STRAY SHEEP

STRAY SHEEP

昔も今も変わらないのは、愛情深い人であること。

今回のアルバムを聴いてみて、人が変わることは必然で、止めようもないことを受け入れ肯定して、一緒に進んでいくことが出来るのかもしれないな。と思った。

前回出たBOOTLEGを聴いた時に、もう私が好きな米津玄師はどこにも居ないのかもしれないな。と正直思った。実際fogboundツアーも私は好きじゃなかった。単純に自分には合わないアルバムだったんだろう。と今なら納得いく訳だが、当時は、どうしてもBremenの影を探してしまった。

ああ、米津玄師は変わってしまったんだ。と思った。
flamingoも、脊椎オパールも、私は好きじゃなかった。どうしても、変わってしまったことを受け止められなかったから。私の知ってる米津玄師じゃない、私が知ってる米津玄師のファンじゃない、MCで船から落とさないようにと言っていたけど、私は船から落ちる側の人間だろうな。と思ってしまった。

そこから、何故か米津さんを聴く度に悲しい気持ちになるのは変わらなかった。そんな中で出た、海の幽霊は、私の価値観に少しヒビを入れた。ああ、こんなにも音を壮大に扱うことが出来る人だったか。と、思い知らされた。

アルバムのクロスフェードを聴いた時に、とても高揚感で満たされた。既存の曲は全て聴いていたけれど、新曲の特に、『ひまわり』『迷える羊』『カナリヤ』は、私に衝撃を与えた。ああ、このエレキ、なんか懐かしいガチャガチャしてる感じ!ああ、知ってる、このSF感とユーモアの塊みたいな音楽!ああ、知ってる、愛を歌う時の彼の愛情深さ。ああ、知ってる。

なんだか、とても嬉しかった。私は船から落ちたかもしれないけれど、船は進んでも、また乗ろうとすると手を差し伸べてくれる。この人は、誰も欠けないように、すくい上げてくれる人だ。と

私は、STRAY SHEEPというアルバムがとても好きだ。変わっていくことさえも、あなたならいいよ。と思える、そんなアーティストに出会えたことが私はとても嬉しいと感じた。

おわり

#米津玄師 #STRAYSHEEP #日記 #音楽

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?