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思い出。

9歳の息子が、いつかくる南海トラフがこわいと、泣き出した。

自然の中で生きるってことは、そういうことだから。
とは言えない。

「地震がこわいときどうしてた?」
と聞かれたけど、
私も同じように泣いたりしていた。

ぎゅっと抱きしめてあげることしかできない。
不確かな「大丈夫だよ」という言葉を届けて。

一人寝室で眠るのはこわいから、今日はリビングで寝ている息子。

寝顔を見て思うのは、これまでの思い出たち。いつも、この顔を見て、毎日過ごしてきた幸せと喜びを思い出す。

思い出は戻らないから、切なさを感じることが多かったけど、
こうして胸をあたため、励ましてくれることもあるんだ。

思い出は消えないから。

今日も明日も、かけがえのない思い出と共に、
新しい思い出を歩いていこうと思う。


misato.


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