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交通事故と私
「愉快な歯科医と私」で少し触れましたが、私は昔うっかり車に轢かれた事があります。
あれは2017年の事。
私は自転車に乗って最寄り駅に向かっていました。
仕事に向かう、出勤途中でした。
信号機のない一般道を走っていると、おじいちゃんが運転する車が横からノンブレーキで飛び出してきて、うっかり轢かれました。
あれは見通しの悪い道でしたが、気付いたときにはおじいちゃんの車が私の右横から突っ込んできました。
「あ、やば」
と思ったんですが、人間咄嗟に固まるんですよね。
取り敢えず行くも停まるも逃げようがない距離感だったので、自転車を車に対して斜め\に傾けて乗り捨て、左側に飛び退こうとしました(咄嗟の判断)
しかし車の方が速度が速いので間に合わず、自転車は車の前輪に巻き込まれ、自転車がぺちゃんこにひしゃげたせいで、飛び退こうとした私の下半身にひしゃげた自転車が引っかかり脱出できず、つんのめってしまい、そのまま地面に横転する形でコケました。
この際、受け身を取りましたが、車がまだ勢いがあり停まらなかったので、自転車がひしゃげさせられる振動で、自転車に脚を取られてた私にも振動が伝わり、一度地面に倒れた私はワンバウンドして後頭部を地面にぶつけました。
因みに体感スローモーションで、こうして克明に記憶しているのですが、流れとしてはものの一瞬のことです。
しかしどうして、その後が大変でした。
轢かれた後
まず私を轢いたおじいちゃんがこの世の終わりのように取り乱します。
おじいちゃん「大丈夫ですか?!」
と、何とか車を停めて降りてきて私に言います。
あまりにもおじいちゃんが狼狽えているので、どうにか「大丈夫ですよ?」と言いたかったのですが、私は頭を打っているので起き上がれません。
あ、状態がヤバくて起き上がれないって意味ではなく、オタクの知識で「頭を打っている状態で不用意に動かない」と言うのがあって、自らの意思で起き上がらないようにしていました。
幸い血も出てないようですが、軽く見て何かあったらいけません。
でも何か言わないとおじいちゃんが私をゆすりそうな勢いで、オロオロしているのでとりあえずお願いをする事にしました。
私「頭打ったんで、とりあえず救急車か警察連絡してもらえますか?私、会社に連絡しないと行けませんし、お願いします」
おじいちゃん「はい!はい!」
おじいちゃんは急ぎ、携帯電話でオロオロと通報しだしました。
頑張れおじいちゃん。
私は現状荷物や自転車ごと道端にぶっ倒れている状態なので、頭を動かないように気をつけつつ、鞄を手繰り寄せ、スマホで会社宛に事の顛末をメール(メール連絡可な職場)しました。
因みに偽証を疑われたくなかったので、事故当時の写真を添付しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1716733688704-KZH82HyUyg.jpg?width=1200)
因みに手前は倒れている私
我ながらよく写真撮ってたもんです。
さて、程なくして警察、そして救急車が到着しました。
警察からは二、三質問されましたが、兎に角頭を打ってるから先に救急車と言う訳で、ストレッチャーに乗せられて病院に担ぎ込まれました。
病院にて
とりあえず寝たままストレッチャー移動で、レントゲンと、CTスキャンされました。
何ていうか、寝たまま移動させられまくったせいで、吐き気を催しました。
その旨看護師さんに伝えると、吐き気止めの点滴を打たれました。
そして検査結果を横になりながら待っていると、看護師さんから「これを…」と紙を渡されました。
![](https://assets.st-note.com/img/1716733781717-c5zKVG1sEX.jpg?width=1200)
めちゃくちゃお出しできます
手前は点滴をされている私
至って元気だったのですが、この紙の脅しを読みすすめるとめちゃくちゃ怖くなりました。
え?私今凄い吐き気するんですけど?
看護師さん?
タイミングを?
渡すタイミングを考えて渡して??
私今の吐き気しますって言いましたよね?
え?これ脳の???
