見出し画像

【英検1級2試験対策】合格するために大事なコツ~不合格回と合格回を比べて分かったこと~

こんにちは!みさとです。

本日も英検1級2次試験対策で悩んでる方の手助けに少しでもなればいいと思いながら書いております。

今回は、私が英検1級2次を2回受けて、リベンジを見事果たした経験から、不合格回と合格回を比べながら何が敗因/勝因だったか、合格するために大事なことは何か、ということを共有したいと思います!

実際に合格するために具体的に何をやったか?ということに関してはこちらの記事をご参照ください。

ショートスピーチが大きなカギを握っているので、スピーチにフォーカスして①トピックの選び方②スピーチの内容の考え方の2点に関して、合格のために重要なポイントをまとめていきたいと思います。

ちなみに不合格時はshort speech 5、interaction 5、grammar & vocab 7、pronunciation 7、で合格時はそれぞれ8でした。

それでは本題に入っていきます。

①トピックの選び方

☆焦ってトピックを決めない。どれが一番具体例を話せそうか吟味する。

これがポイントです。以下、不合格回、合格回を比較します。

不合格回の時のトピックの選び方:

5つ全部に目を通さず、得意分野である(と思い込んでいた)教育関連のトピックを10秒ほどで選びました。

後の50秒で理由を何とか2つ思い浮かべましたが、英語で表現できる具体例が思いつかないものの、理由が2つあるからいっかと思考を停止させてちょっと時間を余らせました。

合格回の時のトピックの選び方:

5つ全てに目を通して、具体例がより多く思いつくものを恐らく50秒ほどかけて選びました。

5つ全て見たことなくてかなり焦り、具体例と理由が2つ思いつくものがありませんでしたが、具体例を英語で話した経験があって言語化が難しくないと思われるトピックを選びました。

しかしトピックについて十分に考える時間が足りず1分間のアラームが鳴ってしまいました。そのあと、試験の流れとしては試験管に「何番のトピックを選びましたか?」と聞かれ答えるのですが、その時に" I..... chose.... number .... three. (どや顔)"みたいな感じでめちゃくちゃゆっくり答えながら頭の中で2つ目の理由を人生史上最高速度で頭を回転させて絞りだしました。

こうやっていらないところで時間を稼ぎながら考えるのはありだと思うので時間が足りなかった場合は試してみてください(笑)

さて、ここでこれら2つの場合を比べてみて、強調したいのは、①トピック5つ全てに目を通すこと(分野に縛られない)、②思いつく具体例が多いトピック、または話したことある具体例やデータが使えるトピックを選ぶことです。

不合格時の敗因は教育のトピックに飛びつき、そのトピックが教育といえども考えたことないトピックで(どんなトピックだったかは後述します)、思いつく理由も微妙で、具体例もなかったことです。他にもっと話しやすいトピックがあったかもしれないのに…もったいないことをしたと思います。

分野に縛られないで、1つ1つのトピックに対してどんなことが言えるかきちんと考えてください。自分が得意だと思っている分野でも、ちょっと質問の意図が違ったり、視点が違ったりしただけで急に答えられなくなります。

また、例えば一見犯罪のトピックに見えても、違う分野のインターネットやSNSの具体例を使えることもありますので、分野に捉われてトピックを選別しないで、自分が話慣れている話にどのトピックが1番関連させるのが簡単かを基準に選ぶといいかと思います。

②スピーチの内容の考え方

☆質問にきちんと答えているか?質問にきちんと答えているか?質問にきちんと答えているか?(大事なことなので3回書きました)を常に問う

不合格回と合格回で実際に選んだトピックと話した内容をざっくり比較します。内容を考えている時は日本語なので全て日本語で書きます。

不合格回のトピックとスピーチ:

5点クオリティです↓

トピック「先生は生徒を躾けるため(to discipline)により多くの自由を与えられるべきか?」

スピーチ 答え→YES

理由①先生は生徒の特性に合った指導をすることでより効果的な教育を施すことができる。自由がないと非効率な教育になってしまう。(具体例なし)

理由②生徒も自分にあった教育を受けることで充実した学校生活を送ることができる。効果的な指導を受けられないと子どもの精神発達が遅れる(具体例なし)

時間は確か1分半ほどでした。

ハイ。もう突っ込みどころしかありませんが敗因を順番に見ていきます。


敗因1.設問から話がずれている(致命傷)

もう話がずれた時点でボーダー付近の方は不合格を覚悟した方がいいレベルになってくるくらい重要だと個人的に思います。

設問はto discipline、つまり教師が生徒を躾ける方法について聞いているのに、それを勝手に指導法と拡大解釈してスピーチをしてしまいました。

実際にdisciplineという言葉は一回もスピーチでは使わず、ずっとteaching approachとかteaching methodとかの話をしていました。汗

躾ける方法と指導法って当時は似てるでしょ!と思ったんですがやっぱり違うんですよね。指導法だと教科指導のことが主になりますし、躾ける方法だと体罰や学級経営、道徳教育なんかの話が入ってくるのかなと思います。

