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扇風機と炬燵

2022年6月3日

六月に入り、祖母が扇風機を出す準備をしている。
「そろそろ すだれが欲しいなぁ」とも言っていて、夏支度を着々と進めているようだ。
しかしそんな我が家はというと、まだ冬から引き続き炬燵が出ている。
先日、会話の流れもあって祖母にそのことを話すと
「六月に入って何で炬燵が出とるんなん!」
と呆れられた。
本日の最高気温27度。祖母の意見はごもっともだと思う。
それでも少し肌寒い夜に、スイッチは入れずとも炬燵に足を突っ込むと何だか気持ちが良い。

季節感がない、とよく言われる。
春先、まわりが薄手のコートを羽織っている中、一人だけダウンコートを着ていたりする。
服を選ぶのは難しい。
特に季節の変わり目なんかは私にとってハードルが高すぎる。
周りを見渡し自分のちぐはぐな格好に恥ずかしくなり、家へ帰りたくなる日がこれまで何度かあった。

季節感のない私。季節感のない家族。
こんな調子なので我が家の炬燵が片付けられる日はまだ遠い、そんな気がしている。
それでも炬燵はただそこに在るだけでなんだか幸せな気分になる。
そんな訳でもうしばらく炬燵にはお世話になろうと思う。

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