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新・山形を歩こう。 - article 02: そば吉里吉里

山形の人に言わせれば、山形の蕎麦はどこで食べても美味しいのだそうだが、その意見には僕は全力で反対したい。むしろほとんどの店は美味しくない。さらしていない干からびたネギや、粉わさび、無用に甘すぎる蕎麦つゆと、ベチャベチャの天ぷら、短く千切れたボソボソの蕎麦など、あり得ないものが出てくる。蕎麦だけを見ればまずまず合格点のところも稀にあるのだが、申し訳ないけれど飲食店として、ディテールまで行き届いた仕事には感じられない店が多い。そもそも僕は田舎そば系の割り箸のように太い蕎麦は苦手なので、山形においてはなおさら選択が容易ではない。

したがって蕎麦屋として行くところはごく限られている。ということで「新・山形を歩こう。」の2回目としてお蕎麦屋さんを紹介します。まずは「そば吉里吉里」。


そば吉里吉里

住所:天童市大字高擶北137-4 (高擶駅から徒歩27分)
電話番号:023-655-5670
営業時間:11:00〜15:00くらいまで
定休日:木曜日、金曜日
お子様の入店は小学生以上から。

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吉里吉里の蕎麦は、丸抜きを石臼挽きした挽きぐるみの十割そば「ざるそば」と、石臼で挽き割った粉で打った白っぽく甘味のある「ざいごそば」、そして極太の「田舎そば」があります。もちろん各々の好みはありますが、僕は「ざるそば」がいちばん好きです。夏の「ガスパチョそば」や寒い時期の「かけそば」も絶品。吉里吉里の場合、蕎麦以外にも魅力的なメニューが色々あります。「寄せ豆腐」や「鰊の柔らか煮」など、酒が飲みたくなる副菜がさまざまあって、山形では珍しい酒の飲める蕎麦屋でもあります。そして、その時々の旬の食材を使った天ぷら。山形の蕎麦屋は天ぷらが食えたもんじゃないところが多いのですが、吉里吉里の天ぷらは絶品です。最後にデザートの「豆乳のムース」や「蕎麦がきぜんざい」と、自家焙煎のコーヒーで締めれば完璧です。アーティストを連れて行くとほぼ皆んな喜んでくれます。車じゃないとちょっと辛いかも。

↓吉里吉里ご夫妻のインタビューがreal localに掲載されています。


ざるそば。
「ざるそば」と「ざいごそば」の相盛り
夏の名物「ガスパチョそば」。絶品だよ。
焼き干しの出汁を使った「かけそば」。汁がうまいんだこれが。
手作りこんにゃく。甘い味噌だれがかけてあります。
寄せどうふ。身体の中から綺麗になりそう。
鰊の柔らか煮。コッテリとしたタレで。
石巻産の穴子と野菜の天ぷら
春は山菜の天ぷら。
秋は香り高い原木舞茸の天ぷら。
冬は鱈の白子の天ぷら。
小海老のかき揚げは一年を通してあるかも。
冬の味覚、牡蠣豆腐。酒!
豆腐の味噌漬け。これも酒!
蕎麦がき。ふっくらして絶品。お店が忙しい時は諦めなさい。
豆乳のムース。ソースは時期によって変わります。
蕎麦がきぜんざい。お腹に余裕があればぜひ!
エスプレッソもドリップもあります。
一体ここは何屋なんだ、というべきオーディオ。
店内はこんな感じです。

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