え?????(恐怖)
そうこうしていると、担当医の方が検査結果を持っていそいそとやってきました。
恐怖におののいていたので、慎重に検査結果を聞きました。
担当医「レントゲンもCTも見たけど、ほぼ無傷。病気もないし、血管も骨も綺麗、健康だねぇ?とりあえず足首と手に擦過傷があって、頭部は打撲に皮下血腫…たんこぶできてるね?痛い?」
私「あんまり痛みは感じないんですが、今は吐き気が気になりますかねぇ?」
担当医「まあ脳に以上は見られなかったけど、今は事故後で興奮してるのもあるかな?吐き気止め点滴終わるまで待ってて?でも念の為、頭部の怪我は翌日ぽっくり亡くなったとか事例あるから、何かあったらすぐ連絡してね?」
私「めっちゃ脅しますやん?そんな言われんでもお医者さん大好きなんですぐきますよ?」
担当医「そう言わないと安静にしないし、連絡しない人多いしね?あなたは大丈夫そうだけど、念の為にね。塗り薬と湿布に、後吐き気止めの薬を出しとくから、点滴終わったら帰っていいよ?経過観察で次の予約だけ受付でしていってね?」
私「はーい(安心感)」
何と言うか、私の担当になるお医者さんて何でこんな感じなんすかね?と言うくらいフランクなお医者さんでした。
さておき、やはりほぼ無傷だったので、少し安心できました。
そして点滴が終わるまでやる事もなく、もらった紙をぼんやり眺めていました。
そんな中、看護師さんが申し訳無さそうにやっきました。
看護師さん「あのー聖龍。さん、今大丈夫ですか?」
私「見ての通り暇ですよ?何ですか?」
看護師さん「あの、交通事故のお相手の方が、ずっと待ってらっしゃるみたいで、聖龍。さんとお話されたいそうなんですが、如何なさいます?お断りしておきましょうか?」
私「あー!(すっかり忘れてたけど交通事故の相手の)おじいちゃん!あー!忘れてました!え?あれから何時間くらい立ちましたよね?いるんですか?え?待ってた?えー?律儀ー!」
看護婦さん「どうなさいます?(気遣わし気)」
私「あ、会うのは全然良いんですけど、点滴終わんないから…まだまだ時間かかりますよね?そらでもいいならどうぞってお伝え下さい」
看護婦さん「では点滴終わる時間お伝えしておきますね?」
私「お手数おかけします」
加害者と被害者
点滴が終わる頃には夕方になっていました。
1日がかりだったなあと思いつつ、点滴後の処置をして貰うと、待合室でぽつねんと待っていた加害者のおじいちゃんと対面してききました。
朝ぶりでしたが、見かけたおじいちゃんはそれはもう見事に憔悴されていました。
まあ人を一人轢いたんだからなあと納得しつつ挨拶すると、おじいちゃんは怒涛の喋りを開始しました。
焦るおじいちゃん
おじいちゃん「あの!大丈夫でしたか?あ!あの、お金!保険屋さんに連絡したんで!お金出します!えっと!今、お金あります!大丈夫ですか?!」
私「あの、とりあえずこの通りですので!病院代とか通院費とか、後自転車もグチャグチャになってたみたいですし、後で保険屋さん通じてご連絡頂けたら大丈夫ですから」
何ていうか、こちらが申し訳ないくらいの狼狽ぶりでした。
まあ結果論ですが、ご覧の通り私は筋肉ゴリラで受け身ができる女だったので、こうして軽い擦過傷とたんこぶと吐き気で生還しました。
個人的にはお金でちゃんとしてくれるならいいかな?って考えなので、おじいちゃんの保険屋さんの連絡先を聴き、おじいちゃんを宥めて帰りました。
事故後の話
さて、こんな感じの病院でしたが、加害者のおじいちゃんの保険屋さんから速攻連絡をしてくれたので、病院のお金はおじいちゃんの保険屋さんが後日支払いをする手配になったので、処方箋を貰った後、ほぼ無傷な私は病院から一人で放り出されました。
さてどうしようと思ったら、待っていたらしい警察の人がやってきました。
取り敢えず事情聴取されました。
警官の人「大変でしたね。もう大丈夫ですか?」
私「あ、かすり傷程度でした。逆に全身検査してもらったんで大丈夫です」
警官の人「あー被害届けどうします?とりあえず車両事故ですが、被害届出すなら刑事事件として…」
私「あー…相手のおじいちゃんめちゃくちゃ気にしてるし、見ての通り元気なんで、病院とかお金しっかりしてくれるなら、別にいいんで…民事でやりますわ」
警官の人「じゃあ被害届はなしですね?」
私「はい。それでいいです。あ、私の自転車どうなりました?」
警官の人「ぐしゃぐしゃに潰れてたので、所轄の警察署に持ち帰りましたが、どうされます?」
私「あー…廃車ですね?処分てして貰えます?」
警官の人「申し訳ないのですが、警察でそう言うのしてないんですよね。引き取りお願いできますか?後事件調書で署に一度来て貰えないですか?」
私「それなら行きますね?」
と言うわけで、警察の車両(パトカー)に同乗して警察署に行き、調書取られてサインして、自分の自転車(廃車)を運べないのでタクシーを呼び、タクシーの荷台に無理やり自転車を乗せて帰宅しました。
廃車になった自転車は、後日自転車屋さんで新車買う時に引き取って貰いました。
新車の料金もおじいちゃんの保険屋さんに領収書を送って、全額払ってもらいました。
その後は「愉快な歯科医と私」に書いた通り、各種病院に通ったり、その病院代にタクシー代や仕事休んだ分の給与保証(会社の経理さんに投げた)を、おじいちゃんの保険屋さんに投げました。
因みに翌日以降、吐き気はなくなりましたが、緊張がとけたのか、全身筋肉痛と首がむち打ちでなかなか座らなくなりました。
これは整形外科に通って直しました。
後は歯に違和感が出たので、こちらも愉快な歯科医にも通っておしまいです。
そんな感じの通院が数ヶ月ががりで一通り終わった後に、おじいちゃんの保険屋さんから終了書みたいなのがきて、慰謝料的なもんで20万円程振り込まれて、全て終わりました。
個人的な感想
今回は私がほぼ無傷だったのと、相手のおじいちゃんに保障意志がめちゃくちゃあったので、揉めずに円満に終わりましたが、これがもし私が怪我をしていたり、相手のおじいちゃんに保障意志がなかったら揉めただろうなあって事故でした。
個人的には「え?通院費や自転車や給与保証以外にも慰謝料振り込まれるんですか?!」ってなってびっくりしました。
かすり傷なのに、交通事故ならこんなになるんだなあと感心したものです。
さて、みなさん普通に生きていたら事故にあうことはないと思いますが、まあうっかり交通事故の被害にあったらこんな感じになるんだなあって参考に頂けると幸いです。
そんな私の車に轢かれた話してした。
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