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NHKの動画を活用せよ!

このnoteは、当塾の講師マニュアルであると同時に、それらを発信することで当塾の方針について知れたり、教える仕事をしている人の参考になれば、との想いで公開しています。

さて、今回のテーマは「NHKの動画最強説」です。

私はYouTubeに授業動画を投稿しており、それを自分の授業でも使うことがあります。やはり、動画教材というのは視覚的に伝えられる情報が多いので、特に理科や社会にはとても有効です。

しかし、個人で作成している解説動画なので、どうしてもできることに限界があります。実験器具の解説動画であれば、実際の実験器具を用意するのが一番良いですが、個人では難しいです。画像を使いたいところではありますが、著作権の問題などハードルが高い部分があります。

また、正確性を高めるのにも個人では限界があります。塾講師を長くやっていますが、いまだに勘違いしていたことや、間違ってはいないけど厳密にはニュアンスが違うこと、解釈が違ったことなどが多く出てきます。

しかし、この大インターネット時代では調べたいことは大概、ネットの海に眠っているものです。有効なのに活用されてないツールは山ほどあります。それらを有効に活用して、生徒の成績を上げていきましょう。


本題に入ります。NHKの動画を活用せよ

元気いっぱい中学1年生の涼介くん(仮名)は、理科の問題集に取り組んでいました。今日は上皿てんびんの使い方です。

上皿てんびんのポイントとしては、
・分銅を手で触ってはいけないこと
・いつ釣り合ったと見なすか(針が等しく触れた時)
が主なポイントで、これをわかっているかを問題では問われます。

もちろん問題集の解説にイラストは載っていますが、本物を写した映像には勝りません。「『NHK 上皿てんびん』で検索してみ!」と伝え、映像を見てもらいました。

動画のクオリティはかなり高いです。涼介くんは「真ん中に針があるんだ〜」と動画を見ながら言っており、講師からしたら「それ知らなかったんかい!」とズッコケました。

まぁ、初めて見るものだし仕方ないですね。このようにやはり実際、実物に近い映像を見ることでイメージがしやすくなることは間違い無いです。

真ん中に針があることを認識していない状態で、「針が等しく触れたら釣り合いと皆すんだよ〜」と教えてもチンプンカンプンだったでしょう。

上皿てんびんの針

映像を見せてよかったです。

例えば「胞子のう」の動画↓ 。実際に見ると結構気持ち悪いですが、イラストでしか勉強したことがなかったので、映像で見ると勉強になります。

基本的には「NHK キーワード」で検索すれば出てくると思います。

手抜きじゃないです。

ただ見せるだけじゃダメですよ!

私がYouTubeを始めた頃、「分かりやすい解説動画を作りまくれば、この世から勉強できなくなる人いなくなるじゃん!」と思っていました。しかし、現実はそうではありません。Youtubeを検索すれば、分かりやすい動画が山ほど出てくる時代になっても、勉強ができなくなる人が絶滅する兆しはありません。

授業中に私のYoutubeを見てもらうことがあるんですが、結構ボーと見て内容が全く頭に入っていない生徒や、動画中で「問題を解けよ!」とめちゃくちゃ言っているのに飛ばして問題を解かない生徒もいます。せめてメモは取ってもらいたいところですが、それも声がけをするまでやらない生徒も多いです。

勉強苦手な生徒や、やる気がない生徒には動画を見せても一才無駄だったなんてことはザラにあります。動画を見といてね、は割と通用しないということを念頭に置いておいてください。

その上で、どうすればいいかというと、一緒に見てあげるというのも一つの手です。

さっきの上皿てんびんの動画で言えば、私は涼介くんと一緒に見て、ちょこちょこツッコミを入れてあげました。分銅をピンセットで移動している映像になったら「分銅って手で触ったらダメなんだよ」とちょっと補足を入れてあげたりして、動画をボーと見ないように促したりしました。

動画はあくまで手段ですので見せっぱなしにならないように気をつけましょう。

著作権について

動画の利用に関して、著作権が絡んでややこしくなる場合があります。例えば、集団授業や自身の解説動画でその映像を使用する場合などに関しては、慎重に扱う必要があります。しかし、個別指導塾ではあくまで、生徒が生徒のスマホで自分で調べて自分の学習のために視聴するので問題はないはずです。(弁護士などの専門家に確認したわけではありませんでの正確な情報ではありません。あくまで常識的に考えての判断です。)

講師はあくまでその動画を学習の手段としておすすめしただけで、複製したわけでも転載したわけでもありません。情報を提供し、子どもの学習の手助けをしただけで、NHKが提供するプラットフォームでの試聴であれば問題はないと思われます。

生徒が自分で調べる習慣がついたら最高

このような有効な動画を生徒が自分で調べられるようになったら、それは理想の姿ですね。

中学生くらいだと、どうしても「勉強=問題集を解く」という風に思い込んでいる生徒は多いです。勉強とは、自分の知らなかったことを調べて、学んで知ることと言えます。自分の分からないことを自分で調べられるようになることが、一つのゴールといえますし、それができれば、きっと勉強は楽しくなるでしょう。

今の時代、Google検索でなんでも簡単に調べられる時代になりました。しかし、逆に自分で生徒の調べる能力が問われる時代です。

上に出てきた情報で調べた気になる生徒も多い

レポートを課しても、なんとなく上に出てくる情報を写したりと情報の取捨選択の仕方も教えないといけない時代です。

NHKの動画が絶対正しいとは言い切れませんが、それなりの権威を持った組織が責任を持って公開している動画です。

自分の教える技術だけを過信せず、また動画だけを頼りっぱなしにするのではなく、うまく取り入れて活用してください。

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