問題集や精読などを行って、「素振り」や「筋トレ」を行いましょう。
いきなりバッターボックスに入るのは早すぎます。

ただ、古文や漢文の場合は、例えば助動詞「に」の判別など、そこまで含めた文法の学習が終わっているのであれば、いきなり実戦に行ってしまっても良いかもしれません。
というのも、古文は主語の省略や古文常識など、単語や文法の暗記だけでは対応できない、実戦特有の特別ルールがあるため、早めにそれに慣れた方が良いと考えるためです。


さて、いよいよ文章を読む段階に入りましたが、みなさんは既にスラスラと読めますか?

恐らく、色々な箇所で突っかかると思います。
それはなぜかと言うと、英語や古文も読み取りの問題なので、文脈的な意味合いであったりとか、指示語の指示対象であったりとか、単純暗記では対応できないことが大量に出てくるからなのですね。

では、どうすれば良いのでしょうか?
これは結局いわゆる「読解力」の問題なので、前回の記事をお読み頂ければと思うのですが、「外国語」向けに少し追加のアドバイスがあります。

「外国語」の場合は、わからない文章を特定するところまでは同じですが、それから後は、まず、「文中の単語は全てわかるか?」「文の文構造は把握できているか?」の順で精査してみましょう。

単語がわからない場合は、単語のお勉強をしましょう。
文構造が取れていない場合は、文法が頭に入っていないか、文法事項のアウトプットができていないかのどちらかとなります。
文法書が完璧に終わっているなら精読へ、そうでないなら文法書の完成を目指すというのが最善かなと思います。


まとめ


英語や古文といった、現代日本語とは異なる言葉遣いの文章を読むのはとても大変なことです。
本文では英語を野球に例えましたが、もしこれで現代日本語をスポーツに例えるなら、「アメフト」くらいになるのかなぁと個人的には考えています。(ちなみに古文は「ラグビー」です。)

その分、基礎的なルールや、道具がしっかりと揃っているのか、ルールについて深く理解しているのか、道具はしっかりと使い込んで手入れしてあるのか、など本当に基本的なことが問われます。

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受験生のみなさんも、そうでないみなさんも、まずは基礎を固めてから、ホームランをバンバン打っていきましょう!

ライター:布施川天馬(東龍門)


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