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見えない縁で人は繋がっている Part2

こんにちは、ミサンガムーンです。こちらの記事は前回投稿記事の続きになりますので、まだ読んでいない方はこちらから宜しくお願い致します。

さて、突然同僚の男性から渡された、白木の箱の謎は。。

同僚の男性によれば、奥様のご両親が持っている空き家は、もう長いこと誰も住んでいないので、近所の人に頼んで定期的に家の手入れ・管理をしてもらっていたとのこと。

この夏同僚男性の家族が夏休みに訪ねたため、その管理人の方とも少し話す機会があり、何の気はなしに「同じ職場に、本籍地がこの島だった女性がいます」と話したところ、何という名前ですかと聞かれたので私の苗字を伝えたところ、管理人の方が衝撃を受けたそうです。

「管理人さんの話だと、君のお祖父さんに命を助けられたんだって、家族同然の恩人なんだって。それで、その孫娘さんだと思うから、これを渡して欲しいって頼まれたんだよ。あまりにもすごい偶然で、びっくりしちゃって」

そう言って渡された白木の箱。中を開けると、何枚かの写真とメモのような紙、そして筆で書かれた達筆な手紙が入っていました。

そしてそこには、会ったことのない父方の祖父の名前と写真もありました。

管理人さんからの手紙には主にこのようなことが書かれていました。

お祖父さんと私(管理人さん)は幼馴染で、近所で小さい頃から一緒に育ちました。お祖父さんの方がだいぶ年上でとても面倒見が良く、困った時にはいつも助けてくれました。戦後私が、仕事がなくてウロウロとあてもなく放浪してやけになっていた時も、俺のいる会社に来い、なんとかしてやると言って、自分の会社に頼み込んで就職させてくれました。

お祖父さんは、会社で労働組合の組合長をやっていて、同じ会社の労働者たちのためにいつも必死に会社側と戦い続け、ものすごく皆から尊敬され慕われていました。今でもその時のことを忘れていないし、恩義に感じている人がたくさんいます。島では集まりがあると皆お祖父さんのことを覚えていて話しています。

そんなお祖父さんを早く亡くしてしまいとても残念ですが、お子さん達も立派に育ったと聞いています。いつかまた、息子さんやお孫さんにもおじいさんの生まれ育ったこの島に是非遊びに来てほしい。

そのような内容が、達筆な筆文字で書かれていました。他に、何人かで笑い合う祖父の写真や、組合長として名前が書かれている当時の社報の切れ端など、祖父にまつわる色々なものが大切に保管され、同封されていました。

会ったことも無い祖父を「恩人」と呼ぶ、会ったこともない人からの手紙が、私の職場の同僚を通して手元に渡ってきた。

祖父が亡くなったのは父が中学生の時ですから、ほとんど半世紀の時を超えて突然、私の目の前に祖父が登場したのでした。

「おじいちゃん、どうしたの急に。何か伝えたいのかな?」

そんな風にも思えて、私は父に一部始終を話しました。

父はすっかり驚いていましたが、更に複雑そうにしていたのは、その管理人さんが合わせて伝えてくれた、祖父の死因でした。

当時同じ船に乗船していた人の話からは、何らかのミスで祖父が乗っていた船が燃料切れとなってしまい、予定を変更してアフリカのどこかの港に寄港、そこで救助してもらったために大幅に運行計画が狂ってしまったとか。

その後船は再出発したものの、夜の誰もいない甲板から祖父はどうやら海に身を投げたようだと。とても生真面目で責任感が強い人だったから、自分のせいで迷惑をかけたと思い詰めてしまったのではないかとのことでした。

それが本当なのか、そうでないのかはもはや知るよしもありませんが、そんなことをこのタイミングで、思ってもない方向から知らされたことに、私も父も何と言っていいものか、わかりませんでした。

ただその手紙には、とにかくいかに祖父が素晴らしい人だったか、多くの人が恩義を感じているかが真心を込めて書かれていて、普段はどちらかというと人付き合いも考え方も極めて合理的でドライなタイプの私の父も、流石にこの手紙に対して返事をしないわけには行かないだろうと思ったようでした。

結局その後、父はその管理人さんにコンタクトをとり、その半年後には数十年ぶりに墓参りを兼ね、一人で四国の島まで訪ねに行っていました。(私も同行したかったのですが、残念ながら息子がまだ小さくて行けませんでした)

島に行くと管理人さんを始め、祖父を知っている、覚えているという人々から温かく歓待され、色々と良くしてもらって帰ってきたようです。

その木箱を同僚から受け取った時、若い頃の祖父の写真をじっと見ていると、

「ちょっと色々義理もあるからさ、一度顔出してやってくれよ」

と言っているような、そんな声が聞こえてきたような気がしました。

その後私は本籍を神奈川に移し、今は残っている親戚も全くいないその島に直接のご縁は無くなってしまったのですが、いつの日か、自分の足で訪ねてみたいという気持ちは今でも持っています。ちょっと不思議なご縁が導いた出来事は、これ以外にもいくつかあったりはするのですが、長くなってしまうのでそれはいずれまた。

袖振り合うも他生の縁と言いますが、人と人との出会いは実は全て予め決まっていて、同じ時代に生きていること、同じ国に生きていること、自分の身近でやり取りをする位の関係になっている人々は皆、宇宙の中の大きなシステムの中ではとっても縁のあるごく近しい存在なのだと思います。

そしてそれぞれの人の思いは、子供や孫といった血縁を通しても受け継がれていくし、それだけではなく祖父のように、生前に良い関わりを持った他人との間にも受け継がれ、後世に続いていく。

だからこそ命は自分だけで終わりではなく、肉体が滅んだ後もずっと思いは続いていくものなんだということを、教えてくれた不思議な出来事でした。

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