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東大生の諸君、勉強をエンタメ化せよ!/【第2回】#ドラゴン桜2 スタッフ座談会

『ドラゴン桜2』編集チームの座談会、第2回目は勉強法についてです。

前作から10年。大学入試改革の発表と共に始まった『ドラゴン桜2』。高校生の学習環境や勉強法も変化する中、変わらないのは桜木の「東大へ行け!」という熱いメッセージ。

そのメッセージを支えるのは、実践的で役に立つ勉強法。現役東大生チームの確かな実績と、三田先生の演出力が混ぜ合わさった『ドラゴン桜2』ならではの勉強法について振り返ってみました。

座談会に登場する『ドラゴン桜2』編集メンバーのご紹介

🐲コルクの編集者

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岡本真帆:2017年6月入社。入社と共に『ドラゴン桜2』の編集担当に。

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井上皓介:京都大学4年生(当時)。コルクの『ドラゴン桜2』スタッフ。

🌸現役東大生チーム「東龍門」(現「カルペ・ディエム」)

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西岡壱誠:東京大学4年生。大学2年時より参加。リーダー。東大生作家。著書に『東大思考』『東大読書』など

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カルロス:東京大学法学部(当時)。大学2年時より参加。
元コルクのインターン生。4月から国家公務員として中央省庁勤務。

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三田先生×東大生「最強のチーム誕生」

井上:『ドラゴン桜2』では東大生チームが勉強方法を監修していましたが、メンバーはどうやって決まったのですか?

西岡:「東大を目指すあの人気マンガの制作に参加してみませんか」という情報が、東大生のグループラインに流れました。
「それって例のあのマンガだよな」と思って、参加しました。

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例のあのマンガ。

井上:東大生のお二人は『ドラゴン桜』のファンだったんですか?

カルロス:ファンというより、作品に感化された一人でした。高校生の時に出会った『ドラゴン桜』は、「自分も東大を目指せるかも」と希望を持つきっかけになりました。何度も何度も読み返していましたね。

西岡:僕も『ドラゴン桜』と出会って、東大を目指した一人です。ずっと読んでいたし、ずっと好きな作品です。

カルロス:東大合格者がいなかった地方の高校で『ドラゴン桜』を勉強のモチベーションにして東大を目指していた学生ってけっこういるんですよね。

井上:先日テレビ東京で放送された「東大生が選ぶ漫画ランキングベスト20!」でも、勉強になる受験生のバイブルマンガとして第2位に選ばれましたね。

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東大受験生が少ない地方の高校に通う生徒にとって、
『ドラゴン桜』は東大受験の大きなモチベーションになっているそうだ。

井上:ちなみに、二人が初めて三田先生にお会いした時のことは覚えていますか?

カルロス:ガチガチに緊張していて、目の前にいる先生がどんな人だろうかと考える余裕はありませんでした…
でも、とても柔らかい雰囲気だったことはよく覚えています。こんなに柔らかい空気の方が桜木のような強烈なキャラクターを描いているのかと、びっくりしましたね。

岡本:二人とも緊張していたと思うけど、初回の打ち合わせからしっかり意見が言えるし、情報もどんどん出してくれて、すごいなぁって思ったのを覚えています。情報収集や資料の整理は、二人に頼りきりでした。
最近、三田先生がインタビューで「東大生はその場ですぐ調べられる力がすごい」という話をされているけど、それは二人のことなんですよ。

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「ドラゴン桜2公式ガイドブック」で東大生の"調べる力"を絶賛している。

カルロス:打ち合わせに参加させてもらっている以上は「なんかやろうぜ!」って、三田先生の仕事場の前で緊張しながら、西岡と話したのをよく覚えています。

西岡:懐かしいね。

井上:僕は少し後から編集チームに参加しましたが、東大生チームのサポートが『ドラゴン桜2』に欠かせないことはすぐに実感しました!

三田先生×東大生「実践とエンタメの最大化」

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『ドラゴン桜2』の勉強法は、
「東大生の実践&アレンジx三田先生のアイデア&演出」によって生まれた。
(画像は12巻95限目「目的を持って生きる」より)

井上:さて、『ドラゴン桜』といえば、実際に使える勉強法が魅力の一つです。今作でも面白いアイデアがたくさんありました。
まずは2巻の「受験マトリックス」が生まれたきっかけを聞きたいです。

カルロス:三田先生から、「天野くんと早瀬さんがセンター試験を受けた後に、できた問題とできなかった問題をうまく整理する、賃借対照表みたいなのを考えてほしい」と依頼を受けて考えた勉強法でした。

井上:もともと実践していた勉強方法だったのですか?

カルロス:いえ。元になる勉強法はありますが、受験マトリックス自体はマンガ用に考えられた方法です。僕たちが実践していた勉強法だけでは、マンガの演出としては物足りないときもあります。
マンガを読んで実践する読者がいることを常に想定した上で、効果的かつエンタメとしても面白い勉強法を新たに考えることもありました。

井上:マンガ的な演出まで考慮された勉強法だったんですね。すごい!

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自分の得意と苦手を可視化できる「受験マトリックス」(2巻より)は、
東大生の勉強ノウハウと三田先生の演出をかけ合わせて生まれた。
(3巻16限目「自分と向き合う」より)

井上:あと、3巻で「早瀬はツイッターをやれ!」「天野はユーチューバーになれ!」と言われる、このシーンの設定が決まったときのことを知りたいです。このシーンを読んだ時、一読者としてすごく驚いたんですよね!

