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国際結婚体験記(1) ー言語の壁は素晴らしいー

このシリーズでは、日本で生まれ育ったわたしと、インド出身のパートナーの日々の記録を書いていきます。

言語の壁って素晴らしい!と言ったら、首を傾げられるでしょう。
先輩既婚者さんたちから、結婚経験が浅い故の感覚だと言われるかも。

わたしの母語は日本語で、パートナーの母語はヒンディー語です。
互いの母語は勉強中ですが、まだ意思疎通できる程流暢ではないので
普段は英語で話をしています。
パートナーはアメリカ暮らしが長く流暢に英語を話しますが、
わたしはというと未だに子どもみたいな英語しか話せません。

言語の壁があって良かったと思う理由は、夫婦の間に壁があることを
常に認識しているので、注意深く伝える配慮をすることが当然という
ベースラインに立てるからです。

交際相手が日本人だった頃は、意図とは、伝わって当たり前のものだと
思っていました。
伝わらないと、それが自分の説明不足のせいではないか、と考える前に
「なぜこの人はわたしのことを理解してくれないのだろう」と
悲しくなったりもしました。

先日パートナーから、「最初の説明で上手く言語化できないことがあっても、再度別の言葉で伝え直すチャンスをくれてありがとう。」と言われました。
曰く、最初の説明の解像度が低くても気にせず会話を進められると
誤解が生じてしまうことがあるので、意図したことがちゃんと伝わるまで
何度も説明を許してくれるわたしの忍耐強さに感謝しているとのこと。
英語の苦手さが役に立つ日が来るなんて、と苦笑いしました。

言語や文化の違いがさほどない場合でも、
相手は所詮他人なので、どんな人間関係にも壁はつきものです。
壁が低いとそのことを忘れてしまいがち。
そして壁を乗り越える配慮や努力を怠りがち。

わたしとパートナーは、あまりに明瞭な高い壁があるせいで
日々それを確認せざるを得ません。
伝わることが当たり前ではない状況は時にフラストレーションが
溜まりますが、基本的には思いやりに満ちた優しい世界だと感じます。

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