心臓に銀

可愛いまぶた 楽園を設える花とあなたに安息はない

ブローチは心臓の在処を偽る銀の針を何度も刺して

端正な死 甘い脂肪は削がれて脱皮に焦がれた骨が揺れる

こいびとはひとではないの青色の硝子のなかで空気を絶やす

鏡が泣く「ガラスの靴で踊れた貴方には誰の手も要らない

星空を詰めたと言ってたけど魚類だと思う沈殿するラメ

万華鏡愛でたし 努力などが強制的に左右対称

花びらは落ちる 君への心音が眼差しに喩えられないまま

水死体を慈しむ微笑みで花を摘む 活ける場所を知らずに

「これは愛」ときみに差し出すものがないので一緒にはぎ取りに行く

宜しければ投げ銭頂けるとありがたいです。割と生活費に直結すると思います。