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マイクラとFinger Boardを使ったオンライン学習支援

 感染者数もぐっと減少してきて、少しずつ状況が落ち着いてきている。懸念していた、学校再開による感染者数の増加もあまり見られず、心からほっとしている。しかしもう少し様子をみたいとの思いから活動の自粛は続けており、我慢のしどころだなと言い聞かせながらの日々である。

 現在学習支援活動もほぼストップ状態で、お引き受けしている子どもさんたちには申し訳なく思っている。オンラインでの授業に切り替えられる子どもさんだけ継続しているが、「オンライン授業」というのは対面での学習とはまた全然環境が異なり、誰でもぱっとそのスタイルに馴染めるかといったらそんなことはない。特に低学年さんは画面越しで注意をこちらに持続させてもらうこと自体難しそうであるし、そもそも具体物を使って(手を動かしながら)学習することが多いので、オンラインでできることが少なくなってしまう。パンデミック下で、小学校でのオンライン授業導入が求められているし、それはもうどんどん進めていくよりほかないと思っているが、対面ベースの学習の代替という認識では対応できないだろうと思う。これからは新しい学習環境と文化を創っていくよりほかなく、根本から色々と見直していかないと成り立たなくなってしまう気がしている。極端な話、教科学習的なものはVR空間で身体を動かしながら学べるプログラムが準備され、学校の先生やお友だちとは休み時間や学活の時間に(オンライン上で)集って遊んだり集団活動をする・・・くらいの転換がやってこないと、「対面ベースのオンライン授業」では学びが停滞するだろうなと思っている。悲観的だけど。それくらい、(小学生、特に低学年さんの場合は)対面でしていることをオンラインでするのは難しいと思っている。

 それでも現状で「できること」を探して色々やってみた中で、「割とオンラインでもフィットする」方法がいくつかあったので紹介しようと思う。

 まずはマインクラフト。教育版はとてもいいのだろうと思うのだけれども、私は個人で活動をしているので体験版しかプレイできない。なので統合版のマインクラフトをオンラインでつなぎ、同じワールドに入って一緒にプレイするという形をとっている。zoomでオンライン授業をしているのだけれども、タブレットでzoomをつないで会話を続けながら、同時にマイクラのアプリを立ち上げることも可能である。ただ気を付けないといけないのは、オンラインでマルチプレイをする場合はマイクロソフトアカウント(無料)が必要であり、あらかじめアカウントを取得後、相互にフレンド追加(ゲーマータグで検索)をしておかないといけないという点である。そのほかiosとマイクラのバージョンが同じであるかどうか(最新にアップデートしておくこと)も確認が必要で、なかなか煩雑ではある。

 プレイする環境が整ったら、あとは同じワールドに入ってもらって一緒にプレイをするだけである。下の動画では柵を使って予め10×10の枠を作っておき、ブロックで割り算の練習をする方法を紹介している。子どもさんのほうがマイクラの操作に慣れていることが多いと思うので、好きなモブをスポーンしてもらうのもいいかもしれない。動画では村人をスポーンしてもらって、この村人たちに〇個のブロックを同じ数だけ配ってみよう、1人何個ずつになるかな?というようなことを考えてもらっている。もちろん割り算だけではなくてかけ算もできるので、自由に色々とやってみるといいと思う。ほかに学習用途でどんなことがマイクラでできるか、ご存知の方がいらしたらぜひ教えて頂きたい。

 それから下の動画は、Finger Boardという教材作成アプリを使ったお金の学習について紹介している。オンラインで学習をする場合、画面共有でスライドやノートアプリ、フラッシュカードなどを提示することが多いと思うが、いずれもテキスト中心になってしまいがちである。普段具体物を動かしながら学習していることを画面の中でやろうと思うと、「もの」のイラストや写真、アイコンなどを画面の中で動かしたい。でも意外と自分が使いたいイラストなどを取り込んで、それをスイスイとタッチで動かせるようなアプリが見つけられなくて、このFinger Boardというアプリを見つけた時にはとても嬉しかった。ノートアプリだとわざわざ投げ輪ツールで指定して動かさないといけないし、画面の中の「もの」の動かしやすさはFinger Boardがピカイチだと思う。オンラインでは子どもさんに動かしてもらうことはできないが、子どもさんに「どうしたらいい?」と聞きながらその通りに「もの」を動かすことができるので、具体物を使った学習の代替にはなる。あるいはFinger Boardを事前にダウンロードしてもらってファイルを共有しておけば、手元で操作してもらうこともできると思う。

 学び方の多様な子どもさんたちのために作った自作教材が(デジタルもアナログも)たくさん増えてきているので、いつか共有できたらいいなぁと思いつつ、分類整理に着手できていない。片づけが苦手なもんで・・・作った教材はデジタルだったら簡単にシェアできるし、なんなら子どもさんに合わせて簡単にリメイクすることだってできるのがいいよね・・・というか私自身がそういうテンプレート集みたいなものを喉から手が出るほど欲しくて探したし、少ないけれど見つけられたものは手元に保存している。様々な自作教材のプラットフォームみたいなのがあったらいいんだけどなぁ・・・学校などが公開しているものもあるんだけど、いかんせんflash教材だったりして古いし、アプリ活用の素材が欲しいよなぁ・・・

 アナログで作っているものは、その子どもさんの興味関心に合わせて様々なキャラクターを取り入れて作るカード類が多い。これもなかなか時間がかかる作業なので、最近はなんと!ラクエストに来ている子どもさんたちにお仕事を発注して、やってもいいよと言ってくれる子どもさんたちにアルバイト代を払って(お安いお給金でごめんやけど)手伝ってもらっている。できる子どもさんはもう名刺作成ソフトに直接文字を入力してもらっているし、インターネットから必要な画像を探してきてもらう画像集めのお仕事や、カードをラミネートして適切なサイズにカットしてもらうお仕事も、それぞれにできることは引き受けてくれていて、とてつもなく助かっている。

 そんなこんなで常に自転車操業感が半端ないのだけれども、1人1人に合わせるというのはこういうことなんだろうな、と思う。これからも子どもたちがその都度何に困っているのか考え、どう工夫したら「分かった!」につながるのか取り組みながら探り、少しでも楽しく学べるように子どもたちの「好き」を取り入れ・・・そういう試行錯誤を私自身も楽しみながら続けたいと思っている。

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