取り残された町?三鷹をもう一度先進都市に!

1. 歴代市長の任期

昭和の時代にまでさかのぼれば5期20年の例がないわけではない。

しかし、市長は予算編成・人事権など多大な権力を握る立場にあり、長期間にわたり同じ人がいることによる「多選の弊害」が一般的に言われている。坂本・安田元市長はそれぞれ3期・4期で退いている。

2. 三鷹の現状

(1)人口増加率

「三鷹って人気があって人口増えているんでしょ?」

→他の都内自治体と比較して、三鷹市が特別伸びているというわけではありません。
※過去データが平成24年、20年までしか入手できなかったため上昇率が低く出たおそれあり

(2) 商業(平成26年商業統計調査報告)

「なんとなく三鷹って駅前中心に他の駅にくらべて寂しい気がする…」

→三鷹の商業環境の落ち込みは深刻です。

(3) 教育環境

「三鷹って、教育環境いいのでは?市長はたしか全国市長会の子ども・子育て支援施策担当副会長だったよね。」

→都内62の区市町村や周辺自治体と比較して一人あたり教育費は十分ではありません。小中学校は災害時の避難所ともなり、トイレを洋式化により快適にすることが重要ですが十分には進んでいません。

(4) 待機児童

「清原市長って珍しい女性市長だし、女性が安心して働くことができる環境の整備は進んでいるのでは?」

→待機児童の対策状況は全国1700超の自治体の中でも最低レベルです。

(5) 財政の健全性

「堅実な市政運営に取り組んでいるのでは?財政も健全なんでしょ?」

実質公債費比率:一般会計等が負担する借入金の元利償還金及びこれに準ずる償還金の標準財政規模に対する割合(3か年の平均値)。すなわち、借入金等の償還額及びこれに準ずる償還金の大きさを指標化し、資金繰りの程度を示しており、数値が小さければ借入金が少ないことを示している。

将来負担比率:一般会計等が、将来において返済や支払いが必要となる金額(実質的な負債)の標準財政規模に対する割合。将来、市の財政を圧迫する可能性の度合いを表したもので、プラス表示は財政圧迫の要因を表し、マイナス表示は将来負担が少ないことを表す。将来負担額より充当可能財源等が多い場合の表記は「-」。

→他の都内自治体と比較すると、三鷹市の財政運営は褒められたものではありません。周辺自治体に比べて市の借金が大きいことが問題です。

(6) まとめ

三鷹市は特別選ばれて人口が増えているわけではなく、人口増加は周辺自治体共通の現象。商業の落ち込みは激しいし、教育環境の整備も、安心して女性が働くことができる環境の整備も十分ではない。そして、他の自治体と比較して借金も多い。いったいなぜ、このようなことになっているのか?


⇒ 多選による市政の硬直化?


⇒ 借金が多いのに、また庁舎の建て替えのために多額の費用を使うか。産業振興、教育、待機児童対策等にお金を使うことが正しい税金の使い方ではないか。

以上が私の思いです!ご精読ありがとうございました。

参考文献:

東京都総務局統計部http://www.toukei.metro.tokyo.jp/syougyou/2014/sg14u32000.htm
29年度東京都教育委員会
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/administration/statistics_and_research/expense_per_area/report2017.html
文部科学省「公立小中学校施設のトイレの状況」
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/28/11/1379078.htm
都ウェブサイト
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/07/30/04.html
厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ」(平成30年4月1日)https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000350592.pdf
平成29年度決算に基づく都内区市町村等の健全化判断比率等の概要http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/09/25/21.html