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『ソロモンの偽証』

宮部みゆき『ソロモンの偽証』文庫で全6巻という臨場感溢れる大長編

最初にドラマを見た
次に映画を見た
そして小説を読んだ

時代背景も影響したのかちょっと自分の中で順番が違った
小説、映画、ドラマだっと感じた
固定電話、ポケベル 携帯電話 スマホと
小道具も時代の流れに変化していたからである

全て面白かった
でも自分の中でこのシーは端折るべきではないだろうという
シーンが意外とは多くあった
所詮6冊ある小説を縮めるのだから仕方がない

流石、原作は細かい登場人物の細部まで表現し

多くの人物の視点でひとりひとりを捉え
何を考えているのか、何を抱えているのか
他者からその人がどう見られているかが詳しく描写される

生徒だけでなく教師にも親にもそれぞれの人生があり
意見や考え方、思いがあることを生活感たっぷりに綴られる

一人称の視点とは違い、いろんな登場人物の感情があふれ出す

読んでいてもまどろっこしいことはなく
主人公ではない脇役の心の声も聞こえてくる

視点を変えれは、感じ方見え方が違ってくる

「人はみんな違う」「だから話さないとわからない」

そう言葉に出さなければ伝わらない

以心伝心なんてありえない、みんなそれぞれ感じ方が違うんだ

答えは最初からわかっている
しかし本当は違うのではと
色々な視点から考えることによって溢れてくる疑問

人は嘘をつく
どんな嘘なら許されるのだろう

三宅樹里が付いたどうしようもない嘘っぱち
嘘は最後には許されたのだろうか

「未必の故意」の意味を深く考える

長い長い小説の終盤戦もっともっと続きが読みたいと思った物語だった

#読書感想文
#ソロモンの偽証
#未必の故意


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