どうでも良い話③:久しぶりの肉体改造

 本日(5月22日)でのXへの投稿で、友人の何人かから「死にかけてないか?」と連絡が来たので、この3ヶ月ほど何をしていたのかの報告です。

ちなみにですが、去年の夏頃(船津先生と学会会場でのツーショット)。

こちらが、病院に行く直前にTV収録した時の様子。

3月末のトークイベント


本日(5月22日)

 確かに、死にかけているか、ヤバイ薬をやっているようにしか見えませんわな。


お医者さん 「いい加減痩せろ、入院させるぞ!」
私 「やってやんよ!」

 始まりは2024年の2月下旬のこと。
 毎年恒例なのですが、修士論文の審査、学部の期末試験と採点、入試業務、確定申告にだいたいこの時期に締め切りが重なる原稿執筆と、怒涛の年度末業務を一山越えた頃に風邪引いて体調を崩します。
 幸いなことにコロナやインフルエンザには感染していなかったのですが、一ヶ月近く風邪の症状がグズグズ続いて、市販の風邪薬を飲んで一時的に体と頭が動く状態に戻して仕事をするという状態で生活していました。
 かかりつけのお医者さんも流石にこれはおかしいと言い出して、さしあたって血液検査を受けたわけですが、検査結果を見てこれまで見たこと無いくらい険しい顔をしています。

 私も検査結果を見て、「わぉ!」と場違いな声が出ました。

 肝臓の数値が基準値の10倍超えでした。
 『アナーキー経営学』の校正作業が始まった11月末位から約三ヶ月間、ストレス性の過食+筋トレもサボリ気味でキッチリ太った上で、年明けからの風邪で薬をオーバードーズ寸前までがぶ飲みしていたので、肝臓に大ダメージを与えていたわけです。
 実は私は大学院時代の一番不摂生+ストレス過多の時代に、肝臓の数値30倍超えの経験がありますので、「どおりでダルいし、疲労が抜けないわけだ。この数字は15年ぶりくらいかな」と気楽に構えていました。ところが、お医者さんの指差す先の数字を見て、息の根が止まりそうになりました。血糖値が基準値の二倍超え、初めて見る数字です。
 その後、検査を繰り返していく中で、血糖値の異常はこの一回のみ、長期間風邪をこじらしていたことによる内蔵の機能低下+風邪薬の副作用が原因であるだろうということになったのですが……。

「えー、話を纏めると、とりあえず痩せろってことですね?」

「食生活を改善してちゃんと休養をとって、まずは5kgくらいダイエットして。それで肝機能が改善しなかったら、他の病気の可能性を考えて改めて検査ね」

「減量ですかぁ……」

 この時、新年度準備+論文1本+新著の初稿執筆を並行してやっていて、とてもじゃないけど減量なんてやってられない状態です。

「昨年末からの三ヶ月くらいで明らかに一気に太ったし、この前の血糖値もたまたまじゃなくて、いずれそうなる可能性が高いからね。次にこれに近い数字出したら、入院も考えてもらうから」

「じゃあ、本気で減量やってやりますよ。三ヶ月後を楽しみにしていてください!」

減量前にまずは現状確認

 自宅に戻り、とりあえず体重を図ってみると、100kgオーバーでした(この10年は85から95の間をウロウロ状態)。昨年は執筆に忙しくて特に筋トレをサボり気味、さいきんベルトの穴を一つ緩めたなぁとは思っていましたが、まさか三桁に復帰しているとは! 改めて鏡で自分の体をちゃんとチェックしてみると、腕も足も細くなっていて、体幹はダルンダルンですよ! これはあきまへん。

 肝臓機能障害も高コレステロール血症も血糖値も、とりあえず痩せれば問題が大きく改善します。とはいえ、一時的な減量で体重が減っても、筋肉量が減って体脂肪率が据え置きだと、遠からず各種数値が悪化するのが目に見えています。「痩せたけど実は体脂肪率は上昇の隠れ肥満」は避けねばなりません。
 ミッションとしては、とりあえず筋肉量を維持したまま脂肪を減らすことです。この先、老化で嫌でも筋肉が痩せていくのに、ここで無理に削ってしまうと、釣りにバイクと筋力が必要な趣味ができなくなります。更に、筋肉量は免疫機能を左右すると言われているので、肝機能や血管障害以外の病気のリスクを低下させるにも筋肉量の維持は最低条件です。

 とりあえず、「筋肉量は維持したまま、昨年増えてしまった分は3ヶ月で減らす」、「その上で、夏の健康診断までに筋肉量を増やして体脂肪を減らす」方針で行くことを決めました。


具体的にどうやったのよ?


