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「揺れる警視庁 1200万人の人質」を見よう。

noteでは野球のことばかり書いてきましたが、どうしても書きたかったことについて一通り書いたので、野球以外の話題についても書いてみようと思います。twitterを見てくださっている方はご存じと思いますが、僕は野球以外も好きで、漫画や音楽のほうが野球より好きなぐらいです。

今回は、YOUTUBEの公式アカウントでも公開されている、名探偵コナンの「揺れる警視庁 1200万人の人質」というエピソードについて書いてみます。細かい人物紹介や漫画紹介を先に書いてもいいのですが、それよりも、どれだけこの作品が見応えがあって面白いかということについて書いた方が興味が湧きやすいと思いますので、付属情報は適宜、加えていくこととします。名探偵コナンという作品についての基本情報は…まあ言わなくても分かると思いますので割愛しますね(笑)。

【エピソードの概要】

「揺れる警視庁 1200万人の人質」は、コミックスで言えば第36巻のFILE8から第37巻のFILE1までの計5話に収録されているストーリーです。アニメでは2003年の1月6日、お正月2時間スペシャルとして放送されました。コナンのエピソードの中でもトップクラスの人気を誇るエピソードで、動画が公式サイトで公開されるや、数日で100万回再生に到達し、公開から3週間余りが経過した12月12日現在、300万回を突破するという人気ぶりです。なお、公開は年内いっぱいまでとアナウンスされています。

ストーリー構成としては、コナンと仲良しの刑事である佐藤美和子刑事の過去の回想と、現在起こっている爆弾事件とがリンクするように描かれています。登場するのは主に、佐藤美和子刑事と、同僚の高木渉刑事、コナン少年探偵団。回想シーンでは主に松田陣平刑事が描かれます。毛利蘭鈴木園子は学校で模試を受けています(後の伏線になります)。

【見どころポイント1】松田刑事かっこよすぎ

もうコレが僕の推してる一番の理由なんですけど、作中ではこのエピソードでしかマトモに出てこない松田陣平刑事が、とにかくカッコいいです。僕が一番好きなコナンのキャラクターでもあります。ザックリ説明しますと

・顔がとにかくイケメン

・手先が器用。爆弾処理班で活動していた

・「探偵物語」の工藤俊作や、「太陽にほえろ」のジーパン刑事をイメージしてキャラが作られている(松田という名字。ジーパン→陣平)

・7年前に起きた爆弾事件で爆死した親友の敵討ちをしようとしている

・その4年後に起きた、同一爆弾犯の仕掛けた爆弾に表示されるメッセージを見届け、自分は爆死するが、2個目の爆弾の場所を知らせ、多くの人を助けた

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いや、カッコよすぎか!

佐藤美和子刑事とタッグを組んでいた時間は短かったものの、佐藤刑事の記憶に鮮明に残っている人物です。佐藤刑事の父は過去に起きた事件(作中でも触れられている)で殉職しており、松田刑事も殉職してしまいました。そのせいもあり、佐藤刑事には、自分の大切な人はみんな死んでしまうという思いが消えなかったようです。

当時はまだ高木渉刑事の、自分に対する思いに気づいてはいましたが、彼も死んでしまうのではないかという思いにかられ、踏み出せないでいました。高木刑事はほんの少し、松田刑事に似たところがあったからです。彼が亡くなった11月7日(アニメでは1月6日)に、佐藤刑事が松田刑事のことを思い出していた時、事件が起きてしまいます。

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【見どころポイント2】爆弾の出方に無理がない

7年前と4年前に事件を起こした爆弾犯が、3度目の爆弾事件を起こします。コナンは映画のたびに爆弾事件が起きるということは知っている方も多いと思いますし、漫画でも爆弾騒ぎは割と起きていますが、正直、少し前までパンピーだった人間がいきなり爆弾を作るというのはリアリティがなさすぎますよね。その点、今回の犯人は3度目というガチの爆弾犯で、話の最後に判明しますが、完全に愉快犯で、自己中心的な人物であり、同情の余地のない人間でした。こういう人間なら、まあ爆弾を作ってても不思議はないわけで、爆弾の出方に無理がなく、もちろんファンタジーではあるものの、最低限のリアリティは押さえてある印象です。

