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不器用な三枚目は誰のため?


「昔から人と違ったことをするのが好きだった。」

そして表現しづらいのだが、
どこか周りの人の「考えと馴染めない」と違和感を感じていた。

4ヶ月ほど前の2021年2月
「あなたの大切な人がHSPだったら」という
kindleの電子書籍が発売された。

こちらはライター仲間のほととぎすさんの初出版本。
その中には恥ずかしながら「イノッチ」として
私の赤裸々な「インタビュー記事」も載せていただいた。

「HSP」とは、highly sensitive person(ハイリーセンシティブパーソン)の略称。
生まれつき非常に感受性が高く、
ほんの些細なことにも敏感に気づき、感覚的にも繊細な
遺伝子の特製を持つ人々のことです。

その割合は以外と多く人口の15〜20%くらい。
私も「その存在」を知ったのは去年。

それを機に今までモヤモヤしていたものが
「そうだったんだ!」と謎が解けたように少しすっきりした。

HSPは決して病気ではなく「気質」と表現されていて、その表現にはとてもしっくりとくる。

人の心を敏感に察してしまう。
だから「こうしたらきっと喜ぶんじゃないか?」
と考え、先回りしてしまう傾向がある。

私の場合、
飲み会でも自分が無邪気に楽しむと言うより、
「あいつ飲み物足りてるかな?」
「おつまみ、もうちょっと頼んだほうがいいかな?」
と無意識のうちに周りを気にしている時間の方が多い。

必要以上に気をつかってしまい周りからは
「気を使い過ぎだよ」と言われるも止められず、
家に帰ったら気疲れで「グッタリ」することもしばしばあった。

しかしもちろんHSPはネガティブなことばかりではない。
「人の気持ちが分かる」、「感受性が高い」、
「弱い人を助けられる」等といった長所もたくさんある。

HSPを短所と捉えるのではなく、
「短所と長所は表裏一体」
特性を理解した上でそれをどう活かすかがポイントになる。


ここでは詳しく触れないが、
この本ではHSPをパートナーに持つ作者の実体験と、作者の周りのHSPとの対談記事が書かれている。

なので、もしかしたら「自分自身」もしくは
「あなたの大切な人」に当てはまりそう、、と思ったのなら、
今後の生活を「より良くするヒント」が見つかるかもしれないのでぜひ読んで欲しい。

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私の性格を自己分析すると「ちょっと気にしいな時」と「イケイケドンドンの時」のギャップがある2つの感情を昔から併せ持っていた。

その時代その時々によってどちらかが表面に
強く現れてくるという感じ。

そして小さい頃からみんなと「何かが違う?」
といった漠然とした不思議な違和感を感じていた。


良い大学に入って一流企業に入社。
美人な彼女と結婚して、車を持ち、
家を持ち、子供を授かる。

という社会の暗黙の「同じレール」にみんなが
乗ろうとしていることが不思議でならなかった。

しかし、他人の目を気にして、大人はこうあるべき、30代になったら結婚をするべきなんだと。
これは社会の「暗黙のしきたり」だからしょうがないんだと、どこかで諦めて自分に言い聞かせていた。


本心から望んだものであれば、
それを否定する気はさらさらない。
でも私の場合は「そうしなければいけない」
という周りからの目に見えないプレッシャーの方が大きかった。
そして一度はそのレールに乗ったが脱線した。

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私は恥ずかしがり屋な面がある一方、
その反面ちょっとひねくれたり、
あえて人の逆を行く「右向け〜左」の学生生活を過ごしていた。


高校生の頃、授業中に
みんなが「思っていても言わないこと」をあえて
教師に言って教室は笑いの渦に。

教師には何度も怒られたり、全校朝礼の時には
1,500人の前で名指しで呼ばれて
校庭で正座させられたこともあった。

「男子校特有のノリ」もあったと思う。
教師には目を付けられていたが、「憎めないやつ」
とむしろ可愛がられていた思い出がある。
そして、なぜかクラスの「ヒーローになれた」気がした

それからというもの僕も周りも味をしめ、
「あいつならみんなが言いづらい事を言ってくれる」といったみんなニヤニヤした目で僕を見ていた。

どこかで「みんなの期待」を背負ってきた。

今改めて考えると
皆が「言いたいけど言えない本音」をズバッと言う事が、ちょっと痛快だったのが半分。

もう半分は、何か場を盛り上げる「3枚目キャラ」の役回りが定着していたので「私の使命」のように感じていたのかもしれない。

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ところで「3枚目」の言葉の由来を知っているだろうか?
それは、昔の歌舞伎の芝居小屋の立て看板の序列
「番付」からきていて、1枚目から8枚目まで役割があるとの事。

2枚目はみんな知っているだろうが、
他の○枚目は知らない人が多いんじゃないだろうか?


