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2021.9.24 良い趣味を手に入れた話

ぽっかりと一人時間ができたので、前から言ってみたかったこじんまりとした地元の映画館に行ってみた。そこは、メジャーな映画もミニシアター系の映画も取り扱っている劇場で、外観こそ少々古いものの、音響やシートなどの設備は最新式で、この劇場のファンという人が結構いるらしい。

コアな映画ファン向けなのかなと思いきや、初めてでまごまごする私のこともさりげなくガイドしてくれて、とても居心地がよかった。劇場も混みすぎず、ゆっくりと座ることができる。シネマコンプレックスのような派手さはないが、快適だ。すっかり気に入ってしまった。

この日見たのは、『17歳の瞳に映る世界』という映画。

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邦題を見ると青春もの?と思うが、10代の中絶という思いテーマを扱った作品だ。アメリカが舞台。17歳の少女が、親の同意なしでは中絶手術ができないペンシルベニア州から、長距離バスに乗ってNYまでひっそりと中絶をしに行く話。なぜ少女が妊娠したのかその過程は説明されない。全体的にセリフは少なく、少女の表情や行動に焦点を当てて進んでいく。

原題である「Never Rarely Sometimes Always」は、手術前にカウンセラーが問いかける質問リストに出てくるのだが、本当に考えさせられるシーンで少女が涙を流すのを見ていたら、私も自然に泣けてきた。リアル、その一言に尽きる。見てよかった。

上映開始前の宣伝を見ていて、見たい映画が4本ほど見つかったので、これから時間を見つけては通おうと思う。こんな素敵な場所が地元にあったなんて。コロナで市街地においそれと出かけられない中だからこその発見だ。

いい趣味を手に入れた。


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