【見どころポイント3】アニメとしての作りこみの深さ

さて、この事件の動画、冒頭の5分30秒は、7年前、松田の親友である萩原研二が、タイマーの止まっている爆弾を解体しようとしていたところ、タイマーが突然動き出し、萩原ら作業員が全員爆死するという衝撃的な場面から始まります。

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実はこれ、完全にアニメオリジナルの場面。原作では萩原の下の名前も出てきません。7年前にタイマーの動き出した爆弾によって爆死、殉職したという情報が、佐藤刑事や目暮警部から語られるのみです。このアニメ回を放送するにあたり、おそらく作者の青山剛昌先生や、製作スタッフらによって細かい設定やストーリーが作られたのでしょう。熱意が凄すぎます。

なお、工藤新一の声で電話越しに毛利蘭と会話する場面から、主題歌のイントロが挿入されていくところは、入り方がうますぎて感動ですし、作画もかなり原作のものと近く、まるで映画版を見ているかのような完成度の高い作画です(次週予告の時の作画と比べてみてください)。

【見どころポイント4】名言連発! とにかく熱い!

コナンはたびたび、名言が出てくるところが好きなんですが、このエピソードでは特に、亡くなった人を忘れないということに関する名言が多く出てきます。

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「いや・・・忘れるこたぁねーよ・・・前に進めるかはあんた次第・・・あんたが忘れちまったらあんたの親父は・・・本当に死んじまうぜ?」

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「それが大切な思い出なら忘れちゃダメです・・・人は死んだら、人の思い出の中でしか生きられないんですから・・・」

佐藤刑事は、辛い思い出は忘れて、先へ進まなければいけないと考えていました。しかし、松田刑事に、それは違うんじゃないかと諭されます。しかし、その松田刑事も亡くなってしまい、彼の存在は佐藤刑事の心に深く残っていました。彼のことが忘れられない(松田刑事は佐藤刑事に、死ぬ間際のメールで思いを伝えています)うちは先へ進めないと、佐藤刑事は以前にも増して思っていたのかもしれません。高木渉刑事はそんな佐藤刑事に、かつて松田刑事が言ったのと似た言葉をかけます。この2つの言葉が重なるのがとても印象的です。

やはりこの言葉を聞くと、ワンピースのDr.ヒルルクの言葉を思い出します。

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人は誰かの記憶にあるうちは死なない。誰からも忘れ去られたときに人は死ぬ。忘れられない人がいるなら、無理に忘れる必要はない。同じ文脈で描かれた言葉ではないですが、同じメッセージ性を感じました。このエピソードの最後、佐藤刑事は松田刑事から送られてきた最後のメールを消します。メールは消えますが、思い出は消えない、消さないことを決意して、佐藤刑事が歩みだすところで、このエピソードは幕を閉じるのです。

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●いかがでしたでしょうか?

今回は僕の大好きなコナンのエピソードについてまとめてみました。爆弾の場所を示す暗号や、コナンの爆弾解体シーン、犯人逮捕、高木刑事と佐藤刑事のラブシーンなど、書くべきあらすじは他にもあるにはありますが、全て話してしまうのも違う気がするので割愛して、好きなところ・好きな場面・好きなセリフについて重点的にまとめてみました。冒頭にも書きましたが、公式アカウントでの公開は年内いっぱいなので、見るなら今のうちです!

次回はまた野球の話を書くかもしれませんし、まだ分かりません。noteを書くには、それ相応の熱量が必要です。書きたい!と思えるテーマが出てきたら、その気持ちのままに書くことにしようと思います。まさかそういう内容とは思わなかったけど面白かったよ!とか、自分もコナン好きだよ!とか、コナン詳しくないけど動画見てみる!とか思われた方は高評価よろしくお願いします!

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