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【新聞連載第5回】学校外の教育現場で子どもたちはどう成長するか

義務教育があるのにも関わらず、なぜ私たちは学外で教育目的の場づくりをしているのか。それは、義務教育には子どもたちが『未来を切り開いていく人材になるための生きる力』を養う機会が少ないからです。

将来社会人になることを想定した『成長』ができる場をつくるために、欠かせないのが社会性です。地域の中小企業と連携したインターンシップ事業や、社会を疑似体験できるシチズンシップ(市民としての資質)教育のためのマーブルタウン事業などを行っています。

今回は、実際に参加した子どもにどんな成長が見られるのかを紹介します。

マーブルタウンは、小学生対象のプログラム。仮想のまちに入国し、ハローワークで仕事を見つけ、銀行でお給料をもらい納税をし、国王選挙で国王を選び、役場で出店料を払うと起業もできるという子どものための子どもだけの数日間限定の街です。

街の中では日本円ではなく、疑似通貨マーブルを使います。子どもたちは家で創ったものを売ることができるため、色んなアイデアを考え形にしてマーブルタウンにやってきます。

10 年前に開催されたマーブルタウンの中で、映画館を開いた子どもがいます。彼は、友人と一緒にビデオカメラとラジオカセットを使って、一本の映画を作りました。

パソコンでの編集などは行わず、自らシナリオを作成し、撮影現場で各シーンのために用意した音源を直接流しながら、見よう見まねで映画の制作を行ったのです。その映画を見るチケットを周りの子どもたちに販売し、自作の映画館で視聴することができるという空間をつくりあげました。

現在 20 歳になった彼は、日本大学芸術学部映画学科の学生となり、映画監督になることを目標として日々勉学に励んでいます

18 年新卒の大学生 15,000 人にアンケートをとったところ、収入や出世が大事などの数字を遥かに上回る、約三割の大学生が『楽しく働きたい』と答えたというデータ(※)があります。しかし、楽しく働くとはどういうことなのか体感を持てる機会は、何か条件が無い限りは彼らの日常生活にありません。

生活の中で、親と先生や習い事以外の社会人と接することが当たり前になり、社会で楽しく働き活躍できる人材を育てるために活動を続けていきたいと思っています。

マーブルタウンは、年内に二回開催が決定しています。 9 月 29 日(土)・30 日(日)10 時より岡崎シビコで『おかざきマーブルタウン』。

また、11 月 24 日(土)・25 日(日)10 時より愛知こどもの国で『あいちマーブルタウン』を開催いたします。
参加対象は小学生ですが、高校生から社会人までのボランティアを随時募集していますので、ご興味のある方はぜひご連絡ください。

※2018 年卒マイナビ大学生就職意識調査


(2018年9月6日 東海愛知新聞掲載)

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