とんかつが食べたくなってしまった

食に関する文章、その全ての肝は「読んでいるうちに食べたくなる」事だと思う。

そして私もまた今宵まんまと食べ物文章の罠にはまり、夜中布団の中で「武信」のとんかつを食べたくなってしまった。どうしてくれよう。夢の中で、ローズの脂身をパキスタンの岩塩で食べろと言うのか。

食べた事の無い美味なんぞ再現しようがない。

インタビューを進めるうちに出てくる数々の仕掛け…絶品お新香を生み出すぬか床チェック、メニュー開発、肉の品質と厚さ、タレへのこだわり、製法の繊細さ、そして忘れない客目線

これらが揃って美味しくならない訳が無い。

一方で、調理する人が変わっても対応出来る仕組みを作るあたりは、今風でシステマチックだ。

そして、オーダー伝票が増えてきても調理に抜けがないという料理長の描写は、神がかってさえいる(私はかつて飲食店にいた事が有るので、その時のプレッシャーを思い出して手に汗握ってしまった)

挙げ句の果てには、この記事の最後に「第2回に続く」とあるが、肝心の第2回の記事が見つからない。

で、また悶々とした。

ああまたお腹が鳴った。全くもって罪な記事である。



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