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スタイリッシュでキュートな世界。稀有な魅力を放ち続けるイラストレーター松田奈津留

あなたには「推し」っていますか? 好きなミュージシャン、芸能人、スポーツ選手……誰にでも一人は自分から好きになり、夢中になり、応援している対象があると思います。

今私がエージェントとして担当しているイラストレーターたちも、もちろん全員私の「推し」であることに間違いありません。結局は、そのアーティストのことをどれだけ好きか、ということはかなりシンプルですがエージェント業にとってとても大切なことなのです。

そんな中でも、松田奈津留さんは、前任者からの引き継ぎではなく、初めて自ら「エージェントを担当をしたいです!」と名乗りを上げた最初のイラストレーターです。

今日はそんな私の「推し」である松田奈津留さんの魅力を紹介したいと思います。松田さんの大好きなビールでも片手にお読みいただければ幸いです。

●プロフィール

松田 奈津留 NATSURU MATSUDA
愛知県出身。名古屋造形大学にてプロダクトデザインを学ぶ。卒業後はデザイナーなどを経てイラストレーターとしての活動を開始。ライフスタイルやビジネスシーンを都会的かつグラフィカルに描くのが得意。商業施設や企業サイト、ファッション広告、雑誌、書籍など幅広い分野で活動中。好きなものは玩具とビール。

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●ヴィジョントラックとの出会い

はじめて松田さんにコンタクトをとったのは2018年の11月でした。「JOURNAL STANDARD」「Spick&Span」などのブランドを展開するベイクルーズが新たにアウトレットモール3店舗をリニューアルもしくはオープンするということで、そのメインビジュアルを松田さんに依頼することになったのです。

日々たくさんのイラストレーターと接しているとはいえ、はじめてのコンタクトはどんな反応が返ってくるのか正直ちょっと緊張します。松田さんのサイトに載っているアドレスにいざ、メールを送信! どきどきしながら返信を待ちます(スリリングかつ楽しみな瞬間ですね)

お仕事を快諾してくれた松田さんの返答は、決して言葉は多くないけれど真面目で誠実な人柄が伺えるものでした。ひとつひとつのオーダーに確実に応えてくれる勘の良さがありました。それは二年ほど経った今でも変わりません。

この時のオーダーは、千葉と滋賀の名産をイラストにするというものでしたが、それぞれのモチーフを松田さんの持ち前の描画力でスマートに仕上げてもらいました。

普遍的な絵の巧さと都会的なスタイリッシュさとユニセックスなキュートさ。この三つが共存する稀有なイラストレーター。それが松田さんの魅力のひとつです。

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〈ジョイントワークス(ベイクルーズグループ) / アウトレットモール広告〉

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〈Pacific vol.4 / フライヤー〉

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〈ビール女子「いつもの日常に、わたしとビールと。」 / 11月のビール〉

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〈personal work〉

●7 NEW ARTISTSという取り組み

ベイクルーズのお仕事を通して手応えを感じていた時、ヴィジョントラック全体で「7 NEW ARTISTS」という取り組みが持ち上がります。これは、ヴィジョントラックに新しく所属してもらいたい7人のアーティストに声をかけて、所属を前提に一定期間活動を共にし、重点的にプロモーションなどに力を入れるというものです。

その7人の内の1人が松田さんでした。その時に、私はすかさず「私が松田さんを担当します!!」と手を挙げました。初めて自分から能動的にアーティストを担当したいと申し出た瞬間でしたが、正直その時はただ直感で手を挙げた部分が大きかったです。

アーティストエージェントになって丸三年ですが、そんな風に思えるイラストレーターはそう多くはないことを痛感しています。

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セブントライアルで行なったことは多岐に渡りました。SEO対策でページ自体のアクセス数を伸ばしたり、A3サイズのポートフォリオを作成して取引先に持ち込んだり、集中的な営業施策を行いました。

また、松田さんには大好きなビールに絡めてポートフォリオレビューをしてくれたアートディレクター、デザイナーさんの出身地の架空の地ビールを描いてプレゼントするという企画にも参加してもらいました。デザイナーさんの出身地、京都をイメージした地ビールイラストは大変喜んでいただきました。