また、設問では「より多くの自由」が与えられるべきか、であって、単に「自由」が与えられるべきかではありません。つまり、ここから現状、先生にはどの程度自由があるかという知識があることが前提になっていて、「そこからさらに自由が与えられるべきか」という現状との比較が求められていたと考えられます。

現状との比較というと、既に現状の知識を持っていることが前提になっていてその上意見を主張することが求められているのでこのタイプの設問は必然的に難易度が上がると考えられます。

今振り返ってみれば、NOにして、「先生により多くの自由を与える必要はないと考える。→現状、先生は生徒を躾けるためにある程度の自由があると考えられるから。→ここからさらに自由にさせてしまうと体罰や生徒いじめの問題などが広がる可能性がある。」みたいな感じにすると思います。これであれば多分設問に沿った内容になっていると思います。

これくらいの精度でトピックを吟味して内容を考える必要があるかなと思います。なんとなく関連している程度で話を広げるとトピックから脱線してしまい、大きな減点になる可能性があります。


敗因2.具体例がない(重傷)

なくても合格する人はいるかなとは思いますが、やっぱりあると簡単に説得性が増します。具体例なしで割と抽象的な文のみのモデルアンサーは結構ありますが、あのレベルを短時間で捻出するにはかなりの英語力が必要なので、簡単な英文でも説得性を持たせられる具体例を使うのがいいと思います。

先程の不合格の例では、具体例を出せませんでした。なので、ずっと抽象的な文ばかりが続いてしまったんですよね。例えば、先程の理由①では

先生は生徒の特性に合った指導をすることでより効果的な教育を施すことができる。自由がないと非効率な教育になってしまう。(具体例なし)

と答えてましたが具体例がないと特性に合った指導って何?効果的な教育って何?ってついつい聞きたくなってしまいますよね。スピーチでは面接官が質問する時間がないため、面接官の頭の中に「?」を発生させたまま一方的に話し続けることになってしまい危険です。「面接官を納得させる」ことを念頭においてください。

例えば先程の例を使うと、

「先生により多くの自由を与える必要はないと考える。

→現状、先生は生徒を躾けるためにある程度の自由があると考えられるから。

→ここからさらに自由にさせてしまうと体罰や生徒いじめの問題などが広がる可能性がある。」

これに具体例を太字で加えると

「先生により多くの自由を与える必要はないと考える。

→現状、先生は生徒を躾けるためにある程度の自由があると考えられるから。例えば実際に、国が定めるカリキュラムでは躾けの方法に関してまでは言及されていないので、厳しく規制されているとは言えない。

→ここからさらに自由にさせてしまうと体罰や生徒いじめの問題などが広がる可能性がある。体罰の問題は現段階でも度々ニュースで取り上げられ厳しく批判されている。自由を認めると批判できなくなるため、さらに蔓延し、生徒に悪影響を与えることになる。

具体例の真偽は置いといて(笑)、これくらいあるとやっぱり説得性が断然違うことがわかりますよね。

ところで英語の試験の話をしているのに驚くほど英語が出てきませんが(笑)、まずこれらの作業を日本語できちんとできるかどうかが結構大事だと思います。日本語でやってみると意外とできなかった!なんてこともあるかもしれません。

英語で練習したい気持ちもわかりますが、英検1級1次を通過した方ならば、上記の日本語を英語で表現するのはそんなに苦ではないと思いますので、英語で練習する前に、日本語でこれらの作業ができるかを確認するといいかと思います。

①設問にきちんと答える、②具体例をあげれているの2点を満たせていればshort speechの得点はぐっと上がる=合格も近づくと思います!

これらの2つの敗因がほぼ克服された合格回を見てみます。ちなみに8点クオリティですので悪しからず。

合格回のトピックとスピーチ:

トピック:インターネット広告は厳しく規制されるべきか

スピーチ: NO

理由①インターネット広告は費用効率が良く、それを利用し利益を得ている会社に悪影響を及ぼし、経済全体もダメージを受ける恐れがある。

(具体例)インターネットやSNSは日々利用者数が増えており、幅広い顧客層に安価でアプローチできる可能性がある。

Googleなどはアルゴリズムを利用し、ネット利用者の検索履歴に基づいて興味がある広告を表示させることができるため、とても効率が良い。

よって、この費用効率がよいインターネット広告を規制することは企業や個人、そして経済全体にとって悪影響である。

理由②インターネット広告を規制すると、それらを利用したい会社や個人の経済活動の自由が侵害される(苦しい理由)

(具体例)経済活動の自由は表現の自由と同じく日本国憲法で保障されている権利である。(経済活動の自由というのは利益のために好き勝手やっていいということではなく、職業選択の自由とかになるので話しながら苦しいなと思いましたが突っ走りました笑)