一枚目とは、歌舞伎の物語に登場する主役のこと

二枚目は、色事を担当する役柄であり、色男のこと

三枚目は、歌舞伎の物語のお笑いを担当するお調子者

四枚目は、まとめ役であり物語の中軸を担当する役柄

五枚目〜八枚目はここでは割愛するので気になる方は
↓の参考記事をみてください。
https://otonanswer.jp/post/83012/


○枚目の由来を知った時、
なぜ歌舞伎には「こんな役割」があるんだろうと?
考えているうちにピンっときた。

それは、
「 歌舞伎=ストーリー=人生だ!」
と私は読み解いた。

つまり色んな役回りの人がいるから
ストーリーは面白いんじゃないかと。

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2枚目ばかりの世の中じゃ、
2枚目オーデイション競争が加熱、審査員もイケメンだから参加者に対して「オレの方がイケメンだ」とライバル心が起きる。

かといって
3枚目ばかりでは今度はお笑いグランプリで熾烈な戦いが繰り広げられ、こちらも見えない「泥試合」が繰り広げられるだろう。

どちらだけでも世の中は成り立たないし、
つまらない。


男前なやつ。
面白くてひょうきんなやつ。
スポーツが出来るやつ。
勉強が出来るやつ。
絵が上手なやつ。

これは正しい、これは違うと、
自分以外の考え方を持つ人を否定するんじゃなくて
自分とは違う特性の人もいるんだって認識しよう。

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ネットで検索していたら、
「2枚目と3枚目どちらがモテる?」
という記事を発見した。
イケメンよりお笑い芸人の方がモテたりする事があるからのようだ。


しかしあえてその記事は一切見ずに
今回「3枚目」を自分なりに独自分析してみた。

3枚目は、ひょうきんで面白い。

それは人と違うことをしているから。

そして場を明るくみんなを笑顔にして喜ばれる。

なぜなら本当はみんなが言って欲しい事、
してみたい事を「代わりにしてくれる」代弁者だから。

つまり「ヒーローの要素」を満たしているじゃないかと。

だから「3枚目は勇者だ!」
と私は結論付けた。


そして、
3枚目がいるから2枚目の格好よさが際立つ。
2枚目がいるから3枚目の面白さが際立つ。

みんなそれぞれが違うから面白い。

そして自分は「こういう人間なんだ」と決めつけずに、興味がある事があったら今までの自分とは違う
「役割」に挑戦してみるのもいいんじゃないかな?


自分では短所と考えていた事が、
考え方、シチュエーションによっては長所になるかもしれない。


これだけ多くの人がいるんだから、
考え方は違って当然だし、今は特に
「これが正しい道」など誰も示せない時代です。

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世間一般に決められた「他人の価値観」で生きたり、人と比べて競う世界では僕らは幸せにはなれない。

なぜならそれは世間が望んだ幸せであって、
「私が望んだ幸せ」ではないから。

自分自身が本当はどんな事に幸せを感じ
何にやりがいを感じるのか、
は人それぞれ違うはず。

「なぜそれをやりたいのか?」を言語化して
ふに落とせるよう時間をとって自分と向き合ってみたい。

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とはいえ言うは易しだが、
「なかなかこれが難しい」から困ったもんだ。

でもまずは興味を持ったのなら
「あーでもない、こーでもない」と
しのごの言わずに色んな役割に挑戦してみよう。

無責任のように聞こえるかもしれないが、
もしダメだったら、それを踏まえて
そこから学び「次の手を考えてみる」というのはどうだろう。

周りを笑顔にするのは素晴らしいことだけど、
まずは「自分を笑顔にする事」を忘れずに
自分なりを生きてみよう!


そんな言葉を
私と同じく世の中を上手く生きられない
不器用な3枚目に贈りたい。

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