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同人サークル活動での本当にあった怖い話(実体験)32.エウリアン

前回の話を公開してすぐ、若い相互さんから反響貰いまして、やっぱり若い時分(収入がない時)の活動費捻出は身につまされますよねってなりました。



お金は大事ですが趣味も大事で、何を捨てて何を取るか、命題ですよね。

そして破綻しないか、恐怖を感じる訳です。


今日も今日とて、同人サークル活動とややずれるので、書くかどうしようか据え置きにしていた話なのですが、お金繋がりで書きます。



年末にかけて皆様にほんのりとした恐怖をお送りします。

前回の話「同人サークル活動での本当にあった怖い話(実体験)31.手っ取り早く」はこちら。




エウリアン

これは当時推していた作品の作家さんの原画展に行った時の事。
独特の世界観が人気の作家さんで、私は十数年来推していました。



さて、その作家さんの原画見られるの楽しみだなあと向かった展示場につくと、展示中の原画の横に何故かすべて値札が貼られていました。



補足ですが、私は当時サークル活動していましたが、この作家さんの作品とは全く別でしたので、この原画展には友だちや知り合いは誘わず私一人で向かいました。


因みに普段人と関わる時はめちゃくちゃ細かい私ですが、反面自分一人で行動する時はアンテナを閉じている方です。


何が言いたいかと言いますと、展示会場に来て値札を見てびっくりし、手元の会場案内をよく見るまで、今回の展示は展示している原画の複製原画の販売会も兼ねていると言う事を知らなかった訳です。



つまり私が行ったのは、作家さんの原画展+複製原画販売会だったんですね。



なるほど、物販で複製原画が売られる事はままあれど、展示している原画すべて複製原画として販売するのか、賢いなあなどと小並感で思いつつ、値札のお値段の桁がぶち上がっていたので、小市民の私は原画展としてだけ楽しませて頂く事にしました。



因みに小市民な私と違って、値札がついた原画の隣には、ご成約者様と書かれた方の苗字がペタペタと表札のように並べて貼られていました。


「流石人気作家様、強い」等と思いつつ、凄いなあと引き続き原画を眺めていたら、原画展の終わり、作家さんの作品の中でも、ひときわ目を引く人気キャラの大きい原画前で、人が通れるスペース分離れてたくらいの距離感で、展示会の腕章をつけたスーツ姿の男性スタッフさんと、三十前後の黒髪一つ括り、銀縁メガネ、厚手のトレーナーにジーンズ姿な女性が話し込んでいました。



立ち聞きはよくないかも知れませんが!如何せん順路にある原画の前(私の背後)で話し込まれているので、道歩いているだけで話が聞こえてくるのです。
そしてその話されている内容がもうなんというか、こう言う話でした。




スタッフさん「いかがですか?都内ではもう今回だけですよ?」

女性「んーでも今カード使えないし…次関東にくるのいつですか?」

スタッフさん「次は京都と福岡で、関東はその次に茨城とかですかね?」

女性「えっと…いらないものとか売ったら……いやでもちょっと今は……」

スタッフさん「もう売り切れたらないですよ?」

女性「うーんでも○○万は……」

スタッフさん「ここでの展示は今日までですからね?」

女性「うーん……でも現金ないし……うーん…」




目の前に美麗な原画があるのですが、私の全神経が背後の会話に向かってしまいました。
口が悪くて仕方ありませんが、そこに闇がありました。



根がミーハーで野次馬根性があるので、聞き耳を立てるのはよくないと思いつつ、この会話に興味がそそられました。
しかし如何せんここは原画展の一番最後の展示品。
これ以上じっくり眺めるには無理があると、聞き耳を立てるのを断念し、その場を去りました。


しかし私が歩いてきて、じっくり展示品を見て、ことさらゆっくり去っても、まだスタッフさんと女性の話し合いは続いていました。



果たして女性はあの○○万円の複製原画を買ったのか、と言うか生活は大丈夫なのか、見ず知らずの私がとやかく言うものではありませんが、気になって仕方ありませんでした。



因みにこんな話、たった一人では抱えきれないと何人かの友だちに速攻で話したのですが「それエウリアン」「秋葉原からいなくなったと思ったらそこにいたのね」と言われて、「エウリアン」と言う知見を得ました。



参考資料



オタクを自覚自認して三十年以上は経っていますが、まだまだ知らない事、びっくりする事に出会えるんですね。



いやでも一応誤解なきようにいいますと、私が行ったのは作家さんの正規の原画展、複製原画販売会だったので、その昔跋扈したエウリアンな画廊とは別だとは思いますし、実際たくさん売約済みになっていたので、どうしてもその作家さんの複製原画が欲しくて買われた人もいる訳です。



買う事、売る事は本来いい事の筈なのです。

ただ、そこに無理がないか、強要があるかってだけの話なんですよね。




そして再三言いますが、オタク活動、推し活、同人活動、もう何でもそうですが、無理はせず、本当に自分に無理のない範囲で、楽しく活動して欲しいなとなる話です。


身の丈にあった活動をしましょう。

いやほんと、年の瀬も近いので、お金に関するお話をしました。

皆様、本当に無理のない範囲で活動していきましょうね。



次の話「同人サークル活動での本当にあった怖い話(実体験)33.基本ルールの確認」はこちら!

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