望郷
湊かなえの長編作もいいが短編集も凄くよかった
短編小説6話完結だったが
どの作品もググっと私の中に入って来た
長編に負けず劣らず
短い文面に凝縮させるテクニックがぎゅっと詰まった6作品だった
主人公の目線で説明や感情が書かれているため
相手方の思考を読者が想像する
いじめはどの時代にも存在し
ひらがなで表すのではなく
漢字で「苛め」「虐め」と表記すれば・・・・
とあったその通りだと思った
犯罪なのに ひらがな だと許される現実
集団思想はブレーキが利かない
誰かが止めに入るか
ターゲットが離脱するかだ
村全体でいじめる村八分
昔も現代も島の閉塞的な人間関係がありありと伝わってくる
この短編集では十人十色物語があるのだと再認識した
大体どんな作品もこれは伏線だなと感じるところが多々あるのだが
最後のどんでん返しにワクワクした自分がいるそんな6話だった
やはりこの物語はミステリーなのだ
そして何より最後の解説が良かった
瀬戸内海の因島がモデルが小説の舞台で
湊かなえのルーツだったことに驚いた
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