見出し画像

雨あがりの夕ぐれ時         ~ゆれる季節~

この激しい風は春の嵐か。
激しく流れていく雲は一向に青空を見せてはくれない。
この雨は春の長雨か。
歯切れの悪い雨はどこかで聞いた歌詞
”静かに降り注ぐ雨は 叶わぬ夢のしずく” のようだ。
〝春雨にぬれて行こう〟という人々が増える昨今。
朝夕の寒暖差が大きいのは砂漠化に向かっていると誰かが言っていた。

ゆれる。きもち。
ゆれている。
ゆらされている。

ゆれている時がいちばんしんどい。
 
自らゆれようとしていないから、
なにものかにゆらされているから、
そのゆれにまきこまれているから、
そのゆれにのってしまっているから、
そのゆれに自らをみうしなっているから。

久しぶりにゆれる。
一気に季節が一か月ほどすすんだような青空のもと。
年度末の日。
有機体の持つ温度に生きる熱が足されて、
推進力が加速するような変化に、
その言葉はその人となりを形創る。
去り行く人を見送る。
”それから”は”これから”のために。
”自分のできることを全力を尽くしてする。”
その表現にこころ惹かれる人たち。
短い間だったけれど一緒に仕事ができて光栄でした。

久しぶりにこの季節の熱さと戸惑いと不安と淋しさに出遭う。
人は人の中で活きている。
だからおもしろい。
感謝。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?