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ぴいこのうた


君はいつも羽ばたいていた。。


じまんの黄色いつばさに

うたう声はレモン色

ぴ、ひょろ、ツーツー、ぴぃーと


ギターを手にとると
そばで待ってる
首をかしげてじっと見て
楽しくお歌をきかせてくれたこと


二階で稽古している
おじいさんの尺八にも唄う


遠い遠い記憶のむこう
今でもときどき羽ばたいて
黄色い風を送ってくれる朝は
遠い思い出


コツコツと
イカの甲をたたいては

おしゃべりする

ぼくにお歌を無理矢理きかせてくれた


ぴいこは気まぐれ


コツコツコツ。。
つるしたイカの甲はゆれる


あるとき突然、横になり
お歌をうたえずぐったりとした
ぴいこを見つけた


九月の冷たい朝のこと


外の世界にかえしてあげたくて
生き返るかもしれなくて
手のひらにつつんで
わけもわからず
外に飛び出す


コツコツコツコツ
コツコツコツコツ


なぜに
小さなものとの別れの朝は
こんなにも広くて大きい
青空なのだろうね


秋の空を
おいていかないで。。


とぼとぼ歩く。。


うたえなくなったんだ。。
あのお歌もきけなくなったんだ


気まぐれじゃなくて
気まぐれなイタズラだといいのに
命のおわりの気まぐれは
ぴいこのお歌をうばう



ぴいこがいたころの幸せは
じつは限りある
おだやかな時間だったんだ


ずっと一緒にいると思ってた


空っぽの鳥かごには
イカの甲がいつまでも
ゆれないんだ


ぶらりふらりと
ゆれるぼくがさまようだけ


コツコツコツコツ。。
空耳のようにきこえてくれば


思い出した黄色いつばさ

。。。


明日の朝は公園まで
小鳥のお歌をききにいこう


大空を伝わるぴいこの命にあえる


楽しいお歌をききにいこう



羽ばたいて命のかぎり鳴いた日々
黄色い空耳イカの甲コツコツ

べじ短歌


お歌をきかせてくれた
ぴいこに贈る詩

気まぐれな黄色いセキセイインコはかわいいです。。







子供の頃に飼っていたセキセイインコを、ふと思い出しました


黄色、黄緑、青白、手のりでかわいいインコたちがいました

カルシウム補給にはボレー粉よりイカの甲がお気に入りで
コツコツ♪ガジガジとかじってました

歌が好き
レタスも大好き、
おはなしも大好きです

小さな命を大切に


いつか大空に帰ってゆくから


そしてある日

小さな命を思い出したのなら

その瞬間に

今ここで逢えているんだということも







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