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SNSという船に乗って


SNS(草創期から今までの思い出)

SNS。ソーシャル・ネットワーキング・サービス。この言葉を最初に聞いたのは、もう20年近く前のことになります。それ以前、ネットの海で人が交流する際に使われているのは、ネットの掲示板でした。

そんな時期に、初めて、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなる謳い文句で登場したのが、mixi(ミクシィ)。日記投稿がメインで、そこに加え、趣味が同じ人たちが集う場である「コミュニティ」が設けられていました。

当時はアメブロなどのブログサイトがかなり流行していた時期でしたが、アメブロは日記を書いてナンボだったのに対し、mixiは登録して、知り合いや、気の合う人とマイミク(Facebookでいうところの「友人」)になり、コミュニティに入るだけでも楽しめるお手軽感がありました。アメブロなどをやっていなかった自分にとっては、自分のアカウントを持ち、色々な人と交わり、向こうの近況を見たり、こちらの近況を投稿したりというのは、とても新鮮で、楽しいものでした

mixiはその後、人気だった「足あと機能」(どんな人が見に来たかが記録される機能)を廃止したあたりから人気が落ち、同時期に出てきたFacebookにユーザーを奪われるような形となりましたが、共通の趣味の人たちと交われるのは相変わらず楽しく、2012年ごろまでかなり頻繁に使っていました。

転機が訪れたのは2012年。その前年から、ほとんど使わないまでも、アーティストの投稿を見るためにTwitterに登録していたのですが、2012年、mixiメインの頃からずっと好きだったチャットモンチーのライブが近づいてきたころに、チャットモンチーのファンで、Twitterをしている方々が話しかけてくれて、一緒にライブへ行くようになりました。その頃からSNSはTwitterをメインで使い続けています。

SNSという船

SNSはいわば、乗客(ユーザー)を乗せて進む船のようなものだと思っています。乗客が多くなればなるだけ、船は重さで沈みやすくなり、ちゃんと費用をかけて補強しないと沈んでしまうのと同じように、膨大な数のユーザーを抱えるようなSNSはそれだけ、サーバーを強くし、安定させ、不自由なく使えるようにしなければなりません

もちろん、そのためには人件費を含む膨大な費用がかかるわけですが、SNSは一般的に無料使用なので、どういう形で収入を得るかが非常に難しい問題です。そのため、インスタグラムやTwitter、TikTokといった、数億人のユーザーを抱え、かつ、膨大な人数がアクセスし続けているような巨大SNSは、画面内に広告を出すのを余儀なくされていますし、有料会員を募る場合もあります。ただ、それはユーザーが少ないうちはそこまで必要ないことのため、長年、使い続けてきたユーザーにとっては、初期と比べて使いづらくなってしまうという思いをしているのではないでしょうか(僕もです)。

Twitterは今、イーロン・マスク氏の動向により、色々なことが起きて振り回されていますが、彼が就任する以前から巨額の赤字を出していたそうなので、こちらが当たり前だったと思っていた環境の裏には巨額の赤字があったと知った時、それまで何も知らずに楽しんでいた自分は無知だったな、と思わされました。ただ、かといって、使用料を払ってまで使おうという気持ちを持っている人は大多数ではないでしょうから、どの巨大SNSもそこは悩みどころなのではないでしょうか。

特に、この7月は、初旬に、インスタグラムと同系列の新しいSNS「threads」が開設され、瞬く間にユーザー1億人を突破したり、Twitterがサービス名を変更したりと、SNSという船の浮かぶ海は今、荒れているように思います。この後、また落ち着きを取り戻すのか、さらに荒れて、幾つかの船が沈みかけるのか、ちょっとまだ読めないでいます。

SNSの光と影

SNSは、掲示板にただ書き込むだけでは得られないような、人格的な交わりに近い、暖かい気持ちを与えてくれるツールだと思います。今の日本は、国民総SNSユーザー時代みたいな社会になりつつありますが、それまで、掲示板で他社と交わっていたような人が、根暗な人の趣味みたいな扱われ方をされていたことを思うと、常識が一変したという印象です。それぞれの形で、ユーザーはSNSを使っていることでしょうけど、使っている時間が生活の一部になっているといっても(人によっては)過言ではないのではないでしょうか。

ただ、多くの人がSNSを手にしたことで、価値観の相いれない人が交わってしまい、不毛な言い争いが起きてしまっているという側面があるのは確かです。普段の生活では顔を合わすこともないような人と交われるのは、光でもあり、影でもあります。仮にムカッときたとしても、「そういう人もいるんだな」と無言で去るような気持ちが必要になるでしょう。

文字でやり取りするようなSNSでない場合、イイネを過剰に求めてしまうという影の部分も出てきているように思います。承認欲求は誰もが少なからず持っているものですが、それが過剰になり、他の人に迷惑をかけてでも、印象的な写真や動画を撮って投稿する、という事態は残念ながら起きているようです。イイネを貰えるのは嬉しいものですが、「こんなに頑張ったのに前よりイイネが少ない」などと思い始めてしまうと辛くなると思います。くれた人への感謝を忘れないようにしたいものです。

おわりに

ここ数ヶ月、SNSについて色々と考えていたのですが、まとまった言葉にしたことはなかったので、noteという場所で言葉にしてみました。おそらく今後もTwitterのお世話になるのでしょうけど、整理しきれない思いもあったので、ここで吐き出してみたかったというのはあります。

元々、mixiで育ったので、長めの文章を書くことにも特に抵抗はないというか、140文字にまとめる方が、普段と違う脳を使っている感覚はあります。気持ちが乗っていれば、2500文字ぐらいはすぐに書いてしまいます。

次回は恐らく、ドラフトnoteの続きを書きます。待ってくださっている方もいるかもしれないと思うと、気持ちが上がります。それでは、また。

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