インターネット広告を規制することはそれら個人や企業の経済活動の自由を侵害することになるので規制すべきではない。

という感じです。以下勝因?を書いていきます。

勝因1:英語で1度話したことがある具体例を使えるトピック、立場を選べた。

前回よりも具体例を入れて説得性を上げることには成功したと思います。

正直、5つ全部見たことないトピックで焦りました。その中でも一番話しやすそうなのはネット広告規制の是非の問題でしたが、インターネット規制に関してはスピーチしたことがあるけど、フェイクニュースや誹謗中傷などの話は広告の話で使うのは難しい。

ネット広告に関しては「インターネット広告は費用効率がいいか?」というトピックで練習したことがあったので、これを応用させて、費用効率が良いインターネット広告を規制することは経済的に悪影響だから規制するべきではない!という論にしようと判断しました。

また2つ目のちょっと苦しい理由、経済活動の自由の侵害の話も、言論の自由に関してはスピーチしたことがあったのでその表現(freedom of economic activity may be infringed/ invadedなど)を応用できると思ってこの理由にしました。「規制されるってことはア~誰かの自由がなくなるってことだよねッ?」という謎スタンスから着想を得ました。

正直、日本語で考えたら、YESの規制すべきにして、①老人や子供などデジタルリテラシーがない人は悪質な広告をクリックし詐欺などに巻き込まれる可能性があるので規制すべき。②子供などは性的・暴力的な広告から精神的悪影響を受ける可能性があるので規制すべき。というようにYESの方が思いついたのですが、これらを英語で言う練習をあまり積んでいなかったため自信がなかったのでやめて、言いなれた話や表現が使えるNOにしました

とはいえ、経済活動の自由の侵害なんて聞いたことないので(笑)、話は脱線こそしていませんが説得性は微妙だったと思います。しかし、短時間で用意してアウトプットしなければならないので英語で話したことある具体例や表現が思いついた方でスピーチをした方が、日本語では上手く考えられていたのに英語で全然うまく話せないというリスクを回避できるので、この戦略はまあよかったのではないかなと思います。

勝因2:設問にきちんと答えた

設問は「インターネット広告を厳しく規制するべきか?」です。

例えば、以前の私であれば、「規制すべきでない、インターネットは日々更新されていて規制するのが困難だから」という理由にしてたかもしれません。

でも、規制するのが困難、だから、規制するべきでないっていうのは論が通ってないと思いませんか?地球温暖化を止めるのは難しいから止めるための努力はしなくてもいいって言ってるのと同じですよね。

「するべきかどうか」と聞かれたら、するべき(現時点で問題が起こっているから阻止するべき)または、しないべき(規制することで問題が起こるからしないべき)のどちらかに必ず収まると思います。規制することの難易度は「すべきかどうか」には関係ありません。

合格回のスピーチは一応、ネット広告を規制すると①経済に悪影響を及ぼす②個人や会社の経済活動の自由が制限される、という2つの問題が起こる可能性がある、だから規制するべきでない、というように理由が正直微妙でもきちんと設問に答えられていたので8点をいただけたのではないかなと思います。

また、ネット広告を規制すべき、政府ではなくIT大企業がその規制の役割を担うべき。という流れもよくありません。「規制すべきかどうか」なのにいつの間にか「規制する方法」を答えていますよね。

こういうように、設問で聞かれていることにしっかり答えているか、ということを意識できたのはとても良かったと思います。

設問の語尾は結構重要で「すべきかどうか Should~?」「必要かどうか Is it necessary~?」「義務であるかどうか Is it mandatory~?」によっても答え方は変わってくるので、何回も言いますが設問をよく読んできちんと答えることが大事そうです。

よく体験談で、1分ちょっとだったけど8点を貰えた、とか、2分話し続けたのに5点だった、など聞きますが、これらの話から恐らく長さはそこまで重要ではないと考えます。もちろん2分話した方がいいですが、「2分話すこと」を目標にしない方がよさそうです。それよりも、「①設問にきちんと答えている②具体例も十分に入れて話す」を目標にすることがより重要です。

これらは実際に試験を2回受けて、どんな手順で考えてどんなスピーチをしたかという実体験をベースに合格に必要な要素を書き出してみました。

これに加えて、本番ではできなかったけど、やれば良かったなということは反対側の主張も少し入れるべきだった、ということです

自分の主張をするので頭がいっぱいで、「確かにこういう反対意見もありますが~」という要素を入れられなかった。

経済活動の自由の侵害とかいう謎のポイントをだらだら話すより、簡単に悪質なネット広告があるから規制するべきという考えもあります。ということに少しでも言及できれば良かったかなと思いました。

ネット広告の被害はデジタルリテラシーの普及で防げるけど、ネット広告規制による経済的ダメージの修復は難しいよなんて言えたらよかったかもしれません。

以上、冗長な拙い文章で申し訳ないのですが、2次試験の2回分の比較から私が重要だと感じたことでした。

皆さんのお役に少しでも立てたら幸いです。

みさと





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?