息子が繋ぐ縁

去年の4月から幼稚園に通う息子。
最初の1週間泣きまくり、慣れた頃にゴールデンウイークが来て、またそのあと1週間泣きまくり、
という、なんとも親ながら見てて不安だった場面もあったものの、
その後たくさんの楽しさに出会ったようで、いまは嬉しそうに通っている。

幼稚園児の保護者としての私には、
新型コロナウイルスが流行っているのもあって、
幼稚園の送り迎えのあとに 「じゃあ今日は○○さんのお家でお茶しましょ~」とかそういう機会が全くない(え、私が呼ばれてないだけ?)。

役員の集まりも最低限だし(それでもなかなかあって役員のみなさんおつかれさまです)
親参加型の行事はいくつも中止になっている。

息子は校区外の幼稚園に通っているので(校区内の公立幼稚園が廃園してしまった…)
自転車登園が認められていて、
グループ登園ではない。

つまり、私は他の保護者との関わりがかなり少ない。

それにホッとすることも、正直ある。

息子の幼稚園で友だちをつくりたい!とそこまで思っていなかったし、
とりあえず息子と小さい娘を連れて毎朝自転車で登園することに必死。笑
帰りは気楽に、ゆっくり、幼稚園であった話を聞きながら帰るのも楽しかった。

楽しかった、のに。

去年の12月。
AくんとBくんが仲良しで(彼らも校区外で自転車で登園している)2台の自転車で一緒に帰っていることはチラッと見て知っていた。
その彼らが急に、
「Cくん(うちの息子)も一緒に今日は3人で帰ろうな~」
といきなり言ってきた…!!!

その時、息子の隣にいた私の発した一言。

「…え?なんて?」

あまりに突然の出来事にびっくりした。

息子は、
「えーー3人で帰るのー!?」
と言いつつ

めちゃニヤついている…!

とりあえず、いつもどおり息子と娘を自転車に乗せて、
AくんBくんの自転車をチラッと見たら、
そのお母さん方が私を見て、

「じゃあ、行きましょうか」

えーーーー?!?!

挨拶したことがある程度のAくんBくんのお母さんたち。よく見ると彼女たちも子ども2人を連れて自転車に乗っている。

とりあえず、

「ついていきます!」

と私は声を張り上げ、
3台の自転車が縦に並んで走っていった。


その後、今日に至るまで、毎日3台の自転車が縦に並んで降園している。
縦に並んでいるので、子どもたちはほとんど顔も見えない、お喋りもできない。
ただ、

「Aくんついてきてるーー?」
「おるでーー!Cくんはーー?」
「はーーい!」

と大声で点呼しながら走っている。

3人とも、めちゃくちゃ楽しそうだ。

私は、前みたいに、ダラダラ帰ることはできなくなった。
早く娘を乗せないと待たせてしまうので焦ることもある。
結構、大変。
でも、

私も、たのしい。

4歳の子どもたちだから。
その時仲がいい子と帰りたいだろうから、
いつまでこの3台で縦に並んで帰られるかは、わからない。 
明日になったら、
「Cくんいや!」とか言われるかもしれない。
と思うと、本当に貴重な時間だなあ、と思って仕方ない。

息子の作る縁に乗っかって、私も、楽しませてもらおうと思う。

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