 減量方法としては、ざっくり分けると「カロリー制限」か「糖質制限」です。これまでは「糖質を切ってしまうと論文書けへん」という言い訳のもと、減量しようとした場合はカロリー制限を選択していたのですが、今回は失敗すると最悪強制入院となりますので、短期間でキッチリ結果を出すために「糖質制限」を選択しました。

 一口に糖質制限といっても、一日一食分は糖質を抜くというレベルから、完全に糖質をカットするまでレベルの差があり、痩せるメカニズムが違います。今回は、甘えを排除するために、一番ハードでケトジェニックダイエットに挑戦です。
 ケトジェニックダイエットで重要なことは「糖質をカットしつつ、摂取カロリーはある程度維持し、タンパク質量は絶対に落とさない」ことになります。糖質をカットすることで、数日〜1週間程度で脂肪をエネルギー源にする状態に体が切り替わるそうなのですが、ここでアンダーカロリー過ぎると体脂肪より先に筋肉が分解されてエネルギー源されるそうです(糖新生という仕組みらしい)。なので、脂肪とタンパク質で基礎代謝分のカロリーを摂取しておかないと、脂肪を減らすことができません。逆に考えると、「糖質以外」のものは割と自由に食べてOKで、これに運動を組み合わせるとガンガン痩せていくという代物です。
 今回は筋肉量を可能な限り維持したまま、可能な限り脂肪を削りたいのでケトジェニックが最適と判断して、とりあえず、最初の一週間は糖質を完全にオフでケトジェニック状態に入り、その後は糖質の摂取量を一日20〜30gに抑える食生活をしつつ、週3から4回きっちり筋トレを実践することにしました。

何食って生きてたの?

 とりあえず、糖質制限するとなると、ほとんどの外食が選択肢から消えていくことになります。外食の場合は、いきなりステーキか焼き鳥屋くらいしか選択肢がありません(焼肉屋はタレに砂糖がたっぷり入っているのでNG)。
 食べてもOKの食材を色々探して、自宅で調理して食べることになるわけですが、根菜類はもちろん玉ねぎもアウトです。とりあえず肉か魚に火を通して塩で食うか、目玉焼きかオムレツを作って、千切りキャベツといっしょに食べるくらいしか手がありません。
 それでも最初の一ヶ月はいろいろ作って食べていたのですが、これだけ禁止食材が多いと考えるのもめんどくさくなり、「千切りキャベツ山盛り+卵料理 orナッツ類 or チーズ or ハム・ベーコン」に「デザートでプロティン」という組み合わせで三食を賄うという形に落ち着きました。
 基礎代謝前後のカロリーをきっちり取らないと筋肉が経るだけでなく、栄養失調でぶっ倒れることになるので、タンパク質と油脂でカロリーを維持することには注意しました。


キツくなかった?


 最初に二週間ぐらいは地獄です。体内の糖質を使い切るまで、空腹感+頭に靄がかかったみたいに動かなくなります。学内業務が一通り終わり、ちょうど暇になるタイミングだので、この期間を乗り越えられたと思います。
 二週目の後半に、脂肪をエネルギー源に使うモードに体が切り替わったのか、急激な空腹感も感じなくなり、頭も元通りに動く状態になりました。  一ヶ月過ぎた頃には、目に見えて脂肪も体重も減り始めるので、この状態を維持するために「糖質なんか食ってる場合じゃねぇ!」と思考が切り替わったので、全然苦になりませんでした。
 ただ、そうなると体重が減ることそのものが自己目的化して、キャベツだけで食事が終わりの絶食状態に近づいたりして、授業中に貧血で倒れそうになったりしましたので、ナッツ類を持ち歩いて「やべぇ、エネルギー足りねぇ!」と感じたら間食として食べるという工夫をしたりしました。
 結果的に、一ヶ月5kgペースで体重が減り、ー15kgとなりました。お医者さんは「やり過ぎ」と心配してましたが、血液検査はオールクリーンで、「今の状態を維持してください」ということになりました。

 とはいえ、改めて今日の写真を見ると、腕と足の筋肉が痩せてしまいました。これは不味いので、糖質を入れて筋トレの負荷を増やしつつ、筋肉を取り戻しながら、あと3ヶ月で5kgくらい減量していきたいと考えています。


最後に一言。
筋肉のあるデブは、PFCバランスを変えるだけで、簡単に痩せるのです。
ただし、それができないから、デブなんです(泣)。


 


 


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