岡本:最初は天野くんも早瀬さんも、Twitterを始める予定でした。でも、英語は話すことが大事だから「YouTubeに投稿するのもいいのでは」と提案してみたら、天野くんがYouTubeをやることになったんですよ。

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井上:一読者として驚きましたが、制作の裏側でそんな話があったとは…
(3巻21限目「藤井遼」より)

岡本:編集会議の打ち合わせで「早瀬はツイッターをやれ!」「天野はユーチューバーになれ!」というセリフが決まったときは、みんな爆笑していましたね。まさか「ユーチューバーになれ!」なんてセリフが生まれるとは、思ってもいませんでした。

西岡:早瀬さんは、12歳の帰国子女の設定でTwitterを始めますが、これは僕の友人が実際にやっていた勉強方法なんですよ。
友人はカナダに行ったことがないのに、「カナダに帰りたいな~」とか英語でつぶやいていました。けっこう反応があって楽しいのだと、言っていましたね。英語が好きな友人だったから、英語で遊ぶことが上手くて、彼の楽しくて身になる勉強法を参考にしていました。

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西岡:英語が得意なヤツが実践していたので、資料の最後のほうにいれていたのですが、まさか採用されるとは…
(2巻22限目「SNSを使え!」)

井上:実際にやっていた人がいたんですね!面白い! 

西岡:でも、さすがにこの案は採用されないだろうと思っていました。だから、「これ面白いね」って三田先生が仰ったときは、「まじかー!!」と思いましたね。まじめな案がいっぱいあった中で、まさかの採用でした。

岡本:『ドラゴン桜』は、勉強に使える実用的な情報と、マンガとして面白い情報のバランスをとても意識して作られている作品です。まじめで役立つ情報を提案するけど、「マンガとして映えるのか?」という視点でみると、何が選ばれるはわからなかったよね。

西岡:本当にそうですね。東大生らしい情報をただ持っていっただけでは、意外と採用されなかったりして。

岡本:そうだね。情報はアレンジが必要ということは、私も勉強になりました。

井上:なるほど。東大生チームが実践してきたという信用の下地があるからこそ、アレンジができて、実用的だけど遊びもある作品になるんですね。
すごい興味深いです。

岡本:二人が信用できる情報を伝えてくれるからこそだよね。しっかり調べて伝えてくれるから、三田先生がアイデアを広げていける。本当に、二人のリサーチ力が支えてくれていました。

カルロス:いかに質の高い情報をお伝えするかは、とても気を配っていました。でも、僕らにできるのは、情報を調べて渡すところまでです。
アイデアを面白くしたり、マンガに使える形にすることは、三田先生にしかできません。
「あの情報がこう化けるのか!」と、三田先生の展開力に毎週驚かされていました。

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カルロス:資料の情報もすぐに採用されるのではなく、読者の方により伝わりやすいタイミング・演出で採用されることもありました!
(画像は5巻33限目「間違い捜し」より)

岡本:あと、どれだけお忙しいときでも、打ち合わせ前には必ずネームが上がっているのも、三田先生のすごいところだよね。

カルロス:そうなんですよね。打ち合わせに間に合わないとか、遅れるということが1度もないんですよ。

井上:当時連載2本を同時進行されていて、映画やドラマ(注1)の脚本チェックや打ち合わせ、描き下ろしの仕事が入っても1度も遅れないって、すごいとしか言えないです…(笑)

注1(『ドラゴン桜2』連載当時、映画『アルキメデスの大戦』、ドラマは『インベスターZ』と日曜劇場『ドラゴン桜』の制作が進行していた。)

三田先生×東大生「時代に合わせた勉強法」

井上:「スマホを使った勉強法」は、今作らしい設定でした。これはどのようにして決まったのでしょうか?

西岡:スマホで勉強する設定は、三田先生が考えられていたアイデアでした。
「理系も文系も一緒に勉強する時代だよね」ということを三田先生は仰っていて、それであれば、オンラインでの授業や、スマホを使った授業になるのではないかと議論していましたね。

岡本:そうそう。最初は、教室を使うかどうかも議論されていました。マンガを描く上で教室はあったほうがいいから、天野くんと早瀬さんが二人だけで教室にいる形に落ち着きました。この設定は、すごく試行錯誤されていたところですね。
それから、スマホで勉強するとどんな風景になるのか、オンラインでの勉強はどうするんだろうという議論もありながら、少しずつ決まっていきました。

カルロス:三田先生は、オンライン授業の設定では、スマホを見るシーンが多くなって、絵が地味になりがちだとよく仰っていました。
だから、僕たちもスマホを使って勉強するときは、マンガ映えする勉強法になることをすごく考えていましたね。スマホで勉強という、今作の設定ならではの工夫をした点です!

井上:今の話を聞いて読み返してみたら、「ここも工夫したんだろうなぁ」と思うところがたくさんありそうですね。『ドラゴン桜2』、本当に奥が深いです!

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執筆:栗原京子
編集:井上皓介

(第3回へつづく…)

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制作の裏側について語る座談会レポートは、毎月1~2本ずつ公開していきます。
次回は、5月中旬の公開予定です。

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