夏の終わりと安堵

 自慢にもならないのは百も承知だが、7月中旬から8月いっぱい狂いそうなほどに忙しかった。

 もちろん、夏休みはもらっている。久しぶりに何もしないで過ごせるなんて、感動した。

 バスで実家に帰って、昼寝をしたり神社を巡ったり。あとは、お酒を飲んで、友達とも会った。3泊なんてあっという間で、大好きなラーメンも堪能していないうちに帰宅。

 それからは、毎日とにかく働いている。その前も、とにかく働いていたけれど。

 平日昼間は山積みの作業をこなし、夜は塾で講師をする。自分で選んだから特に不満はないのだが、ストレスは溜まる。

 好きなことを仕事にすればストレスは溜まらないなんて、あり得ない。好きでもなんでも、人間なのでイライラする。私は例にもれずご立派な人間ではないので、ここにきてストレスが一気に加速した。

 これを書いている現在、8月は残り2日。まさに、カウントダウンだ。

 土曜日、仕事が終わってから遊びに行けばいいと思うかもしれない。でも、事務作業やらが盛りだくさんだし、何より体力のない私は1つのことをやり遂げただけで息切れしそうだった。

 日曜日は、家でおかずを作ったり、漫画を読んだり。漫画がこの夏一番の癒しだったことは言うまでもない。王子様やら伯爵さまからは、2カ月分のときめきをいただいた。ときめきが無ければ、私の人生など何の意味もない。

 多忙な日常に生きる意味を添えてくれたのは、そんなときめきたちだった。

 しかし、家に籠っているだけというのは苦痛を伴いますな。

 お家、大好きです。外は暑いし、快適に過ごせていました。でも、嬉々として家に籠るというわけでなく、疲れて動けないから家に居るという状況はなかなか精神衛生上よろしくない。

 選んで家にいるんじゃないもの。やっぱり自分が過ごしたい場所は、選ぶべきなんだなぁと思う。お家は大好きだけれど、消去法的な意味で時間を過ごすのはなんだか勿体ない。

 もちろん、それはそれで充実していた。目的をもって、漫画は読んでいた。でも、よっしゃ読むぞ!というよりも、漫画しか読めない……と震える手で漫画を持つ、ということの方が多かった気がする。作家さんたちにも申し訳ない。

 しかし、そんな鬱々とした日常ももう少しで終わりだ。

 9月に突入した瞬間に映画を観ることは決めているし、それに化粧品も新調することにした。ちょーっとだけ、自分へのご褒美で背伸びしてもいいのかな、なんて。都合よすぎかな。

 買わなくちゃいけないから買うけど、その過程も楽しみたい。フラフラと久しぶりのウィンドウショッピングも実行しようと思う。

 そして、気になっていたお店でランチを食べて、気になっていた映画を3本一気見だ!

 いまさらだけれど、『カメラを止めるな!』を観たい。公開当初から観たかったんだよ……!ちょうど、繁忙期に差し掛かってしまったから難しかったけどさ。

 ありがたいことに、大ヒットからの拡大上映で私にもチャンスが巡ってきた。楽しみだなぁ。

 スクリーンで観たかったフランソワ・オゾン最新作『二重螺旋の恋人』は観れそうになくて、大変残念だ。悲しいとしか言いようがない。

 DVDを首を長ーくして待つことにしよう。うん。

 と、忙しくて死んじゃいそう!疲れた!みたいなことを書きつつも、楽しかったことは事実だ。

 忙しいと余計なことを考える時間がないのがいい。ここで発表する作品のためのネタが思いつかなくなったときは苦しかったけど、疲れているからこそ思いつくこともあったからそれはそれ。

 1カ月半、私なりに駆け抜けてきた時間がある。あっという間で、自分のスケジュールを振り返るとゾッとするほど。

 24歳、身長は伸びないし、体重は落ちない。でも、少しは成長したって思える。

 寝不足の目をこすりながら、笑って、悩んだ毎日は、きっと私の中に深く刻み込まれた。平成最後の夏の幕が下りたら、自分を思い切り労わってやりたい。

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すっかり夏が終わったものの、忙しいのは変わりなし。
久しぶりに映画に行ったら、楽しすぎていまだに余韻に浸っています。この夏は体調不良に悩まされながらも、自分でも頑張ったほうだと思う!
皆様、お疲れ様です!

公式サイト「花筐

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