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大学時代の思い出③〜最高の師、最高の教え子たちとの出逢い〜

記事をご覧の皆さん、今日もご愛読いただきありがとうございます。

今回の記事でちょうど1週間連続の投稿となります。

さて、大学2年生の後期から実家から都内に通うようになった僕は再びアルバイト探しに奔走します。

学業をなるべく優先したかったので、

それほどアルバイトに力を入れないつもりでした。

タウンワークに目を通していたら、高校受験の時に通っていた塾が事務員の求人を出していたので、面接に行くことにしました。

面接を終えて採用が決まり、事務員の研修を終えて人事担当が一言。

人事『講師やらない?』

僕『えっ!?やっていいんですか。』

人事『実は事務員の仕事だけじゃ物足りなさそうだったし、多分向いていると思うんだ。何か得意科目ある?』

僕『社会科が1番得意ですけど本当にやっていいんですか?』

人事『ちょうど社会科募集していたんだよ!じゃあ次から講師の研修もやるからね!』

僕『はい!よろしくお願い致します!』

という下りでした。事務員をやるつもりが、予想だにしなかった展開に。

ですが、内心すごく嬉しかった。

折角やるなら講師業も悪くないだろう。僕もかつて高校受験でお世話になったし、その恩返しのために頑張ってみよう。

そんな気持ちでした。

講師の研修を終えて校舎の配属が決まり、校舎出勤となった1日目。

初めに校長先生との面談があるとのことで赴いたところ、

そこで待っていた校長先生は若くてメガネが似合うイケメンなのに、カリスマ塾講師オーラをこれでもかと放つ、今まで出会ったことのない人でした。

『塾講師はパフォーマーだよ。』

“何だこの人!?メチャクチャ熱くて頭良くてカッコ良いじゃん!!”

その後、校長先生の授業を見学してからすっかりファン目線です。

“この人のようになりたい”

心の底からそう思い、新米塾講師の奮闘が始まります。

そして、初授業。

期待と緊張に苛まれて、小学5年生のクラスで教鞭を取りました。

塾講師として未熟だった僕を快く受け入れてくれた生徒たちの笑顔を今でも忘れることはありません。

その後は無我夢中で学業の傍ら授業の準備に取り掛かります。

中学受験と高校受験のクラスも担当することになり、過去問と睨めっこして傾向と対策を練ったり、指導や教育とは何なのかといった命題と向き合う日々の中で、

僕の授業を受けたことで、少しでも生徒や保護者の人生にプラスになるようになってほしい。

そんな気持ちでいっぱいでした。

僕は大学4年生になっていました。周囲が就職活動を行なっている様子が

ただひたすらに内定を取るためにエントリーシートの作成に追われたり、生活の安定感が売りの公務員試験の勉強に勤しんでいる姿を目の当たりにした僕は、就職活動自体に疑問を抱くようになります。

自分がやりたい仕事があって、やりたい仕事に取り組める会社に入る試験が就職活動なんじゃないのか。

なぜ、内定を取るためだけにこんなに自分を押し殺して必死になっているんだろう。

などと思いつつ、自分の進路は決めていませんでした。

果たして自分は何を果たすべきなのか。自問自答を繰り返す日々を送る中で、

僕の頭の中は今教えている生徒たちのことで頭がいっぱいでした。

自問自答の末出した答えは、塾講師のアルバイトを続けながら考える。25歳までに結論を出す。という結論でした。

両親に就職活動をしないことを相談し、了承をもらった時に父親から

『貴重な時間だから大事にしなさい』

と言われたことを覚えています。

卒業後の進路は就職浪人する道を選ぶこととなり、大学の卒業を控えた中で僕が出会した出来事は、

東日本大震災でした。

未曾有の自然災害になすすべなく破壊される町並み、機能しなくなる社会インフラ、不足する物資。

武道館で行われる予定だった卒業式は中止となり、大学の校舎で卒業証書の授与のみが行われました。

今まで当たり前に行われていたことが、これからも当たり前にできることではない。

そんなことを自分なりの教訓としてキャンパスを去りました。

卒業のち、電車が通常運行するようになった頃、父親と2人で都内に繰り出しました。

ただ単純に親子で東京に遊びに行き、帰りに神田の居酒屋で酒を酌み交わし、今の塾講師のアルバイトのことや、将来やりたいことがまだ見つかっていないことを語り、

今自分の周りにいる人たちを大切にしなさい。そうすれば、多分良いことがあるさ。

と父親が優しい言葉をかけてくれたことで、朧げな将来の不安が少し和らいだ。

そんな23歳の春でした。

再び浪人となった生活については次回書きたいと思います。

それではまた!

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