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●お仕事の広がり

こうしたひとつひとつの活動のおかげか、ヴィジョントラックに所属してからずっと途切れることなくお仕事のお問い合わせをいただいています。

大学でプロダクトデザインを学んでいたことも関係しているのでしょうか、空間や物体を捉える能力に長けているため、景色・物・人物……彼女に描けないものはありません(特に車を描くのが得意で、漫画を読んでいても好きな車が出ていると気になってしまうんだとか)。

彼女の確かな描画力とファッショナブルなカラーリングが堅いテーマをわかりやすく伝えるのにも適しているのでしょう。IT系のプレゼンテーション資料、飲料水の広告、商業施設のポスター、機内誌のイラスト……ジャンルを問わずさまざまな媒体を彼女のイラストが彩っています。

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〈新潮クレスト・ブックス / 「ケミストリー」(ウェイク・ワン/著 、小竹由美子/訳)〉

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〈「宣伝会議」2020年2月号〉

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〈DENSO / プレゼンテーション資料〉

こうして振り返ってみると、なぜ自分が松田さんを担当したいと強く思ったか、それはやはり自分が松田さん自身と松田さんのイラストに大きな可能性を感じていたからなのだと気づきました。

普遍的な絵の巧さと都会的なスタイリッシュさとユニセックスなキュートさ。松田さんの持つこの魅力と、まだ見ぬ松田さんの魅力を今後一緒に世の中に広めていきたいというのが私の願いです。

エージェントの醍醐味は、アーティストを見出し、そのアーティストが活躍の場を広げていくことです。松田さんの素直で謙虚で、そして何よりもそのイラストの持つポテンシャルに私は無限の可能性を感じてやみません。

ビールと玩具が大好きで、松本大洋と川上弘美を好んで読み、ハナレグミやザ・なつやすみバンドを聴く松田さん。これからものびのびとその才能を発揮して一緒に活躍していって欲しいと思っています。

●松田さんへインタビュー

▼創作活動で大切にしていることがあれば教えてください。
海外のパッケージデザインを日々探り、刺激を受けています。そこから今人気のあるイラストレーターやデザイナー、プロダクトを探って参考にしたり、創作意欲を湧き立たせています。

▼お仕事をする上で心がけていることはなんですか?
色使いにはこころがけています。淡い色合いで色数をおさえて、シンプルで親しみやすさを大切にしています。

▼自分の強みは何ですか?
大学時代にプロダクト専攻だったこともあり、製品を描くのは割と得意なほうだと思っています。今でも素敵な家電や雑貨などをみつけたら、息抜きにスケッチしたりしています。欲しくなって買ってしまうことも多々ありますが…

▼今後やりたいお仕事
製品を紹介する広告や、商品パッケージのイラストなど製品に関わる仕事がやりたいです。具体的には、ビールのイベントのイラストや海外のクラフトビールのパッケージのお仕事をやってみたいです!

▼エージェント・井手へのメッセージ
ラフ提出などの際、もうちょっとこうしたほうが今回の仕事では映えるのではないか? など、自分では気づけなかった細かい部分などにも意見をだしていただいたりして、大変助かっております。
仕事をしていて少し迷いや疑問点があった際、気軽に相談できるのは大変ありがたいです。個人でクライアントと直接やりとりしているとなかなかできないことなので。
また、個人ではなかなか出来ないジャンルのお仕事などをいただくことも多いので、以前よりも実力がついてきたような気がします。様々な分野の知識がつき毎度楽しく取り組んでおります。
まだまだやったことのないジャンルの仕事は多いので、
これからも幅広く一緒に挑戦していけたらよいなと思っております。

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〈personal work〉

松田さんは、今後のイラストレーション界を担っていく一人に違いありません。ぜひ、これからの活動にご注目ください。

●Website

●Instagram

テキスト:井手 美沙音(vision track
松田さんへのお問い合わせはこちら:ide@visiontrack.jp

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